2019年12月31日火曜日

2019年ラストブログ。今年もブログを読んで頂きありがとうございました。

本日は大晦日。1泊の家族旅行から帰ってきた。全然観光とかもいかずにホテルでのんびり。それでも色々と遊べて子供たちも喜んでいたみたいである。。ご飯はいっぱい食べてお腹いっぱい。これから正月にかけて、食べすぎないようにしなければ・・・(いや、無理か・・)。




2019年は、研究室も5年目に突入。3月に1期生(修士課程)と3期生(学部)が卒業。スタッフを除いて初期メンバーが全員卒業するという節目の年だった。

新しいフェーズに突入して、どのようになるか心配だったけれど、上が抜けてみんなの自覚もアップしたようで、研究室は順調に動いていた。正直、今年ほど先生が楽な年はなかったと思う。

これはもちろん、現メンバーの頑張りであるとともに、卒業したメンバーたちが試行錯誤しながら研究室のルールを作ってくれたことが大きい。20人以上いる集団には、ルールや決まりが大事であることを痛感したこの5年間だった。

2020年は大学院生が増えると共に、Iくんが、初めての博士後期課程に進む。すでに不動のエース的存在だが、今後はテクニカルスタッフとの仕事を少し増やして、さらに違うスキルも付けて欲しいと思っている。もちろん、論文もガンガンん書いて、D進したら不幸なんて当てはまらない将来を描いて欲しいと思っている(このペースならば絶対大丈夫だと思うけれど)。

学部3、4生も最後までしっかり研究をしている。学部で卒業すると論文まで間に合わないことが多いけれど、それでもしっかりと次に繋がるデータを出してくれている。年末には4年生のYさんが、培養に関する重大なデータを出したかもしれない。すぐには原著論文にならないかもしれないが、ひょっとするとかなり重要な情報で、年末に盛り上がっていたところである。

来年度は院生が5名(博士課程1名、修士課程4名)となる予定。さらに院進するという意欲的な3年生もおり、研究も一歩一歩だけれど進めている。

また、プライバシーの問題もあるので具体的には描かないのだけれど、就職はみんなしっかり決まっている。そういばブログに就職活動のことがあまり出てこないと思うかもしれないが、その理由は、学生たちがみんなしっかりと自分の希望の就職先を射止めており、先生は何もしていないからである。。優秀な学生が集まってくれているからでもあるけれど、みんな自己分析をしっかりして、自分に合う会社を選んでいる。

ということで、2020年の3月にはまた新しいメンバー6期生)が入ってくる。こうして、毎年新しいメンバーが入ってきて、研究室を介して人がつながっていくのはとても素晴らしいことであると思う。

研究面では、来年は現在の予算のステージゲート審査もあるので、気合を入れて業績を積んでいきたいと思っている。働きづめだと効率が下がるので、2日までは仕事は触らずに、3日くらいからはきっと飽きてくるので(笑)、仕事を少しずつ始めたいと思っている。

2019年もブログを読んでいただきありがとうございました。なんか雑記ばかり増えて、全然論文紹介とかプロトコールとか追記していない・・・忙しくて・・・。と、こんな感じで続けているブログですが、来年もどうぞよろしくお願いいたします。

2019年12月30日月曜日

2019年の研究成果のまとめ。来年も論文焼肉を食べたい。

今年もあと2日で終わり。来年は節目の2020年。東京オリンピックもある。もっと先かと思っていたけれど、あっという間である。

今年の研究成果を振り返ると、今年小山内研でアクセプトになった論文は、
1. Arisaka et al. 2019 Algal Res.
2. Ito et al. 2019 Sci. Rep.
3. Katayama et al. 2019 Sci. Rep. 
である。
全部、修士課程の学生が筆頭著者になった論文となった。論文としては少し我慢の年になったかもしれない・・・。

現在、1本がリバイス投稿中でおそらくまもなくアクセプトに。さらに1本がリバイス実験中、1本が再投稿準備中である。2月(は忙しいのだが・・)くらいに新規論文も投稿予定である。

上のリバイス中・投稿中の論文ではなく、他にも投稿までいくだろうと思っていた論文があったのだが、投稿が来年に持ち越しになってしまった。また、場合によってはお蔵入りかもしれないものもある。就職が絡むとあっという間に論文がお蔵入りになってしまう・・・まあ、大学で研究する以上、これは仕方がないので、焦らず進めていきたい。

論文以外の成果としては、今年は新しい特許出願が1件。企業との共同研究前提の特許なので、出願して終わりではなく利用されていくものになるのではないかと思う。

また、なぜか今年は特許の審査請求および審査に対する返答が重なった。審査請求とは、特許出願の後に行うもので、審査請求を行い、特許庁からの返答に反論したものを提出して初めて特許となる(特許登録)。特許出願だけでは、権利を得たことにはならない。

特許の審査は年単位で時間がかかるので、いつになるかわからないが、2、3件が近いうちに特許登録になるのではないかと思う(本当に、もういつの特許かわからないくらい時間がかかる)。審査請求というだけあって、審査に対して反論したり、場合によっては新しいデータを付けたりする。それなりに大変なものである。。

さらに、上の特許をベースに新しい企業との共同研究をスタートさせた。こちらは一切公開していない新しいプロジェクト。どのように展開していくか楽しみである。

ということで、2020年は論文をガンガン出していくと共に、企業との応用展開を積極的に進めたい。応用展開を目指していると、論文だけではだめなのがなかなか辛いところ。それでも研究者なので、論文は継続的に発表していかなければ。

2020年もいっぱい研究成果を発表し、お祝いの焼肉やケーキを食べたいものである。。




2019年12月29日日曜日

流石に出勤は終了。年内は少しのんびり。

昨日で年内の出勤は終了。昨日は南武線も小田急線も人身事故で、大学にたどり着くのにかなり時間がかかってしまった。

レポートの採点は、4/5くらい終了。年明け早々には終了する予定。今年の1年生は人数が多いので、すこし残ってしまった。

あとは出勤はせずに、デスクワークを気が向いた時にちょこちょこと進める。先ほどは農芸化学科のHPを更新した。
https://meiji-agrichem.jp/news_list_page/
ツイッターで農芸化学科関連のニュースに気づくと更新するという情報インプット形式である。これで良いのだろうか・・笑

あとは、修論直しや論文作成、プレゼン作成を少しずつ進めていく予定。なんだかんだと仕事はしてしまうと思うけれど、少しはのんびりできそうなところまで仕事が片付いた。

といってももう年内はあと3日かか・・・早すぎる・・・。テレビを全く見ていない。。年末らしく歌番組でも見たいのだけれど、オンデマンド性が低い(見たい時に見れない)ので、どうしても億劫になってしまう。ということで、年末はアマゾンプライムやYouTubeでもたくさん観よう。。




2019年12月28日土曜日

仕事納め・・・な気がしない。。

昨日の金曜日12/27で仕事納めが一般的かと思う。



今年の年末年始は12/28が土曜日で、一般的な仕事始めである1/4も土曜日。なので、休みが最も長い年末年始ではないかと思う。

昨日は午前に出勤で、午後は他大学で国際会議の打ち合わせ。一応の仕事納めだった。

これでゆっくり年末年始と言いたいところだけれど、仕事がかなりある。。

せっかくなので、どんな仕事があるか、自分のためにもまとめておこう。。

1. 研究関連
i. Iくんの論文再投稿
ii. 年明けのJST関連の大事な会議の準備
iii. メールベースでの打ち合わせ(他大学&企業)
iv. 国際会議の準備
v. 年度末に向けた予算の計算と発注

2. 教育関連
i. 修論添削
ii. 期末テスト作成
iii. レポート添削
iv. 年明けの特研ガイダンス(2年生向け研究室案内)の準備
v. 2月の大事なシンポジウムに向けた学内資料準備

言葉にすると少ない気がするけれど、他の仕事を頑張って終わらせてもまだこれだけ残っている。教育関連ではなかなか重大な仕事も。2月のシンポジウムはまだ公開ではないが、かなり大事なイベントでもある。

研究では、ポスドクIさんのリバイスも1月中旬〜下旬くらいには投稿したい。さらに、新規の論文も2、3本くらいは年度内に投稿したい(いや、きついか・・)。なので、上記を1月半までに片付けないと、またいろんな仕事が入ってくるのでさらに追加で積み上がってしまう。

レポート添削は150個以上。全て赤ペンで手を加えている(書き殴っているのはご容赦を・・・)。3分の2が終了したので、もうひと頑張り。。

ということで、家でできる仕事はできる限り年末年始に片付けたい。家庭の用事ももちろんあるし、少しは休みたいけれど。AmazonプライムとYouTubeくらいで気分転換だろうか。。


2019年12月27日金曜日

大学で伸びる人、伸びない人。

自分が大学生の頃からそうなのだけれど、大学は高校までと違って毎日ホームルームなどがあるわけではない。自由度が高い、選択肢が多いので、一生懸命勉強する人もいる一方で、遊んでしまう人もいる。

このため、大学で伸びる人、伸びない人がとてもはっきりする。




それがどこで決まるかといえば、継続的に努力できるかどうかの一点だと思う。

1、2年生までだとある程度の要領の良さで成績を取れる人もいる。「あの人は、なんであんまり講義とか熱心ではないのに、成績がいいのだろう?」なんて思うこともあると思う。

しかし、だんだんと要領の良さだけではついていけなくなり、成績が落ちる。

大学の成績だけならばよいけれど、成績が落ちた原因は、継続的な努力ができないことにあるので、その後の仕事でもあまりうまくいかない。

一方で、それなりに成績を撮っていたりすると、プライドは高かったりするので、実力と本人の自己評価が合わずに周りと喧嘩したりする。

こうした事例をそれなりにみてきた。

やる気の波は誰でもある。やる気になって1、2ヶ月努力することは、誰でもできる。しかし、1年、2年単位でその努力を継続することはとても難しい。しかも、その間にはうまくいかなかったり、他の人が成果を挙げてしまって差をつけられるなどの出来事もある。プライベートでもいろいろあるかもしれない。

こうした状況の中で努力を継続するのはとても大変だけれど、焦らずに継続できる人は確実に伸びていく。一方で、「自分はちょっと勉強すれば人を越えられる」という根拠のない自信を持っている人は、大抵その後苦しくなっていく。

最近の大学生はとても真面目で授業に出席するので、さぼると本当に差をつけられてしまうと思う。レポートを採点していて、1年生はとてもよく調べて頑張っている。こうした中でさぼるとかなり大変だろうなと思った。

努力の継続は本当に大変で、なので、モチベーションをどうやって高めるかという方法を、それぞれ編み出すのが大事だと思っている。自分もやる気があったりなかったりの波があるが、いろんな方法で継続的に仕事をして、自分も高めて行きたいと思っている。

2019年12月25日水曜日

年末のレポート添削が進行中。1年生のレポートの出来は・・

年末である。奨学金の推薦書の作成や研究費の支出、研究会の準備など、いろんな仕事が舞い込んでいる。

そんな中、担当の1年生の学生実習のレポート採点も今週から(というか昨日から)始めた。150個以上のレポートなのでかなりの仕事である。昨日は10数個の添削を終えた。

これまで採点したところ、今回の出来は結構良いのではないかと思う。


ブログにはレポートの書き方などを公開している。

レポートの書き方カテゴリー

どれくらい見ているのかわからないけれど、一般的な注意はすごく減っている気がする。

レポートの書き方簡易版にもあるけれど、例えば、文末に引用をつけることが出来ているレポートが非常に増えた気がする。これまでは、巻末に参考文献を書いて終わりのケースがとても多かった。

とはいえ、まだ10数個なのでわからないけれど。出席番号順で実習を行うので、近い人で成績が固まることが多い。全体の話なのか、最初の方の人たちの話なのかはまだわからない。

いずれにせよ、大学生では自分で情報を仕入れられるかが勝負になってくる。いろんな情報を調べて、今後もレポート、そして研究論文へとつなげて欲しいと思っている。

2019年12月24日火曜日

論文の戦いが続く。論文は、任期の切れ目がとても大変。

昨日は、ポスドクIさんの論文の審査結果が返ってきた。レビューアーが3名で全員がポジティブな返事をくれていた。これは結構珍しい。




ただし、直すとところはいっぱいあり、こちらとしては確かに甘かったなと思う部分もあるので、これから直しに入るところである。1、2ヶ月あればできるだろうか。勉強不足を指摘されている感があるので、年末年始の空いた時に論文を読まなければである。。良い刺激にはなった。


さらに元ポスドクKさんのリバイスも昨日投稿。異動になると論文が滞ってしまい、また、リバイス実験がなかなかできなくなってしまうのが辛いところ。この論文ももう思い出せないくらい前に出していたのだけれど、おそらくこれで形になるのではないかと思う(多分)。

自分もそうだったが、異動によって研究に切れ目ができて、前の仕事を仕上げるのが難しくなることが多い。これは、多くの研究者にとってかなりの問題ではないかと思う。自分の場合は、学振や理研の基礎科学特別研究員などだったので、いわゆる自分の給与を自分で取ってきていた。なので、ある程度自由度があったのだけれど、外部資金で雇用されている場合はそうもいかないと思う。

また、そもそも異動先に実験設備がなければどうしようもない。自分も理研に異動した時にはシアノバクテリアの培養がそもそもできなかった。

1年後くらいにインキュベーターを1台借りて、シアノバクテリアの実験を再開させた。最初は、ガラス管を切ったりドリルでゴム栓に穴を開けたり、チューブを組みあわせたりと完全に工作だった。大変だったけれど、研究室の立ち上げの時にはこの経験があったので、あっさりと立ち上げることができた。何事も経験である。。

これで少し手が空いたので、他の人の論文に手を付けたい。4年生の論文を進めるのが次なのだけれど、あまり手を出しすぎても本人たちのペースもあるのでよくない。そろりそろりと状況を伺おう。。


2019年12月23日月曜日

仕事としては12月ラストの週。今週で一応の仕事納め。

通常仕事納めと仕事始めは、12月28日と1月4日ではないかと思う。大学教員の場合は特に決まりはないけれど、一応そのようにしている。


今年の年末年始は、とても休暇が長く、28日が土曜日で、1月4日も土曜日なので、フルで休むと9連休となる。旅行に行く人もいるかもしれない。

とはいえ、大学の場合は年末から年度末は最繁忙期。仕事場には行かなくても家でデスクワークがなくなることはない。今週も学外の仕事があったり、また、家の用事を片付けたり、歯医者などの体のメンテナンスも入っている。いくらでもやることが出てくる。

土曜日で専攻科目の小テストの採点は終わったので、少し楽にはなったが、レポートの採点は残っている。年明けには研究に関する重大な会議も入っているので、気は抜けない日々である。

2019年もあと少しで終わり。平成から令和になったがあまり実感はない。。時が経つのがあっという間なので、成し遂げるべきことは、いつかきっとではなく、期限を切って進めなければと思っている。

2019年12月22日日曜日

その仕事はいつ終わる予定?

先週で自分が担当する講義と学生実習は、年内分が終了した。講義は1月に再開し、最後に期末テストを行う。昨日、小テストの採点も終了した。

学生実習も、自分の担当分は終了。とはいえ、自分の研究室には150個を越えるレポートが積まれている・・・・。これらの採点が残っている。なかなかな仕事である。。

また、このような講義などが減るときには、大抵他の仕事が色々と入っている。

研究関連の仕事もさることながら、大学の委員会関連、また、学外の仕事も結構入っている。仕事納めまで割と忙しい。。

とはいえ、5年目に入ってきたのでペースはつかめてきた。忙しくとも、予想ができると対応できる。急に入る仕事が多いとかなり疲弊してしまう。

なので、研究関連でもそうだけれど、あらかじめ予定を教えてくれるととても助かる。


学生やスタッフにも

いつくらいに論文の草稿が仕上がりそうか?
いつくらいに現在の実験は終わりそうか?

などをよく聞いている。これを聞いておかないと、仕事の順番が整理できず、対応ができないのである。

特にスタッフや学年が上がった人には、自分の計画に時間軸をいれるようにしなければと思っている。どんなに素晴らしいデータでも、形としてまとまるのが10年後では、残念ながら昨今の状況では厳しいと思う。

来年度は、自分の行っている実験、研究計画、論文執筆がいつ終わるかを必ず考えてもらうようにしようと思っている。ポスドクとかでも形にする時期を全く考えずに実験をしている人が結構多かったので、この辺は本人たちのためにもそのようにしなければと考えている。

2020年は、自分たちの仕事をきちんと形にすることを目標にしたい。

2019年12月20日金曜日

専攻科目の小テスト完了。さて結果はいかに・・。

今週は、専攻科目(3、4年生が主に受ける科目)の担当講義である環境バイオテクノロジーの小テストだった。



環境バイオテクノロジーは、遺伝子と代謝の復習から始まり、遺伝子の応用ではRNAiやゲノム編集、代謝ではバイオプラスチックやバイオエネルギーにつながっていく。最後の方は、遺伝子組換え作物の話であり、自然科学の話だけではなくなってくる。

もう終盤で、小テストを行った。まだ採点は1/2以下である。

全体としては、やはり最初の講義の内容を忘れてしまっている率が高いような気がする。遺伝子からバイオエネルギーまでということで、かなり範囲が広い。後半は生活に馴染みのあるところなので、比較的できている気がするが、前半は身の回りに直接あるものではないので、忘れてしまいがちかもしれない。

とはいえ、だからこそ小テストを行っている。これで来月末にもう一度期末テストがあるので、そこで知識の定着を図っている。別に順位を付けたいわけではなく、全員が最後に覚えてくれればそれでよい。期末テストの1ヶ月と少し前に小テストで一度覚えたので、期末テストではしっかり覚えてくれるのではないかと思っている。

今日は採点業務と行きたいところだったけれど・・・子供の件でまたもや一部休みを取る予定。デスクワークが進まないが自宅でもできる仕事をしよう。。

2019年12月19日木曜日

論文執筆の時期。デスクワークをしていると不安を感じる?

研究室のPIになってから実験は全然できなくなった。

1年目はかろうじて少し実験をして、特許出願などにつながったが、その後はお試しで行う実験くらい。最近はもっぱら植え継ぎなどの仕事しかできていない。

12月ももう下旬に入っていくところなので、卒業がかかっている学生は、卒論、修論、D論などを執筆している時期かもしれない。


実験系の研究をしていると、実験をしないとなんとなく不安になることがある。

デスクワークばかりになると、「自分は研究をしていないのではないか?」となんとなく不安になる。

しかし、研究は全てバランスなので、むしろ実験だけに全てのエネルギーを費やしてしまわないことが大事だと思っている。

研究室で常に伝えていかなければいけないことだが、

1.  論文や特許などの形にして初めて研究成果が認めらる。実験ノートに良いデータがあっても発表したことにはならない。

2. 研究成果が、どのくらいの時期にどのような形になるかを常に計画していく必要がある。

3. 勉強せずに実験をすると、やらなくてもよい実験を行ってしまうことがある。

4. 実験をすると体が疲れるので、それだけで満足感を得てしまう。

が経験から得たものである。

研究は、最初の構想から最後の形にするところまでが大事である。学部で卒業するとそこまではいかないかもしれないけれど、大学院生は少なくとも実験に全エネルギーを使わないようにして欲しいと思っている。

とはいえ、自分も実験をしていないとこれでよいのか常に不安になってしまうのだけれど・・・論文を読んだり書いたりすることも研究だと言い聞かせて日々の仕事を進めている。もちろん、論文ばかり読んで実験をしない人もいるので、どれかに偏りすぎることなくバランスが大事なのだけれど。

2019年12月17日火曜日

子供の体調不良で休みなど。

子供が体調を崩したので、半休を取得。別に出勤簿などがあるわけではないので、誰に報告をするのでもないけれど、研究室のメンバーには連絡。

思えば子供が赤ちゃんの頃は、もっともっとたくさん子供の体調不良で休みを取っていた。

しかも、その当時は任期付き。このままで職は大丈夫なのだろうかという焦燥感と戦いながら働いていた。

結果としては大丈夫だったのだけれど、非常に苦しい日々だった。人生で最も大変な時期の1つではないかと思う。

もちろん、戦略は色々と考え、家でもできる仕事を増やしていったことも功を奏した。任期付の時もそうだし、今でもそうだが、研究者はなんといっても論文が一番大事である。なので、論文書きを進めることを第一に据えて仕事をしていた。実験データがなければReviewなどを書いて頭を鍛えることもしていた。

この時期を経て、論文を書く速度は格段に速くなったと思う。

それに比べれば、今はだいぶ楽になった。Amazonプライムで動画を見るなんて余裕はひとかけらもなかった。今日は少し仕事が片付いたので、のんびりしながら仕事も進める。子育ては大変だけれど、でもそれ以上のものは子供からもらっているとは思う。

2019年12月15日日曜日

査読終了だが、出版社のビジネスモデルに異議あり!

昨日は、海外のグラント審査と論文の査読で1日が終わる。大学業務ではないし、自分の研究でもないので完全にボランティア業務である。。

ちなみに両方とも無給である。

海外グラント審査の場合は、有給のこともあるが、無給の場合もそれなりに多い。

論文の査読は無給である。

こちらも何度も書いているが、学会が発行する科学誌ならば無給でも仕方ないと思うが(本当はそれでも対価を支払った方が良いと思うが)、単にビジネスとして出版業を行っている商業誌のために研究者が無給で編集や査読をしているのはおかしいと思っている。

読者からだけお金を取る場合もあるし、著者からだけお金を取る場合もあるが、基本的なモデルは上記の通りである。

出版社側は、著者からお金を取り、無料で編集・査読をしてもらい、また、読者からもお金を取るというビジネスモデルである。最近はWeb出版も多いので、やることといえば少しの連絡業務と最終校正である。

しかも、最終校正を人件費の安い国に丸投げし、めちゃめちゃな校正をさせることすらある。名の知れた出版社である。

こうしたビジネスモデルでも、研究者は論文を発表していかなければ評価されないし、研究をしたことにならないので、論文を発表する。一般の人にはあまり関係がないので、さほど問題にならないが、海外では査読のボイコットが起こるなど、それなりに問題になっていることである。

これまでは論文をガンガン出すために、お金のことではなく最適な雑誌を選んでいた。しかし、今年は商業誌を減らして、学会誌または著者からお金を取らない雑誌に発表している。

ちなみに一般的な雑誌では、1回の出版で日本円で5万円程度かかる。オープンアクセス誌という著者だけがお金を払うモデルだと大体20万円から25万円もかかるのである。中には70~80万円という法外なものもある。

本学では教員や大学院生に海外出版補助制度があり、年に1回or2回使えるので、その制度を2回使って今年はオープンアクセス誌に2報発表し、あとは著者がお金を取られないエルゼビア社の雑誌に2報発表した(ちなみになぜかエルゼビア社だけが叩かれるのだが、他の出版社も大して変わらない気がするのだけれど・・)。これによって今年はかなりの研究費の節約できた。

ということで、査読などの依頼が来たら受けることももちろんあるが、最近は断ることも増えてきた。それよりも、商業誌を出している出版社は、査読、編集者に対価を支払うべきだと思うのだけれど。

2019年12月13日金曜日

春の学会申し込みシーズン。

学会の年会は、大学の学期の合間に行われることが多い。夏はお盆の時期は外して9月、春は3月に年会を行う学会が多数ある。

3月に年会が行われる学会と言えば、日本農芸化学会、日本化学会、日本植物生理学会が、自分の関連する学会である。

また、それ以外にも単発のシンポジウムが入る。今年は、日本で開催される国際シンポジウムに参加する予定である。農芸化学会は微妙かもしれない・・。学生たちに任せよう。。

学会の年会は3月だが、申し込みはもっと早いことは言うまでもない。11月いっぱいのところが多い。単発のシンポジウムは12月、1月締め切りと、もう少し後のことが多い。

今は、国際シンポの申し込み手続きをしなければと思っているところ。

年会、シンポジウムの申し込みは、このようにすごく期間が空くので、「あれ、手続きしたっけ?」と忘れてしまうことも多々ある。遠方の場合は、同時に宿泊先も抑える必要があるのでそちらも忘れないようにしなければならない。

3月って、正直1、2月で全ての力を使い果たして、そうこうしているうちに新メンバーの基礎実習や次年度の準備で忙しい。結構辛い月で、毎年学会に行く余力がなくて大変である。。今年も忙しくなりそうな予感。。


2019年12月12日木曜日

年の瀬といえば生田駅周辺で忘年会。

あっという間に忘年会のシーズン。小山内研でも年に1度の忘年会を行っている。大抵は、生田駅または近郊の駅の周辺のお店で忘年会を行う。

その日は、学生たちによる大掃除も合わせて行ってもらっている(先生・スタッフは機械などのセットアップをする予定)。

公式行事は一般的は歓迎会、ゼミ合宿、忘年会、追いコンで、これに論文などのお祝いが追加される。先生は公式行事以外はあまり参加していない。学生たちだけの小さな飲み会も行っているようである。。

教員になると、学会や研究会、研究打ち合わせ、その他の業務で外勤も多い。また、家庭の用事も増えてくるので、なかなかイベントに参加する時間がない。

来週は、学年だけのゼミを行う予定。これが終われば一気に年末モード。とはいえ、学内外の会議はたくさん残っているし、小テストやレポートの採点も山積みである。。仕事納めまで予定はいっぱいである。。

先月初めは体調を崩していたが、体調は万全。忙しい時に体調を崩すと一気に大変になるので、この調子で進めていきたい。

2019年12月10日火曜日

日帰りで神戸。JST-ALCA会議

昨日は、日帰りでJST-ALCAの会議で神戸へ。

昨年度終わりからALCAは4チーム体制になった。代表が明治大学で、神戸大、理研、いであ株式会社の4チームである。研究プロジェクトの進捗を話し、チームの方向性をまとめるためにたびたび会議を行う。

とはいえ、全員集まるのはなかなか大変なので、昨日は3チームで話し合い。今日の朝は、昨日来れなかった理研のSさんと横浜駅のカフェで別途話し合ってから大学に出勤した。

こちらは帰りの新幹線で食べた鯛めしとやわらか焼きというお菓子。


西の鯛めしは甘くない。。関東近郊の駅弁の鯛めしは甘いので。子供の頃に家族で熱海に旅行をすることが多く、帰りは決まって鯛めしだった(多分)。なので、駅弁といえば鯛めしという幼い頃の習慣が残っている。

やわらか焼きはあんこなどが入っていなく、素朴な味。卵の風味がいっぱいで、ずっと食べていられそうなお菓子である。

ALCAの内部会議も終了。1月にはサイトビジットという総括・アドバイザーの先生方との会議がある。こちらは何時間にも渡って議論する大イベントである。

研究は順調に進捗している。あとは論文などを頑張ってまとめるのが大事。研究成果は形にしなければ自己満足なので、最後までやり遂げることを忘れないようにしたい。

2019年12月8日日曜日

講義は二桁回数へ。小テストも実施。

今週で担当の講義は10回目。学生実習も最後のクラスに入っている。本当に時の流れが早い。



講義には期末テストが課されているが、自分の担当講義では期末に加えて色々な課題を課すことにしている。

担当講義の全てで行なっているのが小テストである。講義のかなり終盤に行い、最後の回で返却と簡単な解答解説を行なっている。

これは担当教員のポリシーによると思うけれど、自分の場合は、期末テストで全員100点を取ってくれるのが理想である。

これも繰り返し述べているのだけれど、大学の講義は入試と違って別にセレクションしたいわけではない。研究室選びなどでどうしても順位付けされることもあるけれど、本質的には順位はあまり意味がない。

期末テストだけだと、解説の機会がなく、例えば点数が50点だとすると半分は間違ったまま学期が終わってしまうことになる。ウェブサイトにアップロードすることはできるが、学期が終わって長期休みに入ってからきちんと復習をする人は限られているかもしれない。

なので、小テストをまず行い、解説を行なって、期末テストではその中からそれなりの割合で同じ問題を出すことにしている(もちろん、全部ではないし、少し変わっているので、何も考えずに脊髄反射で答えると間違える)。

こうした復習をしっかりやる期末テストにして、知識の定着を図っている。どれくらい効いているかは学生にもよると思うけれど・・。

ということで講義も終盤。それが終わると大学教員の最も忙しい季節がやってくる。教員も学生もみんなで健康管理をして、冬に臨みたい。。

2019年12月6日金曜日

中身は書けないけれど、6期生のテーマを構築中。

12月に入った。1月には研究室ガイダンスがあり、3月のはじめに新メンバー(新3年生、現在の2年生)の研究室配属が決定する。


毎年7名前後が配属。教員は一人なので結構大変ではある。

これだけ配属されると、「研究テーマってそんなにあるのですか?」と聞かれることがある。

実際、自分も着任前にはどうかと思っていたが、実際にやってみると研究テーマってたくさんあって、テーマがなくて困ることはないことがわかった。

研究では、1つの結論に対して、本当にたくさんの実験を行なって証明をしなければならない。なので、似たようなテーマでも細かく分けるといくらでも分けられるし、論文も複数になる。

また、1つの結果が出ると、目的の結果以外にも違う結果がえられたりするので、自然とテーマができることになる。

むしろ発散しすぎてまとまらないことを防ぐ方が大事であることがわかってきた。いろんなことに手を出して時間切れになり、形にならないことの方が多いので、きっちりと形になることまで計画できるような教育をしていなければと思っている。

ということで、来年の新メンバーとなる6期生のテーマを今から考え中。ここから3ヶ月くらいに渡ってブラッシュアップしていく。

どんな学生が来るかとても楽しみである。。


2019年12月4日水曜日

秋の新学術領域会議で発表。

昨日まで2日間の予定で、新学術領域の領域会議に参加していた。

新学術領域は、文字通り新しい領域を作るような分野の研究者が一同に介し、研究を推進していくものである。

通称「新光合成」と呼ばれる領域に参画させてもらい、研究を進めている。
http://photosynthesis.nibb.ac.jp/

文字通り光合成研究なのだけど、自分の班は光合成と代謝など幅広い分野にまたがる研究が担当である。

昨日まで岡山に出張。2日目の会議に参加した後、そのまま駅に直行で帰宅。10時過ぎに帰宅すると流石に疲れている。。


ビジネスホテルの朝食はなかなかのレベル。ソーセージも地元のものらしい。

急いで帰って仕事。予定はびっしり。

2019年12月2日月曜日

考えるテクニカルスタッフで研究室運営

うちの研究室は、テクニカルスタッフ(テクスタ)が主体で研究を進めている。



現在、テクスタは3名。ポスドクが1名だが、そのポスドクは理研時代はテクスタで、現在も時短勤務なので実質的にはテクスタに近い。
研究室HP

理研でさきがけの予算を獲得して以来、テクスタを雇用している。理研時代はPIではなかったのでポスドクを雇用するという選択肢はなく、テクスタ、派遣職員、パートタイマーなどを雇用していた。

明治大学に異動してから、明治大にはテクスタとパートタイマーの区分がないので(全員月給制)、名目上は一括でテクスタ(正式には研究補助者・・だった気がする)と呼んでいる。

さきがけがスタートしたのが2011年でそれ以来人を雇用して研究をしている。もう8年くらいが経った。

この8年くらいでも、テクニカルスタッフの役割はかなり変わってきた気がする。

理研ではビックプロジェクトが多かったせいかもしれないが、ひたすら手を動かすというポジションの人もいた。言われたことをひたすらこなす業務である。もちろんそれも大事かもしれない。

しかし、結局は、どのようなポジションであれ、自分で考えて、自分で学んで、自分で手を動かせる人でないと生き残っていけないことを知った。

特に最近は、色々なものをアウトソーシングでできるようになっている。また、うちの研究室では、1つの実験作業をルーティーンでずっと廻しているものは少なく(少しはある)、状況に応じて色々と計画を変更していく。そうすると、外部委託してしまった方がコストもスピードも労力も削減できる機会が増えてきた。

なので、アウトソーシングでできないことを任せることがどんどん増えてきた。できたばかりの新しい技術は学んで試してみなければいけない。また、既存の技術だって対象が変わればそれに合わせてカスタマイズしていかなければならない。こうした柔軟性に富んだ仕事をお願いすることが本当に増えてきた。

ということで、年々テクニカルスタッフの仕事は手を動かすよりも考えることの割合が増えている気がする(もちろん、日々繰り返す実験が大事という大前提は変わらない)。

今年はスタッフ4名体制で動いているが、とても良くシステムが動いている。ということで、学生を除くとうちの研究室はテクスタで廻っている珍しい研究室かもしれない。

ただし、デメリットとしては、論文作成はもちろんのこと、研究報告、特許相談、外部研究者との会合、国内の学会発表ですら自分がやらなければいけない。アウトプットが自分に依存してしまっているところが現在の課題である。

今後はエースのIくんにも加担してもらってアウトプットのところを増やさなければと思っている。

また、スタッフは任期制なので、研究費を継続的に獲得しなければいけない。これがとてもすごいプレッシャーである。。幸運なことに現在はうまくいっているが、続けるのはとても大変である・・・。

いずれにしても、こうした体制を継続するために常に研究成果が形になるように、必死に計画を考えて、トライアンドエラーで行動する日々である。




2019年12月1日日曜日

研究室訪問で聞かれる研究者の楽しさ。

今日から12月。寒さも本番。昨日からの冷え込みはなかなか厳しい。

今年の研究室訪問も、定期的に2年生が訪れている。金曜日も2名ほどやってきた。

今年の研究室訪問は、これまで何人くらい来ただろうか。多分、20人以上で、30人弱という感じではないかと思う(正確な数字は忘れた・・)。

ちなみに今年の2年生は人数が少なめなので、配属は6人だろうか。研究室配属は卒業に必須ではないので、その人数によって変動する。

研究というものを職業としているので、その面白さなんかも聞かれている。

研究は大変だけれど、仕事としては素晴らしいと思う。

毎日の作業は似たようなことをしているが、内容が進んでいく。自分のようにルーティーンワークが苦手な人間には、ぴったりの職業である。何を大事とするかはその人次第だけれど、自分は仕事が楽しくないのが耐え切れないと思った。

「この仕事続けていて何が得られるのだろう?自分ではなくてもよいのではないだろうか?」

なんて思ってしまう職業は避けようと思った。単なる我が儘といえば我が儘だが、自分の人生で最も多く時間を使うことなので、仕事の意義は最優先だと思ってきた。特に自分でなくてもできると思ってしまったら、長く続けた時に辛くなってしまいそうな気がした。

なので、自分でなければできないことを仕事としたかった。

こうして研究室を運営し、研究・教育を続けられる身分になったことは本当に幸運である。大学にはいっぱいお返しをしなければ。どの会社でもそうだけれど、全員が組織を良くしようという方向に向いているわけではない。なので、きちんと全体を良くしようとしている人を見つけ、その人たちと協力し、大学をより良くしていこうと考えている。