2020年2月29日土曜日

怒涛の2月が終了。いよいよ新年度へ。

今日で2月が終了。年度は4月から3月だけれど、気分としては2月が1年の終わり

2月で入試が終わり、先週は修論発表。そして今週は卒論発表に追いコン。最近恒例になりつつある新百合ヶ丘の生姜専門店で追いコンだった。




ちょうどものすごく寒い日だったので、より一層美味しかった。体はポカポカ。一番下の写真の生姜シュウマイはここの名物。生姜といってもすごく辛いわけではないので、子供でも食べられると思う。来週も食べたい・・。いや再来週も・・・。

3年生が準備をしてくれて花束の贈呈などがあった。そして、僕は、卒業生からワインをいただく。ああ、嬉しいけれど寂しい・・・

そんな感傷に浸る暇もなく、(コロナの影響でどうなるかわからないけれど)来週は、新メンバーの配属発表が予定されている。みんなどきどき。どんなメンバーが来るだろうか。ちょうど予算の〆切と重なってしまい、少しバタバタしていると思う。自分は事務作業に忙殺されている可能性があるので、先輩たちにお話をしてもらう予定。

このイベントで、1年が始まったという気がする。怒涛の2月も終わり、いよいよ新年度になる。土日に仕事の方が多かった2月からようやく解放される。疲れた・・・

明日からは出会いと別れの季節の3月。早いもので4期生が卒業。まだ1、2年生で学生実習の時にわきゃわきゃしていたのがついこの間のよう。社会人になっても健康と安全を第一に。それが小山内研の教えです。。

飲み会でもランキングが話題に上る。。
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2020年2月28日金曜日

研究室の投票は終了?新メンバーようこそ。

卒論発表が終了。卒業式はあるものの、これが終わると大学の1年間が終了したという気分になる。

なぜ2月で終わった気になるかと言えば、この次のイベントは、研究室の新メンバー決定の会だからである。

新メンバー(新3年生)の研究室配属は、来週のはじめに決定する。

希望の研究室の順番を書いてWebで提出する。それを集計して、来週所属が発表される。成績順に研究室が選べるというシビアなものである。

2年前までは、研究室所属の発表の日に、希望研究室投票を行っていた。昨年から事前にWebで投票する仕組みになっている。なので、いつ投票したかわからないのだが、今週または先週だったような気がする。

さてさて新メンバーはどんな学生だろうか。自分も楽しみだけれど、先輩たちの方がもっと楽しみかもしれない。特に現在の3年生(新4年生)にとっては研究室の初めての後輩。教える側にもなるので、また研究室の過ごし方も少し変わるかもしれない。人に教えるには自分が勉強しなければならないので。

なんにしても新しい若い力がやってくるのは毎年刺激になる。大学の一番いいところはこうしてフレッシュな学生が毎年やってくることである。最初の研究への情熱って、だんだん忘れていってしまうのだけれど、新メンバーを見るたびに思い出す。

進路は色々あると思うけれど、まずは研究をしっかりやる学生が入ってくれると嬉しいのだけれど。。。


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2020年2月27日木曜日

リアルタイムPCRって何?追記

リアルタイムPCRって何?
の追記。


迅速にコロナウイルスを診断できると言っている人たちいるが、RNAベースの診断は迅速にできない。迅速どころかかなり難しい。色々な条件からとってきた未知のサンプル(検体)からRNAを壊れずにとるなんて、長い時間をかけて経験を積まなければならない。これが簡単だなんて言っている人は、現場を知らない。理系の研究者で言っていたら、関連の実験をしたことがないか、もはやしていない人だと思う。

今後は、ウイルスのタンパク質をターゲットとした抗体(血清)を作り、抗体ベースの診断方法が必要である。インフルエンザでおなじみの罹患すると青い線が出るような診断法である(ただし、そこまで簡便にできるようにするには、もう1つハードルを越えなければならないが。作った抗体が安定であるなど)。

国立感染症研究所などで特異的抗体の開発が進められているようである。
https://www.amed.go.jp/program/list/01/06/covid-19.html

同時に、キヤノンメディカルなどは、PCRベースの検査法の開発もはじめたようである。
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO56032390V20C20A2TJ1000/

検査法の開発のニュースで、なんかキヤノンの株価が上がっているけれど、これはあくまで上記の抗体による診断法ができるまでのつなぎだと思う。リアルタイムPCRではなく、等温でできるPCRで簡単であるということなのだけれど、大変なのはそこではない。サンプルからRNAを取ってきて、DNAにするところまでである(リアルタイムPCRって何?参照)。

抗体ができるまでに複数の診断法を作っているのだと思う。国立感染症研究所の人はわかっているはずだが、一般の人にはわからないことだと思う。

まさかとは思うが、キヤノンメディカルはPCRベースの診断法開発だけで終わらないと思うのだが・・・

ということで、知識があるといろんなニュースを判断することができる。

一方、自分はウイルスについて呟いていないが、それはウイルスは全然専門外だからである。バイオ系なのだからウイルスもと思うかもしれないが、専門はそんなに甘くない。

せいぜい最新の論文を読むことはできますくらい(いや、それも勉強をしてからではないと、やや厳しいと思う)。なので、不正確な情報を流してしまうので、こちらは触れないと思う。

しかし、難しいところは、不正確な情報がバンバン発信されて、多くの人がよくわからないと発信力のある方を信じてしまうことである。

そもそも、ただのRNAを抽出するキットの写真を見て、コロナウイルスの簡単な診断法があるのでどこでもできるなんて意見があったので、これらのブログを書くことにした。

また、理系でもRNAを扱ったことのない人が、多分簡単にできるはずだくらいのノリで意見を言っていそうな気がする。そして、それらの発言と発信者の肩書きを見て、その意見を信じてしまうことも多そうだった。

こうした理由から、独自に発信することにした。

とはいえ、もはや玉石混交でもうわけがわからないと思うけれど・・・。結局は自分で勉強しないと真偽の判断ができない。昨日は卒論発表会だったけれど、こういう混乱状態になると、大学で学んだことが生きてくる。学んだ人は情報をきちんと選別できていると信じたい。




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2020年2月26日水曜日

卒論発表会の懇親会は中止。コロナウイルスの影響がすごい。

本日2/26は農芸化学科の卒論発表会。


3つの部屋に分かれて卒業研究の内容を発表していく。人数が多いため、発表は6分間、質疑応答2分間と短めではある。ただ、人前で発表するというのはなかなか緊張するものなので、今後の練習としてはいい舞台だと思っている。

例年は、卒論発表会の後に食堂で懇親会を行う。

これは農芸化学科最大のイベントの1つで、農芸化学科の18研究室に農場、英語農学の研究室が集まる。なので、300人以上は集まる大規模イベントである。

食堂で、飲食をしながらのイベント・・・・ということで、今年はコロナウイルスの影響で中止になった。

飲食を伴えば、感染の確率が増えてしまう。会社の研修・卒業旅行シーズンでもあるので、少し早いが、学外に出かけている人も多い。みんなが一同に介して食事をするのは確かにリスクが大きいので、致し方ないところだと思う。

今年は学会も軒並み中止の方向で動いている。もともと自分は参加する予定ではなかったけれど、3月末に行われる農芸化学会や植物生理学会も微妙な気がする・・・

それにしてもこれで経済はかなり落ち込むことになるはず。これだけ移動が制限されれば、消費も動かない。打撃を受ける業界も少なくないと思う。

研究業界はこういう時こそ家に籠もって論文を書いて、仕事を進めたい。出張はためになるけれど、移動に時間もかかる。それらがなくなったのだから、これを気にデスクワークに集中すべきだと思う。

基礎研究には常に批判がつきまとうが、やはり何のアウトプットも出さない人たちがいるのが問題であるというのはコンセンサスが取れていると思う。

自分も偉そうなことを言えた立場ではないが、少しでも多く論文(および特許)を発信していきたいと考えている。

話はずれたが、今日は4年で卒業する学生にとっては、最後の研究のお披露目の機会。例年自分の研究室の発表だけ聞く人が多いのだけれど、懇親会もなくなったことだし、ひと頑張りしてできる限り多くの発表を聴いて欲しい。。


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2020年2月25日火曜日

RNA実験には習熟が必要。うちでは最低半年間。

昨日の続き。

現時点では、コロナウイルス の診断には、タンパク質ではなくRNAを取り扱わなければいけないらしい。抗体ベースの診断キットが作製中らしいので、ぜひそちらを急いでほしい。

ちなみにこちらがうちで使っているリアルタイムPCRの装置。


RNAの実験はとても大変。DNAと違い、極めて分解しやすいからである。

室温においておいただけでもある程度分解していくし、RNaseというRNAを分解する酵素は至るところにある。手のひらにもついている。なので、実験は全て清潔な手袋を使う。

うちではシアノバクテリアなどの細菌や微細藻類からRNAを抽出する実験を行うが、RNAの取り扱いには習熟が必要である。

なので、最初に配属された学生には、例えRNAを扱う実験が目的だったとしても、まず他の実験をしてもらい、一般的な実験操作に慣れてもらうことになっている。

そこからすでに確立されたプロトコールでRNAを抽出して、(まさに今回のリアルタイムPCR法で)測定するのだが、最初はうまくいかないことの方が圧倒的に多い。

途中の操作で分解してしまったり、同じ量であるはずが合わなかったりする。原因は色々ありすぎて一概には言えない。RNAは分解してしまうので、氷で冷やしながら実験をするのだが、ある時は慎重にやりすぎて、氷で冷やしすぎたため、ある操作の時に溶液が凍ってしまったらしく、最終的なRNAが得られなかった、なんていうこともあった。

こうして試行錯誤を繰り返しながら、同じサンプルから同じようにRNAを取って、最後の実験まで進めるようになる。すでにできるとわかっているサンプルでも、半年は習熟が必要だと思う。

サンプルが確実で大丈夫なものでもこんな感じなので、サンプルがどこから来たかわからなかったり、人によって異なったりするものであれば尚更大変である。

うちでの基礎研究ならば、失敗すればやり直せば良い。しかし、診断の時にはそうはいかない。1箇所でも操作をミスれば陽性だった人が陰性になってしまう。一人でも誤診断をした時に、世間は許してくれるのだろうか。

ということで、こうした操作には習熟した人材が必要なのだけれど、不要だと言って削ってきた。事業仕分けの大騒ぎを思い出す。ガス抜きで叩きやすいところを叩いてきたつけかもしれない。

いずれにせよ、RNAベースの診断ではかなりきついので、早く抗体ベースの診断ができることを祈るのみ。自給自足でマイナーな蛇毒から小学生の命を救った蛇の研究所もあったのだが、こういうニュースは大して響かずに消えていってしまう。

普段は必要のない抗体や迅速な実験法の開発など、裾野を広げた研究があったら、診断も早くできたのかもしれない。かもしれないとしか言えないけれど・・。国力だなと悲しくなってしまう。

いずれにせよ、悲観的なことを言っていても仕方がない。少なくとも「簡単に診断できるはずでしょ」みたいな話が広がっているので、こういうのは是正していかなければならないと思う。


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2020年2月24日月曜日

リアルタイムPCRって何?

リアルタイムPCRが話題になっている。コロナウイルスの診断法として、リアルタイムPCRを使うらしい。コロナウイルスのゲノムRNAを検出する方法である。

知らなかったので、正直驚いた。

てっきり検出する特異的な抗体があって、コロナウイルスのタンパク質を検出するものだと思っていた。特異的な抗体でタンパク質を検出するにはウエスタンブロットという方法を用いる。さらにこれが簡便化されていき、病院などで使う検査キットになっていく。

インフルエンザの診断の時に、鼻から検体を採取し、チップみたいなものにつけて、色のついた線が出るか出ないかみたいな診断をしたことがあるのではないだろうか。あれは、抗体を使ってタンパク質を検出する方法である。

一方、コロナウイルスの場合は、ゲノムがRNAである。全ての生物はゲノムがDNAであるが、ウイルスの中にはDNAではなくRNAのものもいる。

RNAは検出がとても厄介である。

そのままでは検出できないため、多段階の処理をしないと検査できない。リアルタイムPCR法と言っているが、実際にはリアルタイムPCRだけではなく、色々な処理をする。

ということで、そもそもリアルタイムPCR法とは何か、というところから始める。

1. RNAを抽出する。
そう、RNAを扱う最大の難所はここである。
RNAはDNAと違って壊れやすい。だから、サンプルを採取したあと、保存状態が悪ければあっという間に分解する。冷凍するのが一般的だけれど、壊れない保証はない。実験室で培養しているわけではないので、どういう状態でサンプルを採取したかでも変わってくる。

また、RNAを検体から抽出するのだが、ウイルスからRNAを精製するようなキットは販売されている。
https://www.qiagen.com/jp/shop/pcr/qiaamp-viral-rna-mini-kit/#productdetails
このようなものはあるので、RNAは簡便に取れるといえば取れるのだけれど、DNAと異なりRNAは壊れる。

ウイルスの診断の場合、RNAが壊れたら、陽性が陰性になってしまう。途中でRNAが壊れたら大問題なのだけれど、 RNAがなかった場合、そもそもなかったのか、途中で壊れたのか、場合によっては操作をミスった可能性もある。これらを区別することは極めて困難である。ないことの証明は、とても難しい、ある意味では不可能なのである。

2. 逆転写反応
RNAはそのままでは簡単には検出できない(RNAプローブを使うなどの手はあるが、大変すぎるのでやらない)。

なので、RNAが得られたら、次にRNAをDNAに変換する。これを逆転写反応という。
自分の講義の資料をここで。このブログ用ではないので、下の方の図だけをみてほしい。

RNAをDNAに変換するために、逆転写酵素という酵素がRNAの上を進んでいき、DNAを作っている。この反応には、DNAの材料やプライマーという反応を開始させる材料を加えておく必要がある。ちなみに次の3にいく前に、RNAを分解してDNAだけにするプロセスや、定量するプロセスが続く。

3. リアルタイムPCR
ここまできてやっとゲノムRNAがDNAになった。このRNAから作ったDNAを検出するために、リアルタイムPCRを行う(コロナウイルスの診断をみたところ、他のPCRの方法を用いることもあるようだったが、ここまでが大変なので、大差はない)。

まず、PCRとは簡単にDNAを増やす方法の1つである。温度を変えて反応を進めたり止めたりするサイクルを繰り返して、2倍、4倍、8倍とDNAを増やしていく方法である。

そして、リアルタイムPCRとは、DNAが増えていく様子をリアルタイムで測定する方法である。
特殊な蛍光色素などを入れておくと、途中でDNAが増えていく様子を機械で検出することができる。

DNAが増えていく様子を検出してどうするのかというと、増えていく様子を知ることで、もともとあったDNAの量を知るのである。そして、そのもともとあったDNAの量とはすなわち、元にあったRNAの量であり、今回の場合はウイルスの量ということになる。

では、リアルタイムでDNAが増えていく様子を見ていると、なぜDNAの量がわかるのかというと、原理はそんなに難しくない。

要するにたくさんDNAがあると早く検出でき、DNAが少ないと上の温度を変えるサイクルを何度も回さないと検出できない。このように、検出できる早さ(正確には反応サイクルの数)で、DNA、RNA、ひいてはウイルスの量をしらべるという測定法である。

ちなみにリアルタイムPCRは、最後の3の操作だけを指すので、別にRNAが出発材料である必要はない。ただし、今回のように、RNAを抽出してからDNAに変換して、最後に検出するところまでをひっくるめてリアルタイムPCR法と言うこともある。話を早くするためであり、本当は正確ではないので、便宜上のことである。

ということで、このようは多段階のステップを経てリアルタイムPCRは完了する。

では話題となっている診断の成功率はどうだろうか・・・。力尽きたのでまた後日。

講義でやったので、本学科の学生は、みんな知っていると信じたいが・・。
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ミドリムシシンポジウム終了。緑のネクタイも健在だった。

先週の水曜日、2/19に日経ビジネスイノベーションフォーラム 「ミドリムシが切り拓くバイオの世界」が行われた。

ミドリムシ(ユーグレナ)に関する明治大学xユーグレナ社x日経新聞社のコラボ企画である。

明治大学のHPからも配信されている。

駿河台キャンパスで行われたシンポジウムは、18時から。しかし、事前の準備があったので、昼過ぎには駿河台キャンパスへ。事前に有名カレー店であるエチオピアで腹ごしらえ。

開催前に広報課、学長室で打ち合わせ。学長室には初めて入った・・・。

シンポジウムは、18時開演。関係者席には、今回の話の中心となる、1期生Tさんのご両親もいらしていた。また、私のALCAチームの代表の一人であるいであ株式会社Mさんや、何度か打ち合わせをしている企業の方もいらしていた。

明治大学土屋学長の挨拶の後、自分のプレゼン。20分間。



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冒頭から、現在のこのブログランキングの報告というフェイントをかけた入り方。。

学長を前にして、そんな冗談も自由に飛ばせる素晴らしい環境である。。

自分の発表の次は、ユーグレナ社の出雲社長の発表。もはや説明不要の有名人。。緑ネクタイは健在。流石のプレゼンテーション。やはり上に立つ人で、プレゼンが苦手というのはありえない気がする。うーん、本当にお話が上手であり、引き込まれる。魅力というか魔力がある。

休憩の後は、1時間のパネルディスカッション。
土屋学長、自分、出雲社長、そしてユーグレナ社創業者の一人である鈴木健吾さんの4人。さらに司会として日経サイエンス発行人の鹿児島さんが参加した。

話としては、自分と鈴木さんの出会いから始まったユーグレナ研究についてがディスカッションの最初。その後は、出雲社長による「どのようにして大学発のベンチャーを増やしていくか」や、学長による「目先に囚われない環境コストを考えた長期戦略」のお話などが聞けた。

自分としては、あっという間の1時間だったのだけれど、はたして。


会議の終了後は、しばらく談笑。こちらの写真は、左から、ユーグレナ社鈴木さん、出雲社長、本学副学長牛尾先生、自分、日経サイエンス鹿児島さんである。



だいぶ遅い時間だったけれど、帰りに出雲社長、鈴木さんと3人でホルモンを食べて帰る。ちなみに全員同い年。なので、気楽である。。

それにしても、軽い気持ちで始めたユーグレナ研究が、学長や日経新聞社を巻き込んだシンポジウムが開催されるまでに到るなんて、感慨深い。でも、こういうシンポジウムをしたからには研究を進めなければという責任もある。

シンポジウムで宣伝も大事だけれど、やはり研究は中身。楽しい会が終了したので、研究に戻りたいと思う。


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2020年2月23日日曜日

修論発表終了。最後は卒論発表会

昨日、一昨日の2日間で開催された農芸化学専攻の修論発表会が終了した。

これまでにも書いているが、内部進学だと修士修了時には4年間の研究なので、なかなか研究のレベルも高い。就活があって、実質1年くらいだとなかなか研究成果も出にくいので、やはり修士まで進むとかなり研究ができる。

ラストはいよいよ卒論発表会。今週行われる。

ただし、本学科の場合は、卒論発表会自体は単位にはなっていない。卒業研究は単位だけれど、必須にはなっていない。すなわち、研究室に所属せずに講義や実習だけでも卒業をするという選択肢がある。

ほとんどの学生は研究室に所属するけれど、例えばスポーツとの両立が難しかった、研究室であまりうまくいかなかった場合にも選択肢が与えられている。

ただ、今年の卒論発表会は、コロナウイルスのせいではたしてどうなるだろうか。卒論発表会の後には、全研究室が集まる懇親会があるのだけど、開催が微妙なところである。

何にもなしで卒業というのもやや寂しい気もするけれど、病気が拡大しない方が最優先だと思うので、今後の決定を待ちたいと思う。


追記
※懇親会は中止になりました。


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2020年2月22日土曜日

進路は、アカデミックか民間企業か?

現在、研究室でテクニカルスタッフを募集中である。

大袈裟かもしれないけれど、人を雇用すると、少なからずその人の人生を変えることになる。本人次第の部分もあるとはいえ、はて本当に雇用してその人の人生に関わってしまってよいのかと考えることもある。なので、今回のJREC-INの登録も、最後の登録ボタンを前に10分間くらい悩んでいた。。

人によるのでどのような経歴が良いとは言えない。しかし、これまでの採用例で割とうまくマッチした例として多いのが、一度民間企業にいたことがある人である。

アカデミックが良いか、民間企業が良いかという議論は尽きず、結局はマウンティング合戦になってしまい、感情論で終わってしまうことも多い。そもそもその人次第なのだからあまり意味のない議論とも言える。

では、なぜ一度民間企業にいた人がこれまでうまくマッチしたのか。

「民間企業にいた人は、社会経験があるから」「大学だけだと社会を知らないから」なんていう意見ではない。これを言う人は、大抵大学に嫌な思い出があるか、根拠のないマウンティングをしたがる人なのであまり好ましくない。

理由は簡単で、大学(アカデミック)を卒業・修了して民間企業に移り、民間企業が合う人はそのまま働き続け、合わないと思う人が応募してくるからである。つまり、両方経験した上で、アカデミックを選んでいるからである。

一方、アカデミックだけの場合は、本当に好きな人もいれば、就活がうまくいかなかった人、あまり進路を考えずにそのまま来た人などが混在している。なので、すごい人もいれば、実は研究とか全く好きでない人も混ざっているという印象である。

ということで、経験上、民間企業を経験して戻って来たいという人は、印象が良い。

ただし、ではアカデミックだけの人がダメかというと、そんなことはない。むしろ、迷わずにアカデミックで研究だけに集中している人は、ずっとその道で鍛えられているので、やはり一番だと思う。アスリートだって職人だって、本当の世界のトップは、その道一筋であることがほとんどだと思う。

ということで、少ない事例ではあるけれど、
民間企業を経験してアカデミックに帰って来た人 
→総じて研究室での活躍の可能性が高い。

アカデミックを続けている人
→かなり個人による差が激しいが、トップ層は一騎当千

という感じである。「いや、そんなことはない」と言わるかもしれないが、自分の周りを見てなんとなく感じているだけだし、結局個人の問題なので絶対正しいとは思っていない。

と、なんかこんなにごちゃごちゃ書きまくっていたら、応募しにくい気がしてきた・・・・



最初の採用関連ブログでも書いたけれど、結局一緒に長く働いている人は、縁だと思う。情報をいっぱい提供しているけれど、はっきり言って働いてみないと合うか合わないかわからないと思うので、応募を考えている方はぜひ気軽にご応募ください。断ることがあっても、うちに合わないかもと直感で思ってしまったということなので、人格否定、キャリア否定とは思わないでいただけると幸いです。


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2020年2月21日金曜日

インプットがないのにアウトプットは出せない。要するに焼肉。

すごく当たり前なのだけれど、インプットがないのにアウトプットが出せるはずがない。無から有を作り出すことはできない。

人間もインプットとして食べ物を食べなければ、元気に活動をすることはできない。光合成をできるわけではないので。

疲れやすい人にはいろいろ原因があると思うが、無理にダイエットをしていたり、栄養にならないようなものを食べてしまったりしていることが多い。インプットがないのに、頑張って働くことは不可能なのだけれど、意外に忘れてしまうことも多い。

ということで、よくわからない前置きはさておき、この最も忙しい季節に元気を出すために焼肉を食べに行った。

上はタン塩で下はロース。少し高めの焼肉店に行った(叙々苑と同じくらい)。

焼肉って、インパクトがすごい。脂がたっぷりで、「今日は焼肉を食べた!なんか贅沢した」という印象が強く残る。脂っこいので、しょっちゅう食べるものではないと思うけれど、たまに食べるとすごく印象が強い。
こちらはカルビ。脂はさらにすごい笑。でもインパクトもすごい。やはり焼肉の王様である(←適当)。


そして、焼肉にはマッコリ。甘いお酒が塩辛い焼肉にぴったり。

ということで、忙しい時こそ、しっかり食事を食べることを欠かさないようにしている。単に食べるのが好きなだけだが。。。


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2020年2月20日木曜日

2月ラストスパート。研究のやる気もみなぎる!?

昨日は、日経新聞社主催のミドリムシシンポジウム。本学の土屋学長、ユーグレナ社出雲社長、鈴木健吾さん(創業者の一人)という豪華メンバーでの会だった。こちらの様子はまた後日ゆっくりとブログに。。

2月は息つく暇もなく、修論発表会、卒論発表会へと突入していく。

忙しいけれど、たまにこうした外部の方々との接点ができると、非常に研究意欲が湧く。家と職場(研究室)という同じ場所を行き来していると、いつの間にか飽きが来てしまう。自分では頑張っているつもりでも、効率がいつの間にか下がっていたりする。

忙しいとついつい外部との接点を減らしてしまいがちなのだけれど、少し外に出るととても気分は晴れやかになる。

気分だけでなく、食事もしっかりと。シンポジウムの前には、神保町でいつものカレー。エチオピアという超有名店。
今回はお手伝いにテクスタSさんを連れて行ったので、一緒にカレーを食べる。スパイスでしっかりと体を温めて、身も心もしっかりと忙しい時期に備える。基本中の基本だけれど、日々忙しいとつい忘れてしまいがちである。

ということで、今日のブログは短め。そう言いながらも流石に疲れたけれど、、修論の副査(他の研究室の修論の評価)を進めなれば・・。


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2020年2月19日水曜日

2020年度採用のテクニカルスタッフの募集について No.2

当研究室では、2020年の4月または5月から働いてくれるテクニカルスタッフを募集しています。

JREC-INに、2020年度採用のテクニカルスタッフの公募情報が掲載されました。
https://jrecin.jst.go.jp/seek/SeekJorDetail?fn=4&id=D120020836&ln_jor=0

募集期間が短いので来ないかもしれませんが・・

SNSや研究室のHPで色々と情報を発信していますが、うちの研究室でテクスタをするメリット、デメリットを列挙します。

◯メリット◯
1. 環境やバイオ、生物工学に関する基礎と応用研究に参画できる
JST-ALCA、新学術だけではなく、企業とも連携をしているので、基礎・応用の両面で環境やバイオに関連する研究ができます。社会に求められている仕事なので、夢はあると思います。

2. 微生物の実験、生化学、代謝解析などの実験なので、時間に融通が効く。
培養細胞のように短期間での植え継ぎはありません。シアノバクテリアはフリーズストックが作れますし、他の藻類も2、3週間に1回植え継ぎでしょうか。生化学や代謝解析は、都合が悪ければ違う日に仕事を移せます。

3. 動植物の実験でアレルギーになった人でも可能
こちらはシアノバクテリアの培養写真。きれいです。。毒性もありません。
動物、植物の実験を長年続けると、少なからずアレルギーになる方もいるようです。微生物実験や生化学などの仕事なので、これらの心配は入りません。また、解剖などの実験が苦手という人にもおすすめです。

4. 学生たちの雰囲気が良い
自分の性格は自分では言い難いですが・・・。特にうちの研究室の場合、学生が大勢いて、雰囲気はどうなのか?と心配する人も多いです。うちの学生たちですが、一言でいうと、とても育ちが良いです。個性は本当に豊かですが、基本的にすごく素直な気がします。学生たちとうまくできるかなという心配は、杞憂に終わると思います。

5. ボス(自分)が時間と労力の無駄が嫌い
夜遅く働いたり、休日に働いたりすると偉い、早く帰るとどんなに成果を上げてもサボっているとみなされる、などの価値観が現代でもまだまだ残っています。自分は、こういうのが嫌いなので、いかに時間と労力を減らして、最大限の成果を挙げるかばかり考えています。

◯デメリット◯
1. 場所が狭い
すみませんが、デスク・ベンチは共通です。こればかりはなんとも・・・。ベンチャーでも立ち上げたらまた変わるかもですが・・。

2. 単年度契約
外部資金なので、雇用は安定的ではありません。頑張って継続的にしたいところですが、こればかりは安易に保証できません。がんばりますが・・

3. 仕事内容が、その時の状況でかなり変わる
大人数で研究を進めており、時にあるテーマが非常に進むことがあります。そのような時にはテクニカルスタッフなどを投入して一気に進めたりします。なので、1つの仕事をルーティーンで進めるという感じではないと思います。経験はいりませんが、考える力は必要です。

と、こんな感じでしょうか。正直、主観なのでメリットがどうしても多くなってしまいますが💦

ちなみに、話に出てこなかった給料に関しては、メリットにもデメリットにもなります。複数年働くとわかります。

質問がありましたらメールでお問い合わせください。


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2020年2月18日火曜日

2020年度採用のテクニカルスタッフの募集について

2/19付けのJREC-INに掲載されますが、当研究室(環境バイオテクノロジー研究室)で、4月 or 5月勤務開始のテクニカルスタッフ(研究支援者)を募集いたします。

JREC-INに記載予定の情報(抜粋)です。
[機関の説明]
環境バイオテクノロジー研究室では、シアノバクテリアやユーグレナなどの微細藻類の研究を行なっています。遺伝子や酵素の研究を行い、バイオプラスチック原料や食品関連化合物の生産を目指しています。
科学技術振興機構JST-ALCAのプロジェクトに参画して頂く予定です。
https://www.jst.go.jp/alca/kadai/prj_12.html

[仕事内容(業務内容、担当科目等)]
1. シアノバクテリアやユーグレナの培養
2. 酵素の生化学
3. 代謝産物の分析
4. エクセルを用いたデータの集計、パワーポイントによる図表の作成
5. 研究室一般の業務
6. 研究室のアシスタント業務

[勤務地住所等]
神奈川県川崎市多摩区東三田1-1-1

応募方法ですが、
1. 履歴書(写真貼付)
2. 応募理由 A4 1~2ページ

全てフォーマットは自由。PDF化したのち、下記のアドレスにメールで送付。
tosanai at meiji.ac.jp(atを@) 
です(応募者の負担はそれほど多くないかと思います)。
締め切りは2/29です。

書類選考の結果はメールで連絡し、選考通過者に面接。
面接通過後は、学位記のコピーなどの採用書類を揃えて教授会を通す必要があるため、4月採用を希望の場合はお早めにご応募ください。


ここからはJREC-INには載らない情報です。
1. ガチ公募
2. 応募資格がいくつか書いてありますが、割と柔軟です。でも、うちの研究に従事したい人が希望です(当たり前・・)。
3. アシスタント的な仕事を探している人も応募して下さって結構です(その旨をお書きください)。ただ、完全にデスクワークだと、業務量的に時間が空いてしまいます。未経験でも少し実験をすると、きっと楽しいと思います。
4. 労働時間は応相談です。
5. 給与に関しては、書類選考通過後、面接前にメールでお伝えします(プライバシー保護、いたずら防止のため)。その後、面接で相談して決定します。


また、簡単な書類とはいえ、応募にはご負担がかかると思います。あらかじめ今回の公募で希望する方、しない方を列挙しておきます。

希望する方(どれか1つ以上に当てはまれば結構です)
◯バイオ、農学、環境などの研究に興味がある方
◯時間できっちり働きたい方(無駄な残業などが嫌いな方)
◯企業に就職したけれど、アカデミックの研究がやっぱり好きかもと迷っている方
◯エクセルやパワポが得意な方
◯マニアックな機器・実験装置の説明書を読むのが苦でなく、むしろなんかワクワクしてしまう方
◯周りと喧嘩しない方

希望しない方
◯別の研究室に所属しているけれど、博士号を取るまでテクスタと両立したい方
◯裁量労働制を希望の方

最後になりますが、昨年の初めに行った公募では1名がテクニカルスタッフとして採用されました。公募倍率は確か7〜8倍でした。

公募はあくまでマッチングであり、人物の評価、ランク付けではありません。その時の状況に合った方が採用されており、お断りした方々にはすごく優秀な方々がたくさんおりました。しかし、こちらのスペースがない、待遇が用意できない、この方だとうまいキャリアパスが描けないかもしれないなどの場合もお断りしています。かなり縁の要素も強いので、お気軽にご応募いただければ幸いです。

長くなりましたので、当研究室のメリット、デメリットは後日更新します。

修士論文審査会で思う就活の長さ

今週は、修論発表会。

本学の大学院では内部進学者が多い(外部の学生もいる)。内部から進学すると、学部3年から配属になるので、4年間研究することになる。

自分が学生の時もそうだったけれど、修士課程から別の研究室に移り、修士修了後に就職する場合、本当に研究する時間が少ない。

最初の1年目はそれなりに講義があり、研究室での研究立ち上げ、引越しなどがある人は新生活も大変かもしれない。そうこうしていると、10月くらいにはもうインターンが始まってしまい、実質就活となる。

幸いなことに最近は売り手市場なので、一昔前よりは就職状況が良いが、それでも4、5月くらいまでは就職活動が続く。6〜8月まで続くことも決して珍しくない。

そうすると、その期間はゼミに顔を出して、簡単な実験をするくらいになってしまう。

また、就活が終わった後が鬼門。意外にも、就活中よりも、内定を取った後の方が厄介なのである。

就活中は、将来をかけてずっと気を張り詰めている。そして、内定を得て就活が終わると、張り詰めていたものが切れて、ぼーっとしてしまう状態になる。意外かもしれないけれど、実はこの時が精神的に一番きついようである。自分も大事な仕事のあとはほっとして、なにもできない状態になってしまうことがある。若い学生ならばなおさらだと思う。

修士の場合はそれでも頑張って復帰をして、それなりのものを仕上げなければならない。しかし、気づくともう修士2年生の9月。実験をするとしたらもう3〜5ヶ月くらいしか残されていない。

ということで、自分が学生の時からなかなか改善されていない就職活動の長さ。それどころか時期が毎年変わるという混乱っぷり。景気が良いのがせめてもの救いな感じである。

毎年思うのだけれど、なんとかならないものかと思うけれど、結局ずっと変わっていない。みんな研究室には研究をやる気で入ってくるのに、とても可哀想である。履歴書とかエントリーシートとか、フォーマットを適当にしてくれると良いと思うのだけれど。お互いの労力が減るような就活の方式であることを切に願っている。


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2020年2月17日月曜日

次は修論審査会。そういえば去年ツイートがバズった。

明治大学の入試もだいぶ進み、今日の総合数理学部が一般入試(学部別入試)では最終日である。

入試が終わって一息とはいかないのがこの季節。大学の予定はびっしり詰まっている。

次に大きいものは修士論文の審査会である。

今年卒業するM2は2月初めに修士論文を提出。その発表と質疑応答を行う。

本学科の場合、学部生の卒論発表については義務化されていない。要するに単位ではない(卒業研究はもちろんする)。

一方、修論論文の審査会は、口頭試問である。要するにきちんとした試験であり、通ることは保証されていないのである。

なので、厳しさは全然違う。そういえば去年のツイッターでなんかバズったのを思い出した。
https://twitter.com/osanai_meiji/status/1097468732463431681

確か修論発表の前日にツイートした気がする。こんな感じで、きちんと論理的に自分のやったことを説明しなければならないし、説明できるかどうかを試されている。繰り返すけれど、口頭試問であり、お披露目会とか記念の発表会ではない。

なんかリプライで、学生を試してはいけないとかいうのがあったのだけれど、そういうのは審査の意味をわかっていないし、教員だとしたら単に教育をサボっているだけである。

これも定期的に書いているけれど、教員として最も楽なのは全員Sにする(良い成績をつける)ことである。「あなたは素晴らしい」「そのままでいいです」なんてみんなに言っていればお互い気持ち良くて、教員はとても楽である。こんなに楽な商売はない。しかし、そんなことをやっていれば実力は伸びないので、卒業後に本人が壁にぶつかって困る可能性が高い。

ということで、嫌われ役かもしれないけれど、口頭試問はしっかりと指摘する。とはいえ、修論のレベルはすごく高いので、自然と褒め言葉なんかも出たりする。この辺は、本学の学生のレベルの高さに感謝である。。

さて、副査の修論をしっかり読まなければ。。

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2020年2月16日日曜日

日経ビジネスイノベーション。ミドリムシのシンポジウム。

今日は2つ目のブログ更新。
お知らせ。

日経ビジネスイノベーション
「ミドリムシが切り拓くバイオの世界」が2/19に開催されます。
https://events.nikkei.co.jp/23577/

明治大学土屋学長、株式会社ユーグレナ創業者である出雲社長と鈴木さん、そして自分が登場するイベントです。この4名によるパネルディスカッションも行われます。

宣伝ではなく・・

・・・抽選で外れてしまった方々、申し訳ございません・・・

最終的な倍率は聞いていないのですが、定員200名のところに応募は2倍以上はあったのではないかと予測。締め切りの数日前に前に聞いた時点では、すでに応募が350名以上だったので、競争になってしまうことは確定のようでした。

せっかくの機会だったのに大変申し訳ございません・・・。

今回は日経新聞社主催で学長も登壇されるので、全く同じおような機会はなかなかないかもしれませんが、また何かイベントができれば幸いです。


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任期付の場合、給料の交渉はできるか?PIはどう思うか。

早くも年度末。来年のことが気になる季節である。当然かもしれないが、任期付のポジションの場合、来年度の契約をする時期である。アカデミックは割とぎりぎりに契約することも多い。

アカデミックのポジションの場合、最近は助教、場合によっては准教授も任期付である。また、契約が実質X年と言っても、契約は単年度のことも多い。

契約で最も大事な項目の1つは、給料だと思う。



どんなに楽しい仕事だって、仕事である以上給料をもらわなければならない。多少いやなことがあっても、それなりに給料が良ければ、まあ仕事のうちと我慢できる。反対に、給料が低くて生活が苦しくなれば、好きな仕事だって続けられないかもしれない。

アメリカなんかだったら当然のように給料の交渉をするのだと思うけれど、はたして日本の任期付のポジションの場合はどうか。あくまで、自分を含めた個人の体験なので千差万別なのだけれど・・・

正直、被雇用者(任期付の研究員、技術員)が直接給料を交渉する(要するにもっと上げてくれ)というのは、すごくハードルが高いと思う。

これは日本の文化的、社会的な側面が大きいのかと思う。仕事だから当然なはずなのだけれど、お金のために仕事とか言うと、すごく嫌わせるのではないか、卑しいと思われるのではないかという心理が強く働いてしまう。

実際には、お金をもらうために仕事をしているのだし、お金をもらわないで仕事をする方が間違いなのだけれど、お金の話をしてはいけない雰囲気が漂っている。

そして、困ったことに、お金の話をすると怒る人も少なくない。

労働に対する対価を要求しているのに、「こんなのはみんなボランティアでやっている」と言って、無給で仕事をさせようとする人も少なくない。アカデミックだとそれなりの割合でこのような人がいると感じている。

こういう社会でずっと育っているので、任期付で給料交渉をするとすごく雰囲気が悪くなるかもしれないという恐れを、多くの人が抱いている印象を受ける。なので、日本の場合、給料の交渉はかなりしにくいというのが個人の感想である(主語が大きい・・個人の感想です)。

本来は、仕事なのだから自分から給料を上げてくださいと言えるべきなのだけれど、日本の場合、雰囲気的にかなりの人が言えないのではないかと思っている。匿名のツイッターでは言えるかもしれないけれど。。なので、日本の場合は、本人が満足するような給料を上から提案するのが、雇用する側の大事な仕事だと思っている。

そして、そんなに簡単ではないかもしれないが、お金の話をすると怒るようなところからは移るべきだと思っている。要するに、その人の生活のことを考えていないということなので。


ここからは自分の場合だけれど、個人的には給料の値上げ交渉はしてもらっても全く構わない。それに見合うと思えば給料なんて全然上げる。

むしろ成果を挙げるので給料もそれに見合った額が欲しいと言ってもらえる方が助かる。

というのも、人を採用しようとする場合、これも日本人的だけれど、「全然不勉強ですが・・」「専門外なので・・」「お役に立つかわからないですが・・」と、謙遜する場合がほとんどである。

謙遜は素晴らしいと思うし、そう言いながらバリバリ仕事をする人もいるのだけれど、一方で、本当に不勉強なだけの場合もある。そして、面接の時に専門外だと言ったのだから成果がでなくても仕方がないと、免罪符にしてしまうこともある。

なので、成果を挙げる宣言をしてもらった方が、給料を高くしたとしても全然ありがたい。実際、そういう宣言をする人はよほどの勘違いでなければ、いろんなチャレンジをして成果を挙げる可能性が高い(いうまでもなく人による)。

ということで、長々書いたけれど、

1. 日本の任期付の場合、給料を上げてくださいとはすごく言いにくい
2. 残念ながら、お金の話をすると怒る人は、それなりにいると思った方がいい。そういうところからはフェイドアウトすべき
3. 自分の場合は、高い給料でも良いから、成果を挙げると宣言するような、チャレンジをしてくれる人が欲しい

という感じである。もちろん個人の感想。また、高い給料と言ってもアカデミック基準なので、大したことはないかもしれないが・・


いずれにせよ、研究は好きでやっているのだからなんて時代ではないと思うので、お互いが納得する仕事場が見つかるのが幸せなことだと思う。

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2020年2月15日土曜日

筆頭著者論文が書ける確率100%

今週は、M2 Yくんの論文を投稿した。ボリュームが結構大きかったので少し遅れてしまいなかなか苦労したけれど、ほっと一息。すごく良い論文になったのではないかと思う。とはいえ、リバイス(論文の改訂)がない論文なんてないけれど。。

この3月に修了する修士課程は、研究室の第2期生。研究室1期生は、2019年3月に3名が修士課程を修了した。来年修了予定の3期生(現在M1)は、Kくん1人。

Yくんの論文のアクセプトは少し先かもしれないが、これで、うちの研究室の修士課程の学生が、修了までの研究成果で筆頭著者論文を書ける確率は100%を継続している。2021年修了予定のKくんはすでに筆頭論文を出版しているので、n=6(6名のデータ)である。



その次の4期生(4月からM1)は3名。全員すでに論文の形が見えてきている。そうは言っても最初の論文のアクセプトまでが想像を絶するくらい大変なので、焦らなくていいけれど、修士課程の研究成果で筆頭論文を書けるのは間違いないと思う。

これは研究室のスタイルによるので、何が正解かは一概には言えない。チームプレーでデータを集め、大きな論文に出すという方針の研究室もあると思う。

しかし、そうすると、自分が筆頭著者の論文が書けなかったりする。せっかくやった実験が誰かのものになってしまう。科学の発展のためと割り切れれば良いかもしれないが、少なくとも自分はそんなのは耐えられなかった。

このような自分の好みから、うちの研究室でも学生たちが自分の筆頭論文を書いてもらうようにしている。もちろん、学部で就職する場合にはそこまで達しないことも多々あるので、その場合には同等貢献での筆頭著者だったり、2番目の著者になることもある。ちなみに学部で筆頭論文を出したのは、同等貢献を入れると、7、8名だと思う。みんなとても優秀でよく頑張っている。

ということで、今後も頑張って自分たちの研究をして欲しいと思う。一息ついて、次の論文に取り掛かろう。

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2020年2月14日金曜日

謎のアクセス数急増!?

なぜか一昨日のブログアクセス数が急増して、普段の3倍くらいだった。

アウトリーチに関するブログだったけれど、ただし、この記事だけが伸びているわけではなさそうだった。

このブログは、忙しいときは2日に1回くらいの更新だった。最近は、ブログランキングなどに登録し、やる気が復活してまた毎日更新している。

大体更新する日のアクセス数は、150〜200くらい。更新しないと100くらいに落ちる。一昨日はなぜか400以上のアクセス数だった。

正直、毎日150人近くが見てくれるというのは結構驚きではある。誰が見てるんだろう・・・・。直接感想を言われることは少ないので、実は誰が見ているかは全然わからない。。

トラフィックとしては、ツイッターが一番多い。その次がGoogle検索など。最近は、上のブログランキングからのアクセスだったりも多い。また、研究室のHPからも来るみたいで、割と色々である。ネットワークって面白いなと思う。

ただ、一昨日のように急にアクセスが増えることがある。これってなんなのだろう・・。なんかの話に出て、みんなで検索することになったのだろうか。これもネットワークの不思議である。。

いずれにしても、研究者も原著論文で発信するだけでなく、多様な発信をする時代になってきている。現在、新しい論文のプレスリリース原稿も作成したところであるし、いろんな情報を発信していきたいと考えている(その割には研究の話が少ないが・・・)。




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2020年2月13日木曜日

研究が軌道に乗ってきたら、休むのも仕事

年度末。新メンバーの3年生もまもなく1年間の研究生活を送ったことになる。

上級生は、2〜4年間研究をしたことになる。スタッフたちは仕事として、もっと長く研究をしている。

ある程度、研究が軌道に乗ったら、休むのも仕事であると伝えている。




論文などの成果が形になると一息つけるが、だからと言って研究が終わるわけではない。論文は時間がかかるので、論文が出る頃にはとっくに次の研究テーマにとりかかっていることの方が多い。

また、論文が出ると、「この人はできる人だ」となり、次の論文が期待される。また、次はさらによい成果をという期待も膨らんでいく。これまでの成果も努力したから得られたのに、そのラインは当たり前になってしまう。ハードルがどんどん上がっていってしまうことは、仕事でよく経験することかもしれない。

1、2年だったらそれでも良いと思うが、3、4年、また、仕事として10年単位で進めていくと、いつかは疲れてしまう。頑張って成果を挙げる人ほど、無理をして仕事をしていることもあるので、折れやすくなってしまう。

なので、ある程度仕事が軌道に乗ってきたら、まずは焦りを捨て、休むのも仕事と自分に言い聞かせるのが大事だと思う。

自分の休みでも研究や仕事が気になってしまうのだけれど、気になって疲れる割に、効率が上がらず、仕事があまり進まないというのは、とても悪い状態だった。

熱などを出した時しか休まないということもあったが、そうして、休んだからといって、正直仕事の進捗に大した影響はなかった。なので、だんだんに焦りは減ってきた。

とはいえ、今のパーマネントポジションを得るまでは、のんびりもしていられなかったのだけれど・・・。

いずれにせよ、研究は長期で行うものなので、オーバーペースでは記録が伸びないことはいうまでもない。自分にあったペースを見つけてもらうのも、研究室で学ぶ大事なことだと思っている。

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2020年2月12日水曜日

アウトリーチ活動で効果的だったものランキング No.2

昨日に引き続き、研究のアウトリーチ活動について。

自分のランキング形式にしているけれど、それぞれの良さがあるので、絶対的なものではない。
1.は論文発表後のプレスリリース(日本語にして、報道発表すること)、2.は企業の人たちがいる学会で発表することだった。

3. SNSの利用
やはり出てくるのはSNS。いろんなSNSがあるが、うーん、やはりツイッターが最強な気がする。


インスタだと基本は画像だけだし、Facebookはもっと内輪なやりとりではないかと思う。他のSNSは、結局マイナーにとどまっていると思う。

何と言っても情報の量と速さが圧倒的。1.でプレスリリースが有効と言ったが、それもツイッター経由も多いと思う。企業の方々は、一般的な検索サイトから来ることも多いと思うが、ツイッター経由も多いのではないかと思う。

反面、問題なのは、ちょっとでも発言を間違えると、失言・不謹慎警察みたいな人につかまって炎上することかもしれない。アウトリーチなんだかTL上で喧嘩しているのかわからないケースもあるので、そうならないように気をつけなければいけないと思っている。

4. ウェブに掲載される和文、および広い業界の手に渡る和文誌
少しランキングが下がってきたけれど、やはり日本語で文章化することはとても大事。
明治大学にもいろんな和文誌があるし、例えば、Meiji.netというものもある。問い合わせて、こちらを見ましたという方もいた。

また、学会の和文誌もまだまだ健在で、自分の中では、生物工学会誌、化学と生物(農芸化学会)、バイオサイエンスとインダストリー(バイオインダストリー協会)の3つが最強である。もちろん、これはその人の分野によるので、別に他のものが悪いわけではなく、自分に合うだけである。毎回すごく面白いし、実際に参考にして研究したりすることさえある。忙しくて、自分の視野を広げられないことが多いが、そのために使っている。自分も何回か書いたことがあるが、やはり反応があった。

ということで、大体このくらいだろうか。すでに宣伝しているが、大学主催でユーグレナ社、日経新聞社とのイベントが控えている。なので、アウトリーチについて書いてみた。

でも、一番言いたいことは、アウトリーチはあくまで付加的なもので、どんなに宣伝したって、宣伝する成果や技術がいまいちだったら仕方がない。何といっても研究を進めて、健康や環境問題や、生命の神秘の解明などに貢献することが一番大事だと思っている。

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2020年2月11日火曜日

アウトリーチ活動で効果的だったものランキング No.1

研究にもアウトリーチ活動が必要とされている。



アウトリーチとはもともと手を伸ばすという意味である。いろんな分野で様々な意味で使われているが、研究でのアウトリーチ活動といえば何かというと、研究成果を広く一般に知らしめることである。

研究成果は論文や特許になる。学術論文になればそれだけで世界中に発信される。論文になると、全然関わりもない遠い国の人から連絡が来たりする。すごく偉い外国の先生の論文に引用されたりもすると、「ああ、こんなに広く伝わっているんだ・・」と感動することもある。

しかし、これらは全て専門家向けである。論文を読めばいいけれど、専門の文章を読むことはすごく難しい。教員だって専門が少し外れれば読めなくなってしまう。なので、研究を専門としていない人には伝わりにくい。

また、科研費などの税金で研究を進める場合には、一体何を研究しているのか?という説明責任を求められることも多い。なので、昨今は研究者もアウトリーチ活動が求められている。

研究者のアウトリーチ活動にはどのようなものがあるかを紹介してみようと思う。

1.  論文発表後のプレスリリース
いろんな活動があるけれど、結局今のところ、これが一番効果的。アウトリーチ活動というと、なんとなく目立てば良いと思うかもしれない。SNSでバズらせる方がたくさんの人の目には触れる。

でも、たくさん感想が来るとか、ファボやリツイートの数が多いとかで争っているわけではない(資金集めとかならばよいかもしれないけれど・・・いや、やっぱり微妙か・・)。

アウトリーチ活動で大事なのは、大きな目標に向かって本気で新しい何かをやろうとしており、そのために新しい成果や技術を探している人たちの目に留まることだと思っている。

大きな目標は、医学の発展でも環境・食糧問題の解決でも、ビジネス展開でもよい。本気で新しいことをしようと思ったら、新しい成果や技術を必要とする。既存のものだけでは瞬く間に真似をされてしまう時代である。

そのような目標を持った人たちは、常に最新の研究成果にアンテナを張っている。なので、論文を出さずに、ただ過去の研究紹介をしてもあまり興味を持ってもらえない。本気の人たちからすれば、「そんなの知ってる」で終わってしまう。

うちの研究室にも多くの企業の方々が訪れる。3つの会社と共同研究を進めているが、水面下ではもっと多くの企業と打ち合わせをしている。メディア・広報の方々も来たりする。どこで情報を知ったのですか?と聞くと、一番多いのが、プレスリリースのようである。プレスリリースされると、新聞にも掲載されることがあり、また、電子版ならばプレスリリースを自動的に掲載するサイトも多い。最も目に留まりやすいようである。

2.  企業の人たちがいる学会・研究会での発表
あえて、「企業の人たちがいる」とつけているのだけれど、学会もいろんなところがある。近い分野で前提知識を持っているもの同士でディスカッションをするのも大変有用である。

ただ、自分がいた分野は、ほとんど関連分野の大学の研究者ばかりで、似たような質問が多く、正直飽きてきてしまった。

最近は、生物工学会、農芸化学会などによく行くが、これは大学関係者だけでなく、企業の人たちが多いからである。また、2018年の鶴岡で開催されたメタボロームシンポジウムに参加したが、こちらにも企業の人たちが多く、とても活発で面白い会だった。そもそも企業の方が座長で、依頼を受けて発表した。

このような会だと出会いが多い。プレスリリースが効果的と言ったが、最大の弱点は直接会っていないことである。どこのどんな人かもわからないのに、いきなり共同研究なんてできるはずもない。一度は直接会う必要があるが、それもまたハードルが高い。なので、直接会ってしまう学会は当然有効である。実際に、ここから企業との共同研究に発展した。

なんか長くなってきたので、No. 2に続く。

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