ラベル レポートの書き方 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル レポートの書き方 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2022年1月7日金曜日

同じ内容ならば、文字数が少ない方が勝ち

 昨日のツイート




毎年恒例の注意でもある。


別に修論だけでなく、学生実習のレポートから原著論文まで通用する。


科学の文章の場合、内容が同じならば、文字数が少ない方が勝ちである。


ようするに、相手にできる限りわかりやすく、迅速に内容を伝えることが大事だからである。仕事の文章も同じである。


ところが、レポートから卒論、修論はては原著論文まで、なんとなく量が多い方がよいという雰囲気がある。


もちろん、データが多いならば、それは多い方がよいのだけれど、同じデータ量でもなんとなく文章やスライドを増やしてしまいがちである。


これは自分が大学院生であったころからあり、誰かがしたりがおで、「俺、200ぺーじになっちゃったよ」とかドヤ顔で言い出すと、やばい自分も増やさなきゃとなり、無駄にページやスライドを増やすということをし出すのである。


で、実際にはデータ量が増えるわけではないので、次のデータがページやスライドが離れて登場したり、余分なことが書いてありするので、たんに読みにくくなるだけである。


論文を投稿したことがある人は知っていると思うが、査読を受けると、「イントロが長いから減らせ」など、文章を減らす指示をよく受ける。


つい何日か前に来た査読結果でも文章を減らせと書いてあった。


そもそも、論文を投稿するにあたり、外部の英文校閲会社などを使ったりすることがあると思うが、そういった会社にも「文字数削減サービス」がある。


内容を削減せずに、いかに文字数を削減するかは、一般的に大事なのである。


ということで、いかに内容の濃い文章や発表ができるかが勝負。いや、偉そうなことを言っている自分も、そんな論文を書かなければだけれど・・・




今年もブログランキング参加中!

↓無報酬だけれど順位が上がるとなんとなく気分がよいので、クリックをお願いします。。


大学教育ランキング

2021年1月25日月曜日

今年度のレポートの添削で、最も多い指摘は?

昨日に続いて、レポートなどの添削の話。


現在、3、4年生の講義のレポートを添削中。年末年始は1年生の学生実習のレポートを添削していた。全部合わせると、200レポート以上。


いろんなコメントがあるが、最も多く書いた指摘は何か。



今年度の場合は、


「いきなり略称はつかわない」


である。


例えば、TCA回路。クエン酸回路、トリカルボン酸回路、クレブス回路などとも言う。TCAは、Tricarboxylic acidからくる。もはや当たり前なので、使ってしまいたいところだけれど、これは略称。


なので、クエン酸回路(トリカルボン酸回路、TCA回路)などと、最初に出たときに正式名称を書く。


多かったのが酵素と代謝産物。


例えばホスホエノールピルビン酸はPEPとするが、これも最初に出たときに


ホスホエノールピルビン酸(PEP)


としてからPEPを使う。


一方、一度このようにPEPなどと略称を使い始めたら、その後は基本的にはすべて略称を使い続ける。途中でPEPなのに、あとでホスホエノールピルビン酸と正式名称に戻ったりしない。


ということで、当たり前になってしまっている単語でも、最初は正式名称で。今回のレポートで一番多い指摘である。こう言うのを学ぶために学校に通っているわけなので、別に今回できなくても、次回できれば全く問題ない。。点数は気になるかもしれないけれど・・




土日もレポート添削。でも、昼寝をしたので元気。。

1日1クリックのご協力をお願いします。


大学教育ランキング

2020年3月1日日曜日

数字の魔力。人は数字で納得してしまう。

街を歩いて広告を見ると数字であふれている。

「ランキング第1位!」「100万人が選んだ・・」「80%OFF」、「300年前から続く伝統の・・・」、「500 kgでも耐え切れる・・」などなど。

これは広告・営業の基本で、数字を見ないと人間はイメージができないからである。

上の「ランキング第1位!」「100万人が選んだ・・」を「みんな大人気です」「ものすごく多くの人が選んでます」と言っても全然イメージが沸かない。

しかし、例えば100万人ならば、ざっくり仙台市と同じ人口である。なので、こういう言葉を足すと、「え、東北で最も大きい仙台市全員が選んでいるのか・・」などのイメージができる。

これと同じで、科学のレポート、論文などでも数字というのは大事である。

例えば自分の研究では、バイオプラ原料の生産を行っている。新しい技術で得られたバイオプラの生産量が、過去と比較して1番なのか、それとも実は100番目くらいなのかで意義が全然違ってくる。

また、類似の研究が行われている生物が、他に全くないのか、5種くらいの生物で行われているのか、100種類の生物で行われているのかで、これまた意義が全然違ってくる。

他にも、例えば目的とするバイオプラの年間生産量・使用量、生産エネルギー、コストなど、いくらでも数字が出てくる。

なので、レポートや論文の序論(Introduction)、そして議論・考察(Discussion)では、必然的に数字が出てくるはずである。

言い換えると、研究の位置付けに数字が必要である。

一方、全く勉強しないと、状況がわからないので、「すごく良い生産量だった」「過去の自分の研究室の中では最高」「少なくとも今回使った生物では初めて」、「世の中でたくさん使われているプラスチック原料」など、曖昧な表現だけで終わってしまう。

ということで、研究室のゼミではこのような指導をしていて、序論や考察に全く数字が出てこないと、大体不勉強であるし、また、位置付けもわからない。

さらに、研究室のメンバーは、全員が研究者になるわけではない。むしろ、他の職業に行く人の方が多いが、最初に述べた通り、数字の利用はむしろビジネスで必須なものである。こうしたこともゼミで学んでもらおうと考えている。

数字は「魔力」と言ってもいいくらい大きな力を持つ。もちろん、インチキは大変困るが、きちんと利用して自分の仕事に役立ててもらいたいと思っている。


大学教育部門ランキング1位です!・・というとなんか凄そうに聞こえます笑
大学教育ランキング

2020年1月5日日曜日

科学の文章の書き方を学ぶのは、理系学部の醍醐味。

昨日は久しぶりに出勤。残っていたレポートの採点を終了させた。

今年の1年生は人数が多いので、去年よりもだいぶ採点が大変だった。それでも全員、赤ペンでコメントをつけた。

1年生のレポートだが、色々と自分たちで調べているようで、なかなかレベルが高い。違う大学だから比較できないかもしれないが、正直、自分が大学1年生、いや2年生のときに同じレベルのレポートは書けなかったと思う。

前にも書いたけれど、全体のレベルが高いということは、頑張っても平均点くらいのこともあるし、少し手を抜くとあっという間に平均点以下になってしまうということである。思ったより点数が悪い場合があるかもしれないが、それは周りのレベルが高いということでもある。

レポートの書き方を掲載するのは、このブログの目的の1つである。

今回の1年生のレポートを見ていると、例年より文末に引用をつけている学生が多かったように思える(ブログが効いたかは不明)。
レポートの総評:文末に引用をつける。

あとは、最後の議論・考察の書き方で少し差が出たかもしれない。

あまりよくない例としては、
1. すでに知られている事実があるのに、調べずに予想を書いている
2. 同じことを繰り返し書いている
3. 感想や決意表明(次は失敗しない!)などになっている。
だろうか。

昔の国語の文章などだと、「大事なことは繰り返して書きます」みたいなことを習ったかもしれない。しかし、科学では、重複(Redundancy、リダンダンシー)と言って、やってはいけないことになっている。

また、図などでも説明が足りていない例もあった。


図の説明として、

図1. 加温処理した細胞抽出液

などと書いてあるものがあり、左右が何かわからないというレポートもそれなりにあった。本文を見ればわかるものもあったが、図の説明にも必ず説明を書く。

このような科学の文章には色々と文法、ルールというものがある。これらは、高校まででは学んでいないことがほとんどだと思う。このような科学の文章を書き方を学んでいくことは、理系学部の大学教育で最も大事なことの1つである。

科学の文章と書いたが、イコール仕事で使う文章と言っていいと思う。仕事の報告書が、感想文や決意表明などではないことはいうまでもない。

ということで、学ぶことが多くて大変だと思うけれど、全体としてはよくできていたし、ある意味では1つの言語の文法を学ぶくらい大変なことなので、焦らずに学んでいって欲しいと思っている。

ブログやSNSを駆使して、科学・仕事の文章力の向上に繋がるようにしたいと考えている。


2019年7月18日木曜日

レポートでよくある質問。概要と序論の違いは?

昨日は最後のクラスの学生実習レポートの提出日。

最後のクラスのレポート提出が終わったので、レポートについて更新できる。なぜかというと、学期の途中でレポートの書き方について更新してしまうと、クラスによって差ができてしまうからである(後のクラスは採点を辛めにすれば良いかもしれないが)。

2年生は1年生と違い、きちんとした科学論文の体裁を取るように要求している。

すなわち、
概要(要旨)

序論

材料と方法

結果

考察

で書いてもらう形式である。
よくある質問が、概要(要旨)と序論って何が違うんですか?というものだった。

このブログでも解説はしている。
【重要】レポートの書き方 No.2 〜要旨と序論の違いって?〜

さらに読むのが大変だと思ったので、簡易版も作った。
【重要】レポートの書き方 No.6 〜簡易版〜

しかし、なかなか届かない。いや、ブログを更新しまくって、個別の記事にアクセスしにくくなってしまったのも問題なのだが。

概要(要旨)は序論、材料と方法、結果、考察を全て含まなければならない。

例えば、
シアノバクテリアからタンパク質を抽出し、硫安沈殿とウエスタンブロットを行い、タンパク質関連技術の習得を目的とした

など、1文くらいでさらっと書いてあるものもあった。序論や結果や考察を含んでいないので、当然低い点になってしまう。

概要(要旨)はあらすじのようなものでそれを読んだだけで、基本的には全てわからなければならない。

一方、序論はそのレポートに必要な知識を説明するもので、例えばシアノバクテリア、スピルリナ、フィコシアニン、硫安沈殿・・・などあらかじめ説明しなければ理解できないものを説明しておくものである。

そして、序論ではこれまでに明らかになった知識を書いていくものなので、文献を引用しなければならない。引用をつけなければ盗用にすらなる場合もある。

ということで、概要と序論は全然違うものなのだが、なかなか調べるのが難しかったかもしれない。今回のレポートではできなくてもこれを機に学んでくれれば全然問題ないので、ぜひ覚えておいてほしい。

2019年6月8日土曜日

グラフ作成の確認

前にもブログ記事で書いたが、グラフの色や線の種類にもロジックを 追加。

研究ではデータをグラフ化する。エクセルで書くのが一般的だが、グラフの書き方によってデータの理解度が変わってくる。また、自分以外の人と議論するためには、相手が理解しやすいグラフを描く必要がある。

まずはやってはいけないことリスト
☑︎縦軸、横軸の数値とグラフの大きさが合っていない
☑︎立体化など、むやみに装飾をつけすぎる
☑︎有効数字が多すぎる
☑︎フォントが小さすぎる


次にやることリスト
☑︎上付き、下付き、イタリックなどを正確に
☑︎色や線の種類、マーカーの種類などを工夫する
上の例では、2つの株x2つの実験条件を試しているので、少なくとも2種類の分け方(上の例では色と線の種類)でグラフを描く
☑︎目盛りをつける(補助線はなくてもよい)
☑︎すべてエクセルで書こうとするとわかりにくい。ラベルなどはパワポで追加してもよい
☑︎経時変化は「散布図」を使う
☑︎同じ発表や論文だったら、全体を通して色や線の種類、マーカーを統一する

他にも色々とあると思うけれど、まずはこれくらいの作業をやっておかないと、データの議論に入ることが難しい。

研究室はメンバーがどんどん入れ替わるし、定期的に情報をリマインドする予定。

2019年4月17日水曜日

グラフの色や線の種類にもロジックを

ひさしぶりに論文、レポートの書き方について一言。

実験系生物学では、データが出ればそれをグラフにする必要がある。棒グラフでも折れ線グラフでも散布図でも描くことがあると思う。

これらをゼミで発表し、その後、学会や論文化していくと思う。

グラフデータを発表するために学生と議論していく。このなかで、必ず「なんでその色にしたの?」「なんで破線にしたの?」などと尋ねることにしている。

あまりにも細かい指摘でうんざりするかもしれないけれど、ゼミでも学会でも論文でも、発表は相手が理解できるためにするのであって、自分の業績のためではない(モチベーションは自分のためだけれど。。)。

発表の中で同じ色や線の種類で統一されていると相手は非常にわかりやすい。

例えば、その発表の中でグルタミン酸量を測定した棒グラフが何度もでてくるならば、「グルタミン酸量は青色」と決めておけば、読み手・聞き手は一瞬で理解することができる。

また、濃度が低いものから高いものの順で、実線、破線、点線とするなど、線の種類も統一するといった工夫もある。

少し発表に慣れた人だったら当然やっていることなのだけれど、発表を作ることにいっぱいいっぱいだと、そこまで手が廻らないことも多い。これはもちろんレポートの書き方にも通じる。
日々大変すぎるて、ついつい自分のために論文や発表スライドを作ってしまうのだけれど、大前提は相手にわかってもらうためのものである。

グラフの色や線の種類について、「なんでその色にしたの?」と聞かれてきちんと答えられるならば、一段階わかりやすい発表になっていると言っていいと思う。

2019年1月11日金曜日

珍しく真面目に大事なことを。研究室で学べることとは。

今週は研究室ガイダンスで、2年生は研究室選びに苦心していることだと思う。こちらもどんなメンバーがくるか、とても楽しみにしている。

一方で、卒業研究に際し、そんなに研究室にはこだわらなくてもいい」という意見を聞くことがあるかもしれない。これは、多くの大学でいろいろな先生が言っている。

こんなことを言われると、「真剣に考えているのに、なんだそれ!」とイラっとしたりする。

さすがにきちんと研究室を選んだほうがよいが、なぜ上記のような意見があるかというと、研究室で学ぶことは研究テーマに関連する専門性だけではないからである。

専門性だけを学んでも、その専門性で一生仕事をしていく人はとても少ない。なので、上の意見は、ある意味真理をついている。

ではなにを学べるのかといえば、一般的な仕事に必要なスキルである。

挙げていけばきりがないのだが、
1. 時間や空間の使い方(自分でスケジュールを立て、予定を立てる)

2. 必要な知識、情報を得て計画を練る。それを実行して、結果を評価する(いわゆるPDCAサイクル)

3. 他の人とのコミュニケーションの取り方(ビジネスでもっとも重要ものと聞かれたら、コミュニケーション能力と答える人が多いのは有名なこと)

4. 自分で日々の行動を決定する判断力・決断力(管理職の仕事なんて、言ってしまえば判断すること、決断することなのではないかと思う。)

5. 自分の計画や結果を図表化、文章化する能力。説明能力(仕事をすれば、計画や結果を人に説明しなければならない。説明なしに自分のやりたい仕事をすることは不可能)

ざっと挙げただけでも以上のようなものがあり、これらは研究テーマがなんであれ学べることであると思う。ということで、どこの研究室でも学べることがあることがあるいうのは間違いがないとは思っている。

ただし、研究室によって意識が異なるのは間違いないことではないかと思う。周りがやる気ならば自分も頑張らなければと思うし、周りがやる気ないのに自分だけがんばり続けるのは結構大変だと思う。

また、もちろん専門性も大事であることは言うまでもないので、結局はきちんと研究室を選んだほうがよいのは間違いないと思う。

珍しく真面目なことを書いたのだけれど、研究室選びがどういう結果になったとしても、その研究室で最大限成長して欲しいなと願っている。

月額たった 1,000円(税抜)で始められる本格的なお店のホームページ!

2018年10月5日金曜日

レポートの総評:文末に引用をつける。

春学期(前期)の実験レポートで、もっとも多く書いたコメントの1つは、「文末に引用をつける」だった。

レポートの書き方簡易版はこちら

これは序論(イントロダクション)の部分でもっとも多くコメントをした。序論とは、実験手順、結果、考察を記載するにあたり、必要な知識を記述するところである。

私の実験では、シアノバクテリアであるスピルリナや色素タンパク質のフィコシアニンを扱っているが、

「今回はスピルリナのフィコシアニンで○○という実験を行いました。」

と書かれても、いやいや、スピルリナってなんですか?フィコシアニンって?となってしまう。自分が知っているから良いではなく、相手にわかるように書くのである。相手が誰によるかは難しいので、程度問題ではあるのだけれど。

そして、これらの知識を書いていくが、文末に引用が必須である。日本の本だと、参考文献が本の最後にあるだけの場合も多い。下手すると参考文献が載っていないことすらあるが、芥川賞で盗作騒ぎになったことは記憶に新しい。参考文献は必須なのである。ない場合は、盗作・剽窃の類と判定されると思ってもらってよい。

例としては、

フィコシアニンは、XX kDaの分子量を持つタンパク質であり、青色素として工業的に生産されている1(←この1は上付き。Blogサイトで上付きができないので)。

と書く。そして、最後に引用リストを作り、
1. DICライフテック ”DICスピルリナの青色色素” 2012 http://www.dlt-spl.co.jp/linablue/
などと書く。

番号ではなく、第一著者名で引用してもよい。

最近はウェブ情報が多いので、レポートならばこのように書いてもよいが、本来は教科書、もっと正確には論文を引用する。その事実を初めて発見し、発表した文献を書くのが正式だからである。ただし、レポートで原著論文を要求するのは酷な話だろう。教科書などで良いと思う。

このように、文末に必ず引用をつける癖をつけてほしい。それを知らずに社会人になると、盗作騒ぎになる。「知りませんでした」ではすまないのでぜひ学んでおいて欲しいと思う。



2018年6月12日火曜日

μは日本語変換しない

実験のレポートや卒論などでは、μ(マイクロ)という文字をよく使う。10のマイナス6乗という意味である。

レポートでは、Wordなどで”マイクロ”を書く時、日本語で”マイクロ”と打ち込んで変換をしてはいけない

必ず挿入→記号→記号と特殊文字で打ち込む。フォントはTimes New Romanが無難だと思う。Symbolというフォントを使う時もある。

※これはMacOSのWordの画面。

内容がよくても、マイクロを日本語変換している時点で、「レポートの書き方を調べていない・・・」と思われてしまうので、ぜひ気をつけてほしい。

2018年4月1日日曜日

【重要】レポートの書き方 No.6 〜簡易版〜

レポートの書き方 No.6は簡易版である。

5回にわたってレポートの書き方を記載した。「論文の書き方」の記事と同じだけれど、情報量が多すぎると読まれないのが現代社会である。頑張って読みなさいと言っても限界があり、難しいと思う。

そこで、今回は5回分をまとめた「レポートの書き方簡易版」の記事である。他にも注意点はあるが、以下の点は最低チェックして欲しいというものである。



一般的には、
要旨→序論→材料と方法→結果→考察
になる。

要旨
1. 要旨は序論、材料と方法、結果、考察をすべて含む

序論
1. 必要な知識を引用付きで説明
2. 文末に引用を数字や苗字でつける

材料と方法
1. 実際に使った材料・行った方法を書く
2. 単位の前は半角スペースを開ける。, や.の後も半角スペース


結果

1. 解釈は含まない
2. 図だけで説明せず、図の下の説明文でサンブルの番号などを書く。

考察・議論
1. 結果の繰り返しにならない
2. 感想文にならない
3. 「失敗なので次頑張ります」というのはよくある悪い例

その他の注意としては、
1. 図のたてよこ比は変えてはいけない
2. 参考文献はURLだけでなく、著者や年などを記載

だろうか。

あとは詳細版をご覧ください。

2018年3月31日土曜日

【重要】レポートの書き方 No.5 〜考察・議論の書き方〜

レポートの書き方 No.5は、考察・議論の書き方である。

要旨、序論、方法と材料、結果まで書いて、最後に考察・議論である(そのあとに引用はあるが)。

考察・議論は、個人の実力差がもっとも出るところと言って良い。

こちらもそれぞれ「型」がある。

まずは結果の解釈を記載していく。サンプルが3つあって、データが3つあれば、それらを比較していくことになる。この辺は自然とできることではないかと思う。

最初に述べる多い間違いは、考察・議論に序論がいっぱい入っていることである。

例えば、私の実験では、スピルリナという藍藻を扱っているが、藍藻とは何か、スピルリナとは何かを説明するのは序論である。考察・議論ではない。

では考察は何かと言えば、得られた結果について、これまで知られている知見と比較していき、結果の位置付けを読者に説明することである。

なので、どんなに悩み苦しんでも、IQが高くても、それらの知見を調べなければ書くことはできない。このため、いっぱい調べて勉強したかそうでないかが、考察・議論を読むとすぐにわかってしまうのである。

調べないで考察・議論を書くとどうなるかというと
1. 結果の繰り返しを何度も書く
2. 感想文になる
というよくある悪い例になってしまう。

特に多いのが、「今回の実験は失敗である→次回は改善して頑張ろうと思う」というものである。

成功・失敗ではなく、他の例・先行研究と比べて同じなのか違うのかが考察である。成功・失敗は感想に近いと言っても良い。卒論や修論でも結構多い間違いなので、これをレポートのうちに覚えておくと、その後の展開がぐっと良くなると思う。




あとは最後に引用・参考文献を記載する。
注意点としては、URLだけ書かないことだろうか。発表年や著者名なども必須である。

ということで、5回に渡って記載した「レポートの書き方」でした。

実習の時に「レポートの書き方を記載しました」とは言わないかもしれない(気分で言うかもしれないけれど)。なぜかというと、自分で探してくることがもっとも大事だからである。

レポートの書き方はこれで終わりだけれど、次回は「レポートの書き方簡易版」の記事を掲載します。

2018年3月30日金曜日

【重要】レポートの書き方 No.4 〜結果の書き方・見せ方〜

レポートの書き方 No.4は、結果の書き方・見せ方である。

要旨、序論、材料と方法に続いて、結果を記述する。結果を記述する場合は、図や表を必ず利用する

「素晴らしい文章を書いているので、図や表なしでも補える」ということは絶対にない。相手の想像に頼ってはいけないのが科学の鉄則である。相手の想像に頼ると、人によって別のものになってしまうからである。

結果では、得られた結果をシンプルに説明していく。その結果から考えられる「解釈」は、すべて考察・議論に持っていく。

例えば、「サンプルAの吸光度が0.5で、サンプルBの吸光度が0.3であり、サンプルAの方が濃度が高かった」と記述するのは、厳密には間違いである(レポートなので多少多めに見るけれど)。

何がおかしいかというと、結果はサンプルAの吸光度の0.5とサンプルBの吸光度の0.3であり、それを比較してサンプルAの方が濃度が高いと考えるのは、考察・議論だからである。うっかり結果に書いてしまいたくなるところだろう。心配しなくても学部生のみならず、もっと上の年代でもたまに書いてしまったりするので、注意して書くとかなり人と差をつけることができる。

そして、結果には図や表を載せる。図は色が必須の場合はカラーにする。

大事な点の1つは、結果の写真の縦横比を変えてはいけない

拡大縮小は問題ないが、縦や横に引き延ばしたりしてはいけない。これはたまに見かける。

また、図や表には必ず説明文をつける。ここでも間違いが結構多い。

よくある問題点は、
1. サンプル番号を言葉で書いていない(写真に書き込んで終わり)
2. 棒グラフ・点グラフの値は平均値であることが書いていない。エラーバーが標準偏差なのか標準誤差なのか書いていない
3. 図の説明に、考察を書いてしまっている(「サンプルAの濃度が一番濃くなった」など)

これらはどれもうっかり書いてしまいそうだけれど、明確に分けなければならない。

繰り返して書くが、これらのルールを逸脱して書いても、「天才的な文章は一般人には理解されないから仕方ない」と誰かが素晴らしい評価を下してくれることは絶対にない(ポテンシャルを感じることはなくはないが)。フィギュアスケートの試合にスケート靴以外を履いても参加しても、フィギュアスケート以外の何かになるだけである。そこは勝負するところではない。

ということで、上記を踏まえた上で、シンプルに書いていくのが結果である。

No.5に続く。

2018年3月29日木曜日

【重要】レポートの書き方 No.3 〜材料と方法の記述〜

レポートの書き方 No.3は「材料と方法」について


前の記事でも書いたが、2年生以降ならば
1. 要旨
2. 序論
3. 材料と方法
4. 結果
5. 考察・議論
6. 引用

これらに加え、図や表、その説明文を加える。今日は、材料と方法についてである。

まず最初に材料について書く。材料とは、使った生物の名前、試薬、器具・装置などである。

生物については、さすがに科学のレポートであるため、学名を調べて併記した方がよい。

大腸菌と書くだけではなく大腸菌(Eschechiria coli)などである。また、それぞれの生物には「株」というものがあり、同じEschechiria coliでも単離場所の違いや長年に渡る培養やの結果で名前や番号がついていることがある。実習でそれらが明記されている場合は、これも併記する。

試薬について必須なのは、必ず試薬の濃度を記載することである。質量%濃度やモル濃度で記載する。

モル濃度についてはぜひ復習しておいてほしい。molは物質量であって濃度ではない。mol/L = Mである。すっかり忘れている人も多いので復習は必須である。一般的には後者のM, mM(ミリモル)などで記載し、mol/Lなどとは書かない。

また、単位の前は半角スペースを空ける。これが鉄則である。

20 mM NaCl
5 g/Lになるように食塩水を調製して・・・

ただし、%と℃の時は空けなくて良い(高校の教科書だと空けていることもある。どちらでもよいが一般的には空けない)。

また、カンマ,やピリオド.の後も必ず半角スペースを開ける。

器具や装置についてはそのまま記載すればよいが、プロトコールとして配られたプリントに記載された器具や装置と実際に使った器具や装置が異なることがある。

これは実際の研究でも起こりうることで、いつもすべての器具や装置が使えるわけではない。故障していたり、予約が取れなかったりしていつもと違うものを使うことも頻繁にある。

そのような時に実験ノートに記載しておかないと、しばらくして違う結果が出た時に「何が原因だろう?」と考え込まなければいけなくなる。逆に、「装置を変えることで違う結果が出たので、自分の実験には◯◯が大事である!」と発見につながることすらある。

配布された文章をそのまま写す人と、自分で考えて記載する人ではかなりの差が出ると言って良い。この部分はぜひ自分で使ったものを記載することが必要である。

ということで、材料と方法について「プロトコールをうつせば良い」と考えているかもしれないが、他の人と差がつくポイントがあるので注意が必要である。



No. 4に続く。


2018年3月28日水曜日

【重要】レポートの書き方 No.2 〜要旨と序論の違いって?〜

レポートの書き方 No.2では、まずレポートの形式について扱う。

ちなみに私の実習では、1年生についてはレポートの形式を崩していて、簡単になっている。1年生でいきなり完璧な形式でのレポートを書こうとすると、さすがにオーバーワークになるので(それだけ農芸化学科は大量の講義と実習とレポートとその他諸々のタスクがある)、1年生が読んでいたら私の実習に関してはここまでやらなくて良いです。

一方、2年生の実習ではどうしているかというと、実習が終わったら、「じゃあ、レポート書いてきてね。」で終わりにしている。

そんなことを言うと「はっ?どういう形式で、何枚レポート書いて、何を重点的に書くのか?」となるが、それを調べて考えるのがレポートになっている。

今回はブログでレポートの書き方なんて公開するが、これを探してくるのも自分でやることだし、他にもレポートの書き方は本やネットでいろいろと調べられると思う。

そして大事なことであるが、すべての情報が正しいとは限らない。少し付け加えるならば、正しくても自分の場合に当てはまるとは限らない。

そこで、自分で複数の情報を得て、それらを取捨選択し、統合することになる。これはレポートの書き方だけでなく、研究や仕事などすべてに通じることである。

ということで、レポートの書き方などは述べないけれど要求されるのが2年生である。結構ハードル高いと思うが、これまでの先輩たちは自分なりに調べて頑張っていると思う(だからこそ、農芸化学科の学生はレベルが高いのだと思う)。

だいぶ脱線したが、レポートの形式についてである。レポートの形式は、基本的には論文と同じにしておけば間違いはない

論文の書き方は別の記事にあるが、
1. 要旨
2. 序論
3. 材料と方法
4. 結果
5. 考察・議論
6. 引用
これらに加え、途中に図や表、その説明文を加える。

最初の評価はこれらの形式が整っているかどうかである。そして、大学生で大事なことは、これを自分で調べて「科学の文章ってこういう形式が一般的らしい」と知ることである。「教わっていないからできません」が通用しないところが、高校生と大学生の大きな違いである。

上の形式で、もっとも間違いやすいのが要旨と序論である。英語では要旨はAbstract(アブストラクト)、序論はIntroduction(イントロダクション)である。

要旨とは、文章全体を短くまとめたもので、通常は1パラグラフ、すなわち段落分けをしない。文章全体ということなので、要旨には、序論、材料と方法、結果、考察・議論がすべて含まれていなければならない。そして、引用は避ける。

多いのが、
1. 序論と混同している
2. 「この実験は◯◯を学ぶことを目的としている」など、目標などの宣言を行って終わりである
の2つである(繰り返すが、私の実習では1年生にそこまで要求していない)。

これに対し、序論は、レポートを読むために必要な知識を引用付きですべて書くことである。

生物Aを用いた実習ならば、その生物Aの説明を書き、実験手法B、Cを用いたならば、その実験手法の説明を書く必要がある。

大腸菌を用いた実験ならば、グラム陰性菌であることや増殖が速いこと、遺伝子組換えが可能なことなど無数に書くことがある。それを引用をつけて、実験内容に合わせて記載するのである。

特に大事な点は、引用をする際に、最後に引用リスト(Reference、リファレンス)をつけるだけでなく、各文に数字や苗字などで引用箇所を明記することである。

過去にわかっている事実を文献をつけて紹介していくのが序論である。


このように、要旨と序論は全く違うもので、それぞれポイントがあるので、気をつけてほしい。


記事が参考になったら、下記のクリックをお願いします!!

↓ブログランキング大学教育部門1位をキープ中!

大学教育ランキング

2018年3月27日火曜日

【重要】レポートの書き方 No.1 〜小説家になれるかも?〜

明治大学農学部農芸化学科では、学生実習が1、2年生に集中している。1、2年生の間は週2回、多いときは週3回も学生実習がある。これに講義ももちろんあり、花の大学生生活とは無縁であることを思い知らされるのが本学科である。

(ちなみにいきなり話はそれるが、「大学は遊ぶところだ」なんて言っている大人は信じない方がよいので、これで良いと思う。単に若者がたくさん勉強して実力アップされて追い抜かれるのが怖いから勉強するなと言っているだけである。)

私は環境化学実験、環境分析実験などを分担で担当している。他にも農学科の化学実験なんかも担当している。

私が担当の環境化学実験・環境分析実験では、微細藻類であるスピルリナやクロレラを用いて、分光光度計や簡易的なクロマトグラフィー、硫安沈殿やBCAタンパク質定量、SDS-PAGEにブロッディングなどを行う。分子生物学・生化学などで用いる基本的な技術を習得するのである。

上記のような実験を行うのであるが、その後当然レポートを書かなければならない。この環境◯◯実験だけでも、半期に4つレポートなどを書くことになる。いや、本当に大変だ・・・

しかしながら、これらのレポートに始まり研究論文作成につながっていく「文章を書けるようになること」は、大学教育のもっとも重要な項目の一つであると考えている。ここでいう文章は、英語ではなく、日本語の話である。

こんなことをいうと「日本語の文章?いや、日本人で大学受験に通ったくらいなんだから、書けるに決まってるでしょ?」と思う人も多いかもしれない。いや、自分が学生のときに言われたら、「自分の方が文章うまいよ?」と反論すると思う。いや、実際に言っていた気がする笑。

正確には、大学教育で学ぶような文章は「科学的な文章」(人文科学や社会科学も含んだ科学)であるが、もう少し一般的な「仕事で使う文章を書ける」ようになるということであると思う。

上記でいう「自分の方がうまい」文章とは、「心情を綴るような文章」や「小説のような文章」のことを指すことが多い(それらも勉強しなければ、簡単にかけるものでは全くないはずだが)。

ということで、シリーズとしてレポートの書き方をブログで綴る

まずレポートを書くためにやることは、高校までたくさん書いてきた感想文や物語文とは全く違うことを認識する必要がある。

そして、レポートをはじめとする科学の文章には形式がある。それらを逸脱して「自分は名文を書いている」といくら主張しても、認められない。いうなれば、野球の試合にテニスラケットを使ってホームランになっても、それは野球でない何かになるだけあり、野球として認められないのである。

成績の良い人ほど自分の文章力に自信があったりする。そして、「小説家になれるかも?」なんて考えたことがある人もそれなりに多い。

そのような文章力を否定するわけではないが、科学やその他の仕事の時には小説のような物語文や感想文と明確に分けなければならない。当たり前だが、同じ文章なので、忘れてしまいがちなところでもある。


ということで、今回は前振りで、次回以降レポートの書き方の入っていく。