2017年11月1日水曜日

学生が筆頭著者の論文リスト

環境バイオテクノロジー研究室(小山内研)も2015年度に発足して2年と7ヶ月が経った。長いような短いような月日の流れである。

農学部では3年生から研究室配属になる。3年目に入った環境バイオテクノロジー研究室では一番上の学年がM1(博士前期課程1年、修士1年)である。

研究室の立ち上げは非常に大変なもので、電気工事や機器物品の搬入、必要機材の購入、培養機器の作成など多岐に渡る。それと同時に講義などの教務も始まるので非常に忙しい。このようなことから、研究室を立ち上げて、2、3年は成果が出ないと一般的に言われている。実際に何人かの人から「研究室立ち上げでは成果が出ないでしょう?」と言われて心配された。

しかし、環境バイオテクノロジー研究室は、そんな一般的な常識にとらわれるグループではない。

ということで、立ち上げて2年7ヶ月だが、学生が筆頭著者になった論文が続々発表されている。学生だけでなく、小山内自身やポスドクが筆頭著者になった論文も発表している。特許出願もすでに複数に渡っている。

以下は明治大学の環境バイオテクノロジー研究室の学生が筆頭著者となった論文のリストである。

1. 有坂さん、竹屋くん(発表当時B3、現M1)
Modification of photosynthetic electron transport and amino acid levels by overexpression of a circadian-related histidine kinase hik8 in Synechocystis sp. PCC 6803. 
Kuwahara A*, Arisaka S*, Takeya M*, Iijima H, Hirai MY, Osanai T.
Front Microbiol. 2015 Oct 20;6:1150. doi: 10.3389/fmicb.2015.01150. eCollection 2015. *同等貢献
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26539179

2. 上田さん、川村さん(発表当時B4、既卒)
Anionic metabolite biosynthesis enhanced by potassium under dark, anaerobic conditions in cyanobacteria.
Ueda S*, Kawamura Y*, Iijima H, Nakajima M, Shirai T, Okamoto M, Kondo A, Hirai MY, Osanai T.
Sci Rep. 2016 Aug 31;6:32354. doi: 10.1038/srep32354. *同等貢献
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27576448

3. 冨田さん(発表当時B4、現M1)
Succinate and Lactate Production from Euglena gracilis during Dark, Anaerobic Conditions.
Tomita Y, Yoshioka K, Iijima H, Nakashima A, Iwata O, Suzuki K, Hasunuma T, Kondo A, Hirai MY, Osanai T.
Front Microbiol. 2016 Dec 21;7:2050. doi: 10.3389/fmicb.2016.02050. eCollection 2016.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28066371


4. 竹屋くん(発表当時B4、現M1)
Allosteric Inhibition of Phosphoenolpyruvate Carboxylases is Determined by a Single Amino Acid Residue in Cyanobacteria.
Takeya M, Hirai MY, Osanai T.
Sci Rep. 2017 Jan 24;7:41080. doi: 10.1038/srep41080.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28117365

5. 保田さん(発表当時B3、現B4)

Incubation of Cyanobacteria under Dark, Anaerobic Conditions and Quantification of the Excreted Organic Acids by HPLC.
Yasuda C, Iijima H, Sukigara H, Osanai T.
Bio-protocol7(9): e2257. DOI: 10.21769/BioProtoc.2257.

6. 竹屋くん(M1)
Cluster-level relationships of genes involved in carbon metabolism in Synechocystis sp. PCC 6803: Development of a novel succinate-producing strain.
Takeya M, Iijima H, Sukigara H, Osanai T.
Plant Cell Physiol. 2017 Oct 24. doi: 10.1093/pcp/pcx162. [Epub ahead of print]
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29069477

7. 伊東くん(B4)
Substrate Specificity and Allosteric Regulation of a D-Lactate Dehydrogenase from a Unicellular Cyanobacterium are Altered by an Amino Acid Substitution.
Ito S, Takeya M, Osanai T.

Sci Rep. 2017Nov 8;7(1):15052
DOI : 10.1038/s41598-017-15341-5

https://www.nature.com/articles/s41598-017-15341-5

このほか小山内やポスドクが筆頭著者の論文があるが、その紹介は別の機会にする。

このように、環境バイオテクノロジー研究室では、論文に挑戦してもらうことを推奨している。




論文作成・出版は本当に大変な道のりである。上記の論文で簡単に採択されたものなど1つもない。しかし、簡単ではないからこそ、論文が通った時の喜びはひとしおである。論文が通ると、上図のようにケーキでお祝いしたりしている。

ただし、人によって進路は様々であるので必ずしも論文にするのがすべてではない。個別に相談して目標を設定していくのがベストであると考えている。

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