2018年11月30日金曜日

JST-ALCAキックオフミーティグ開催!

今週の火曜日11/27にJST-ALCAのキックオフミーティングを開催した。

キックオフミーティングとは何かというと、なんらかのプロジェクトがスタートする時に開催する会議という意味である。

今月からALCAプロジェクトが実用技術化プロジェクトというものに発展した。
JST-ALCAの実用技術化プロジェクトに採択!その1

予算の採択とは、終わりではなく始まりである。これからさあ、どうやってみんなで研究をしていこう?と考え、うまく調整をしながら進めていかければならない。

プロジェクトが発展し、4チーム体制(明治大学、神戸大学、理化学研究所、いであ株式会社)になる。お互いに自分たちの進捗と計画を話して、議論しあう場である。

内容は当然非公開。秘密保持について、まずは厳重に注意することからスタートした。

会議は、全部で4時間以上。かなり長丁場の会議だったが、自分的にはあっという間だった。

17時半からは生田キャンパス3階の食堂にて、懇親会。


みなさん忙しくて、全員は参加できなかったのだけれど、いろんな話をすることができた。こういう場で普段話さない外部の人と話をするのは、社会人になるために重要な練習だと思っている。

そして、懇親会も立派な社会勉強である。こういう場で話が続かないようでは仕事にも支障をきたすと思う。どんなに優秀でも「気が合わないな」と思われたら仕事を一緒に進めることはできない。一緒に仕事をするって、案外そんなものである。
前のブログ。合作愉快

もちろん、議論した内容を忘れないうちにまとめ、他のチームとも共有。忙しい皆さんとの会議であったけれど、とても充実した会議だった。さあ、これから頑張って研究成果をあげなければ。

2018年11月29日木曜日

いや、もう11月も終わりなんだ・・・

もうすぐ11月も終わり。


早すぎる・・・1年が早すぎる・・・

なんで年齢とともに1年が早くすぎるのだろうか。小学生の時って死ぬほど1年間が長かったのに。時の流れはほんと不思議である。

しかし、今年はいいこともいっぱいあったので、忙しいながらも悪くはない。明大に赴任して4年目。ほんとあっという間に4年目になってしまった。

今年の前半はヒアリングなどがあり、忙しかったのだけれど、4年目に入ってやっと新しい講義や実習がなくなった。それまでは、1年目はもちろんのこと、3年目から新しく分子生物学の講義を受け持ったり、化学実験をメインでやったりと、新規担当の講義や実習があった。

今年度はそれがないので、まあ、大学業務は少し落ち着いたとも言える。

そうはいっても、もうすぐ1年で一番忙しい冬がやってくる。さて、気合をいれて望まねば。



2018年11月28日水曜日

石垣島のユーグレナ研究会から帰ってきた。。No.3

石垣島でのユーグレナ研究会No. 3である。

研究会は17時半くらいまでで終了。でもまだ終わりではない。。

情報交換会が少し離れた場所で18時半から開始された。

情報交換会とは、すなわち立食でご飯やお酒を食べながらみんなで過ごす会である。

ただのご飯を食べる時間と思ってはいけない。こういう時に結構重要な情報の交換とか、話し合いとかが行われる。

例えば去年のユーグレナ研究会の情報交換会の中で、ユーグレナ研究会の会長から「会の幹事にならないか?」と打診を受けた。当然のことながら、こういう話は研究発表の場ではできない。

また、研究発表の場では公開できないような内容や今後の共同研究、研究予算の動向なんかもこういう場で話し合われることが多い。上になればなるほど、こういう場こそが仕事であるとも言える。

挨拶では、株式会社ユーグレナの出雲社長が登場。あいかわらずの緑ネクタイであった。。テレビにたくさん出ているので、おなじみの方である。2020年の東京オリンピックに向けて、ユーグレナ由来のバイオジェット燃料を使った飛行機を飛ばすなど、とても大きな話でさすがだった。

石垣島を含む島々を八重山諸島というが、この八重山伝統の踊りも披露された。

八重山舞踊では、派手な衣装の踊りと簡素な衣装での踊りの両方が順番に披露された。

とてもゆったりとした動きで、五穀豊穣を願う踊りらしい。派手な衣装での踊りは王様のためのものであり、質素な衣装での踊りは民衆のためとのことであった。こうやっていろんな文化を学べることも非常にすばらしい。

情報交換会では、研究の話から研究体制の話、近況伺いのような話も合わせていろんな人と話した。

今回の研究会によって、石垣島に初上陸した。なかなか遠いので、行く前は億劫になってしまうのだけれど、行ってしまば「ああ、行ってよかった・・」としみじみ感じるのが大抵の出張である。

帰りに竹富島に寄って、その様子をツイッターなどにアップしたが、まさかあれがわずか3時間の滞在での写真とは思うまい・・・まあ、そんなものである。

ということで、今回のユーグレナ研究会も大変有意義なものであり、いろんなことを学びました。。

2018年11月27日火曜日

石垣島のユーグレナ研究会から帰ってきた。。No.2

先週参加した石垣島でのユーグレナ研究会の話。No. 2。

到着した次の日から行動開始。

最初はユーグレナ社の培養施設の見学から始まった。



ユーグレナ社は、この石垣島で、ユーグレナとクロレラを培養している。もともとクロレラを培養していた八重山殖産という会社を買収し、クロレラとともにユーグレナを培養している。

直径が1 mから45 mの様々な大きさの円形のプールで培養している。

ブログで紹介したいところだけれど・・・・写真撮影は禁止である。。

やはりこの辺は企業。公開できるところできないところがある。

いずれにせよ、大規模な培養には圧倒された。新しい建物も建っており、実験施設も充実しているようだった。すごいなあ。。

ユーグレナ社の施設から歩いて15分くらいのところにある白保公民館で研究会は開催された。
こんな感じの建物。学会とか研究会は大学で開催されることも多いのだけれど、こういった少し変わった場所で開催されることもある。。

今回は自分の30分間の発表とともに、M1 YくんとB4 Kさんのポスター発表もあった。また、ポスター発表の人は、1分間のショートトークというものがあった。ようするに1分間全員の前で発表するのである。。

今回は全部で参加者が80名程度と少なかったが、学振の委員会の関係上、植物系のかなり偉い先生が多数参加していた。。名簿を見たけれど、「おお、、すごい先生たちが集結している」と思うくらいの豪華さ。こういうところで発表するのはとても素晴らしい経験になると思う。

二人ともきっちりと時間を守って発表。Yくんの元気さに、会場は大受けだった。緊張していたKさんも、1分間ぴったりであり、頑張ったんだなとみんな感じていたと思う。

No. 3に続く。

2018年11月26日月曜日

石垣島のユーグレナ研究会から帰ってきた。。No.1

先週は、石垣島に2泊3日の出張。楽しかったがなかなか大変だった・・。

11月23日〜25日の2泊で沖縄県は石垣島へ。

11月23日〜25日・・・・そう、祝日、土曜日、日曜日(笑)

到着日は少し曇っていたので、気温は23〜25度くらい。2日目、3日目は晴れていたのでもう少し高くて25〜28度だっただろうか。かなり日差しが強かった。

今回はユーグレナ研究会での発表。口頭発表でおよそ30分間。もちろんれっきとした研究会であり、今回は学振の160委員会という組織との合同の会である。

しかし、仕事にはカウントされていないのだろう。。ひどい話である。もちろん月曜日から仕事は始まる。。

まあ、そんなネガティブな話はさておき、初めての石垣島へ。

羽田空港から石垣空港まで3時間。うーん、韓国や台湾なみ。。もはや外国レベルである。。

石垣空港からは市街地まではバスでおよそ30分間。

市街地には、ユーグレナモールという商店街がある。株式会社ユーグレナがネーミングライツを購入している商店街である。。
こちらはお土産屋などが集まるモールであり、石垣島のお土産を買うには最適な場所である。このモールの端っこには、ユーグレナガーデンというユーグレナのカフェもある。。ユーグレナ入りのカレーやタコライス、スパゲッティーなどが食べられる。もちろん、緑汁(ユーグレナエキス)もある。


市場には、いろんなお土産屋があり、なんとさとうきびをそのまま食べられる店があったので購入。さとうきびなんて食べるの初めて・・・
さとうきびは繊維質なので、食べるというより、チューチュー吸う感じだった。すごく素朴な甘さ。しつこくない甘さだった。珍しい体験。

ということで、まずは石垣島に到着した。

No.2に続く。

2018年11月25日日曜日

研究室訪問が増えてきた

昨日に引き続き、研究室選びの話題。

明治大学農学部農芸化学科では、3年生から研究室に配属される。卒業研究は1年間ではなく、2年間行うことになる。

配属決定は、2年生までの成績の順番で決定する。なので、2年生の成績が集計し終わってから配属決定になる。例年3月はじめに研究室決定の連絡がある。

農芸化学科の場合は、研究室を決めるのは学生である。教員側の意見はゼロ。学生が研究室を選んでいくというという制度である。。

一枠くらい逆指名制度でもあっても面白い気もするのだけれど。。ただし、複数になったら絶対に選べないので、今のシステムが良いと思う。

このところ研究室訪問が増えてきた。1月はじめに研究室ガイダンスがあるので、それまでに実際の研究室を見ていくのは当然良いと思う。

研究内容もさることながら、教員や先輩たちとの相性もとても大事なので。ただ、どこにいっても天国が待ち受けていることなく、頑張ってこつこつと研究をしなければいけないことには代わりはないのだけれど。

なかなか時間が合わず、僕自身が対応できないこともあるので、その時はすみません・・・。どうしてもの時はアポを取ってくれると直接対応します。

来年度はどんなメンバーか、研究室一同、首を長くして待ってます。。

2018年11月24日土曜日

来年の研究室メンバーは?

このところ研究室訪問の時期になっている。タイミング悪く、不在の時はすみません。。
さて、1、2年目は女子大かのように女性比率が多かった小山内研。今年はだいたい男女比が半々くらいになっている。

来年度はというと、今の修士と学部4年生では圧倒的に男子が多い。農芸化学科はもともと女性比率が多いので、割と珍しい。

今ところ3年生の研究室見学は、2:1くらいの割合で女子という感じである。どういう結果になるかわからないけれど、来年の新メンバーは、男女比が半々くらいなのではないかと予想している。いや、全然根拠はないけれど。。

いずれにせよ、毎年どんなメンバーが入ってくるかは研究室一同楽しみにしている。今いるメンバーも、やっぱり後輩が入ってくるとシャキっとするので、新しい刺激になっていると思う。

次の若い力に、今から期待大である。。

2018年11月23日金曜日

炎上しないで2年半。

現在の3年生およびM2に習って始めたツイッター。
https://twitter.com/osanai_meiji

2016年5月に始めたので、およそ2年半が経った。若干の失言はあったと思うが(←若干かはわからないけれど・・)、炎上のようなことは今のところない。

過剰に心配しすぎるのはよくないかもしれないけれど、ツイッターをやる上で、決めているルールがいくつかある。

1. そもそもなんでもしゃべっているわけではない。
いろんなSNSの中でツイッターも使っているが、ツイッターって本音を喋れる場所ではなくなってきている気がする。ちょっとした失言でもどんどん拡散して、みんなして吊るし上げている。

なので、そもそもそれなりに気をつけたことしか言えない場であるという認識でツイッターをやっている。。いいか悪いかは別にして、そう割り切ってしまえば、別に困るものでもない。。

2. 吊るし上げに参加しない。
上にも書いたが、ちょっと何か失言だったり、行き過ぎた行動をした人がいると、寄ってたかってみんなで吊るし上げている。

こういうのに参加しているということは、自分も攻撃側に回っていることだと思う。自分がやったら、どこかで恨みを買うのは必然である。

確かに、世の中の馬鹿げたことに言いたいこともあるし、発言することもあるけれど、自分が参加するのは極力減らしている。

3. 始終喧嘩している人とは接しない。
SNS上で始終喧嘩をしている人たちを見かける。どんどんタイムラインに流れてくるので、大学関係者・研究者でもよく見かける。

こういう人たちとは接しないことにしている。

上の2.とも関連しているのだけれど、始終喧嘩している人の特徴って、なんかあるとすぐに首を突っ込んでいる人が多い。そして自分は好き放題言っているのに、いざ反対されたら「ひどいこと言われた。被害者!」と言っている人が多い。

第三者的に眺めていると、どう考えてもどっちもどっちにしか見えない。

なので、接する相手を考えると平和に過ごせる気がする。


ということで、他にもあるけれど、こんなルールを作ってツイッターやブログをやっている。。こうすることで、まあまあ平和にSNSライフを送っている。食べ物に関することが多すぎる気もするけれど、まあいいか・・

他にもいろんな良いアイデアがあったら実践していきたいと思っている。

2018年11月22日木曜日

楽をしたけりゃ全部S

農芸化学科は単位取得がとても厳しい。すごく勉強しなければならない学科として知られている。

授業によって単位取得の難易度は異なる。これはどの大学でもそうかもしれないけれど、「あの授業は楽タン(楽に単位をとれる)」とか「成績が厳しい」とかは、学生の間で常に情報交換されていると思う。

昔の自分の大学時代では、新聞部のようなものが授業の難易度などを発信していたと思う。今ではデータベースなんかもあるかもしれない(本当にあるかは知らないけれど、あるのだろうか?)。

ただ、教員になればわかるのだけれど、「教員が一番楽しようと思ったらどうすれば良いか?」と聞かれたら、答えは簡単である。

「全員の成績をSにする(一番良い成績にする)」

である。

良い成績をつけて文句を言われることはない。学生も満足することだろう。ひとかけらでも良い部分を見つけて成績をよくすることは不可能ではない。

とはいえ、これで実力がアップするかといえば、もちろんそんなことはない。そして、社会にでた瞬間、実力がつかなかったので苦労することになると思う。会社はそんなに甘くない。実力ない人はあっという間にどこかに追いやられる。

授業では繰り返し述べているのだけれど、大学の授業はもはや選抜試験ではないので、苦手な部分を見つけて、それを改善してくれればOKと言っている。

悪い点がついたら、それはたくさん改善することがあるというだけれど、その改善ができたら問題ない。そもそもそのために大学に授業料を払って通っているのだと思う。

なので、その時の点数や成績よりも、間違った部分を直して実力アップしてくれる方に重点をおいて欲しいと思っている。

とはいえ、やはり悪い成績をつけられれば「なんだ、あいつ」となり、耳を塞いでしまいたくなるのが、人間というもの。自分だって学生時代はそうだった。ついつい褒めてくれる人の話を重視し、叱る人の話は遠ざけてしまう。

大学教員として、成績のつけ方というのはとても悩ましい。耳を塞がれてしまっては困るし、かと言って褒めるだけでは成り立たない。どうやったら実力アップしてもらえるかという大原則だけを曲げずに、これからも悩み続けるテーマではないかと思っている。




2018年11月21日水曜日

年度末に向けたお金の計算。

何日か前のツイート。
年度末に向けて、予算計画をうまくしなければ。足りなくなっても困るし、一方で、節約しすぎて研究のスピードが落ちても困る。このバランスを取るのが仕事。”

研究室のP.I.になって以来、研究以外の仕事が増えてきている。予算の配分は、研究の仕事といえばそうだけれど、まあやはり間接的な仕事ではあると思う。

もう11月も終わりに近づき、1年間の研究費を考えていく時期である(いや、年中考えているが・・・)。

急に機械が故障したりすることもあるので、そういった不測の事態のための予算は残しておかなければならない。実際、ついこの間冷蔵庫と冷凍庫のコントローラーがほぼ同時に壊れ、交換したところである。。

一方で、節約しすぎて研究の速度が遅くなれば、それは本末転倒である。適切に使っていかなければならない。。

毎年この研究費の予測が難しく、いつも悩みながら進めている。自分は割とうまい方で、ちょうどいいくらいに進められる方ではあるけれど、毎年ドキドキしながら年度末を迎えることになっている。そのうち、故障する頻度とかを計算して、修理のような突発的な予算支出の期待値でも算出したいところだけれど、まあ、やらないかもしれない。

上の仕事としてお金の計算をしているのだけれど、こんなこと気にせずに研究内容のことを考えたいと思うのは不可能。大学でも企業でも、管理職とはそんなものなのではないかと思っている。いや、そんなに嫌いな仕事でもないけれど・・・。

ということで、年齢とともに仕事の質も変化する。がむしゃらに実験して論文を書いていた頃が、はるか昔になってしまった今日このごろである。。


2018年11月20日火曜日

今年からレポートが変更。グラフ作成課題を出す。

今年の秋学期(後期)は、環境バイオテクノロジーという講義を担当している。自分の研究室の名前でもある講義であり、農芸化学科の3、4年生の専攻科目である。

専攻科目の場合、
1. 毎回の出席(かつ、授業中のクイズに答えてもらう)
2. レポートなどの課題
3. 小テスト
4. 期末テスト

という4つをこなしてもらうことにしている。これは自分で決めたことなので、別の学科の義務ではない。しかし、農芸化学科は、単位を取るのがとても大変な学科なのは有名である。。

2.はレポートだったのだけれど、今年度からレポートをやめている。

レポートは農芸化学科ではたくさんこなしているし、3年半以上在籍し、学科の学生の苦手なところが少し見えてきた。なので、レポートではなく、別の課題を課すことに決めた。

今年の課題は何かと言うと、グラフ作成課題である。

架空の実験のデータとして、2つの株、3つの時間、n=3のグルタミン酸量を提示し、
1. 平均値と標準偏差を算出
2. エクセルの「散布図」でグラフを作成
3. t-検定を行い、p-valueを算出
4. Figure Legendを「英語で」書く

という課題を出した。

まだ採点はしていないのだけれど・・・・

かなりできていない気がする。

p-valueの値がかなりバラバラだったり、エラーバーのつけ方を間違えている人が多い気がする。

また、これは仕方ないと思っているのだけれど、Figure Legendはかなりできていない。授業で解説するが、点が平均であること、エラーバーが標準偏差であること、実験回数が3回であることを書かなければならない。

もちろん、こういうのは知っているか知らないかなので、これを機会に知ってもらえれば幸いである。

これまでテスト的なものはすべて選抜試験だったり、順位付けのようなものだったので、点数をすごく気にしてしまう学生が多いのだけれど、別に知らなかったらここで学んでくれれば全く問題ない。

3、4年生なので、研究室でも得られたデータはグラフ化するはずである。なので、研究室での研究にも役立ててほしいと思っている。



2018年11月19日月曜日

研究室のコアタイム問題

この間の出張で、某大の先生と研究室のコアタイムについて話してきた。

研究室のコアタイムとは、学生やスタッフが研究室にいなければいけない時間のことである。

これは雇用関係でなければ、あくまで研究室ごとの内規である。研究室のコアタイムは、その研究室の特色を表すと言ってよい。

さて、出張でお話しした先生の研究室は、旧帝大の研究室で、植物の研究分野では非常に有名な研究室である。スタッフの先生方は優秀かつとても優しい。よそから見ても素晴らしいラボだと思う。

お話しを伺うと、これまでコアタイムはなかったらしい。ところが、最近になって朝だけコアタイムを設定したとのことである。朝だけコアタイムというのは少し変な言い方で、ようするに、研究室に朝来る時間だけを設定し、あと帰ってもよいというシステムとのことである。

このようなシステムを導入して、反発がすごかったのではないか?と思ってしまうが、なんと学生たちはほとんど賛成だったらしい。

というのも、やっぱり人間決められていないとだらだらしてしまう。自由すぎるとどうしていいかよくわからなくて、生活リズムが狂う。一旦夜型になると、頑張らないと朝方に戻らない。そして、研究室で心のバランスを崩す人には、生活が不規則な人が多い。

なので、ある程度決められて、朝来る方がリズムが整ってむしろ楽になるとのことである。しかも、「朝から働いているので」ということで、「早く帰る罪悪感がなくなる」らしい。おそらく結果としては、別にコアタイムができたからといって、長く働くことにはならなかったのではないかと思う。

この話はとても考えさせられる。

自分も、丸一日自由だ!となったら、よく働くか、よく休むかというと、どちらともはっきりせずに、だらだらと終わってしまうことがある。そして、中途半端だと、気分がとても悪い。「ああ、仕事しておけばよかった」もしくは「思い切って遊べばよかった」ともやもやしてしまう。

なので、ある程度の制限があった方が、むしろ自由で楽であることが、実は多い。

この話を聞けたことは、今回の大きな収穫といってもよい。さすがに学生たちに相談せずに導入することはできないけれど、少し真剣に考えても良いと思う。学生の多くが賛成だったというのはとても考えさせられることである。




2018年11月18日日曜日

小山内研パンデミック。。

だいぶ治ってきたけれど、今週はじめに出張に行ってきたあと、風邪をひいていた。

自分だけではなく、研究室のメンバーはかなりの割合で風邪をひいていたorひいている気がする。このところ急激に寒くなったのでそのせいもあるかもしれない。

研究室は人口密度の高い場所なので、風邪があっという間に広がってしまう。加湿器があるとかなりよいとのアドバイスをいただき、うちでも加湿器をつけている。しかし、そうはいっても風邪はうつるのだろう。ここのところ、本当に多くの人が体調を崩してしまっている。

研究生活では、なんといっても健康と安全が第一。いろんなポリシーがあると思うけれど、健康と安全を犠牲にして研究や仕事を進めるのは好きではない。そういう苦しんだり不幸なことを美談にする時代は終わったと思っている。

一番効くのは、しっかりとご飯を食べ、体を温めて、よく寝ることだと思う。最近温かいものを食べるようにしてからは少し体調がよくなった気がする。

ALCAの大事なヒアリングがあった7月は、一切冷たいものを食べなかった。夏の暑い時期だったけれど、アイスや冷たいジュースを取らず、体を温めるものばかり食べていた。おかげで7月は全く風邪をひかなかった。ヒアリングに対して食べ物まで気を使うという気合の入れ方だった。。。

来週も忙しいので、体調管理はしっかりせねば。みなさまもご自愛ください。。



2018年11月17日土曜日

JST-ALCAの実用技術化プロジェクトに採択!その2

JST-ALCA実用技術化プロジェクト採択の続き。その2である。

さて、7月末のヒアリングに向けて、今年は本当に必死だった。

JST-ALCAの「実用技術化」プロジェクトと名前がついている通り、応用志向の研究をしなければならない。メカニズムを明らかにして、いいジャーナルに載せました、というのだけでは評価されない。論文のレベルと本数の競争だけに走ってしまうと、このプロジェクトでは評価されないのである。

しかし、基礎から応用への展開は、死の谷と呼ばれているくらい大変である。応用に走ってしまうと、論文が書きにくくなる。メカニズムの解明に着手しても評価されないからである。一方で、本当に実用化、商業化までつながればよいが、そこまで到達せずに終わってしまう。

このためにどっちつかずになって、谷に落ちてしまうということである。この死の谷Death Valleyという言葉は、日本でだけでなく、世界で使われる言葉である。それくらい、応用志向というものは大変だったりする。

とはいえ、挑戦しないわけにはいかない。

研究費を取ることが目的になってしまうのは、本当に嫌いである。研究費を頂いた以上、研究成果を挙げなければ税金の無駄遣いである。「研究はなかなか進まないものだから」というのは全くその通りなのだけれど、最初から挑戦しないのは正しくない。特に応用を目標に掲げた研究プロジェクトでも、最初から応用展開を諦めているプロジェクトもそれなりにあると思っている。

とにかく、自分たちは本気で微細藻類の応用展開を考えている。難しいのはまちがいないのだけれど、挑戦する。ここだけは曲げてはいけないと思っている。

ということで、負けられない戦いとして、JST-ALCAのヒアリングに挑んだ。

最新のデータは表にはまだ出せないのだけれど、少しずつ、しかし確実に進んでいる。この実用技術化プロジェクトの間にどこまで応用に近づけるかわからないけれど、我々は決して諦めてはいないし、予算獲得そのものが目的化はしていない。

優秀なスタッフ、学生、そしてチームのメンバーとともに、是非とも実用技術化を実現したいと考えている。

2018年11月16日金曜日

JST-ALCAの実用技術化プロジェクトに採択!その1

本日、明治大学のホームページよりプレスリリース。

JST-ALCAの実用技術化プロジェクトに採択されたことが公開になりました!

JST-ALCAとは、過去の記事で書いたけれど、科学技術振興機構(JST)による低炭素技術開発のプロジェクト
過去の記事はこちら ALCAとは?

これまでも代表を努めてきたけれど、今年度が最終年度だった。そう、予算の最終年度というのは本当につらい。研究が継続するか、それとも縮小してしまうかの瀬戸際である。

また、うちのようにポスドク、テクスタを雇っていると、その人たちの雇用もかかっている。まさに、命運をかけた戦いだった。

今も代表を務めるALCAプロジェクトだけれど、このプロジェクトには、実用技術化ステージゲートというステップアップの審査があった。

要するに、研究プロジェクトをさらに発展させつつ、継続できるかどうかの審査である。

この審査が7月末に設定されており、面接を行う。もちろんそれまでも常に全力で研究をしていたけれど、このヒアリングに向けて2018年は、年明けから全力投球だった。

春学期(前期)は授業や実習が多い。レポートやテストの採点の数も半端ではない。ヒアリングがあるからといって、教育に手を抜くなんてやりたくない。

なので、レポートなどが来た瞬間、すごい勢いで採点をしていった。7月末といえばちょうど期末テストの時期。もっとも忙しい時期の1つである。しかし、レポートの採点が溜まっているなんて許されない。必死に採点をして研究のための時間を作っていた。

ヒアリングがあります、なんて大学業務とは関係ないし、配慮なんてされるわけがない。自分の仕事スピードを上げて、時間を作るしかなかった。

その2に続く。

予告:本日11時に明大よりプレスリリース

朝のブログ更新は予告のみ。。。

忙しいということもあるのだけれど・・・・詳細はまた今度詳しく。

予告:本日11時に明大HPよりプレスリリースをする予定

明治大学からおめでたい話をどんどんと出していきたい。

大学と学部のHPは更新してもらえるけれど、農芸化学科のHPはおそらく自分で更新することになるのだろう。。。なんという節約??まあ、いいのだけれど。。






2018年11月15日木曜日

超一流企業の方々からの学び

先週の火曜日は、企業の方々と神楽坂で飲み会。とても楽しい会だった。

参加者はSONY, 日立, オリンパスという超有名企業の方々、そして東京女子医大、明大という大学関係者だった。公式な飲み会ではなく、前回参加したメタボロームシンポジウムで知り合ったSONYの方が音頭をとって集まった個人的な飲み会である。

仕事をしていくと、実はこのように企業の方々との交流が広がっていく。

遺伝子や代謝の制御メカニズムを解明するために、研究室内でこもって実験をして、論文を書いているというのは昔のイメージかもしれない。分野にもよるかもしれないが、こうやって、いろんな方々と接して、意外なところから仕事が生まれてくる。

そして、企業の方々と接することで、いろんな視点を得ることができる。どうしても自分の視点や価値観に固まってきてしまうので、こういう機会に自分の考えをブラッシュアップすることは大事である。

と、真面目に書いたけれど、実際には楽しむのがメインだったが。。

そう、まずは楽しむ、楽しくなさそうならばやらないというのが、結構大事である。

単に「仕事に繋がるかも!」「何か儲かるタネがあるかもしれない!!」なんていう姿勢だけだったらお互いつまらないし、多分いろいろとつながらない。

なんか楽しそう!というのが、行動やプロジェクトの始まりになる。

今回SONYの方に教えていただいたことで、合作愉快と言う言葉が中国にあるとのことである。

合作はそのままで、共同作業・共同プロジェクトなど、一緒に作り上げることを意味する。そして、愉快はそのまま楽しいという意味である。

この合作愉快は何かというと、「一緒に仕事するかどうかの判断基準で一番大事なのが、楽しそうかどうかである」ことらしい。

こんな言葉があるくらい、仕事においても「なんか楽しそう」という遊び心だったり、相手と気が合うということが大事であるということである。そして、それは万国共通なのだと思う。

こういうことをさらっと学べてしまうのが、交流を広げることのメリットである。学生たちも連れて、ぜひ交流を広げたいと思っている。。

2018年11月14日水曜日

大阪出張:新学術領域の領域会議に参加。

月曜日、火曜日と新学術領域の領域会で発表してきた。

新学術領域とは、日本学術振興会の科研費の一種で、多くの研究者が1つの分野に集まって研究を進める大型予算である。

基礎生物学研究所の皆川教授が領域代表を務める「新光合成」という領域に加えていただいている。チームとしては大阪大学の清水教授のグループで、シアノバクテリアを中心とした代謝制御メカニズムの研究を推進している。加えていただき、とてもありがたいことである。

今回は大阪大学吹田キャンパスで開催された。銀杏会館というとても綺麗な建物で開催。
参加者は・・・何名くらいだろうか100名以上〜200以下という感じに見えた。1つの予算にこれだけの人数が集まるのだからすごい。さすが新学術。

自分の発表も終了。1日目に終わるってすっきりして楽である。。質問者からの指摘はとても鋭かった。さすが新学術領域のメンバー。こういう人たちと交流できるのが、一番の醍醐味である。
大阪大学吹田キャンパスはとても広くて、綺麗。紅葉もいっぱいだった。会議の会場から夜の懇親会の会場に移動したのだけれど、なんと徒歩10分!広くて綺麗でうらやましい。。

1泊2日の会議も昨日で終了。

論文は小山内研単独で12報。リバイス・投稿中が6件なので、その点については高く評価をしてもらった気がする。

こういう風に、会議といっても学会だけでなく、予算プロジェクトがベースになったものもたくさんある。さて、まだまだ発表は続く。。

2018年11月13日火曜日

めっきり寒くなってきた。。

この間まで猛暑だと思っていたのに、もう11月。すっかり寒くなってきた。それにしても今年の夏は猛烈な暑さだった。そのあと急に冷えてきたので、体調を崩している人も多い。ぜひご自愛ください。

今年は風疹が流行っているらしい。風疹は妊婦がかかると子供に重篤な障害がでる。自分は受けたのだけれど、免疫が弱い世代。

明治大学では健康診断において、自費であるけれど抗体検査をしてくれる。

受けてみたら抗体が少なかった。子供は二人とも小学生になってしまったが、今年予防接種を受けた。何もなくてよかったが、本来ならば妻が妊娠中に受けるべきだった。

予防というものは、本当は治療よりもはるかに大事なのだけれど、そのありがたみが実感しにくい。なので、ついつい後回しにしてしまう。とくに、二十代から三十代の前半って、人生でも一番忙しい時期ではないかと思う。なかなか予防まで気をまわすのは難しい。

それでも、予防接種などの大事なものをきちんと受けて、健康を保っていかなければならない。自分が健康でいないと子育てができないので。

季節が巡り、子供もどんどん成長している。自分は年を取っていくばかりではあるが、頭脳はまだまだ成長できると信じている。どんどん新しいことに挑戦していこうという意欲は全然衰えていないのである。。。

2018年11月12日月曜日

学会や会議の種類っていろいろある。

先月もあったが、今月から外部での仕事が多い。

一般的なイメージだと、外部での研究の仕事というと学会発表が強いかもしれない。

有名なものだと、例えば3月には農芸化学会や化学会、植物生理学会、9月には生物工学会や植物学会などもある。冬で一番有名なものは分子生物学会だろうか。

このようないわゆる学会の年会(年に一度の発表会)のイメージが強いが、他にも外部での研究発表というものはいろいろある。

例えば、学会との区別はあいまいだけれど、もう少し小さな研究会というものもある。学会の下部組織だったり、独自の組織だったりする。

さらに多いのが、研究予算関係の進捗報告会である。研究費を国の機関から獲得して研究を進めるのであるけれど、単に予算をいただいて終わり、というはずはない。

1年に1、2回くらい内部向け・外部向けの会議を行う。

今の予算だと、
JST-ALCAは1年に1回の報告会があり、内部のチームミーーティングを年間3、4回行っている。

科研費新学術領域では、1年に2回の領域会議がある。この領域会議は1、2泊の泊まり込みで行われる。

この他にも企業の方々との打ち合わせなんかが入ることもある。

ということで、日帰りを合わせると、年間に20回〜30回くらいは外部で会議をしているだろうか。教員によってはこれよりはるかに多いと思う。

本に囲まれて研究室で静かに論文を書いているというのは、イメージであって、実際にはいろんなところを飛び回っているのが大学教員ではないかと思う。

2018年11月11日日曜日

日帰りで国際会議へ。。

11/9は日帰りで岡山県の倉敷市へ。

会議は、国際シンポジウムで、光合成と葉緑体バイオジェネシス(新生)




規模は200人くらいだっただろうか。国内外の著名な研究者が参加されていた。科研費の新学術領域「新光合成」の先生方が主催したシンポジウムであった。

日程上、参加できるとすれば日帰り。参加しようかどうしようか迷っていたけれど、M2のAさんが5分間の口頭発表をすることになったので、主にこれを聞きに日帰りで参加することにした。

片道は4時間くらい。うん、辛いけれど・・・。まあ、仕方ない。国際シンポジウムの口頭発表ともなれば、M2の学生にはかなりの晴れ舞台である。しかも、セレクトされた発表なのでなおさらである。

Aさんの発表は、前がアメリカのコーネル大学、後ろがスイスの大学。うん、M2にはとてもハードルが高い。

しかし、さすがAさん。最初は緊張しているかと思ったけれど、すらすらとはっきりと発表。聴衆の様子を伺っていたけれど、みんなしっかり顔を上げて発表を聞いていた。周りの先生も、「しっかりした良い発表」と褒めてくれていた。とても大変だったと思うけれど、本当に素晴らしい機会だったと思う。

開催場所は倉敷市。なんか綺麗な街並みがあった。

倉敷市で検索すると、石畳や瓦屋根、白壁のこんなおしゃれな街並みがでてくる。
Wiki

横目で全部スルーしたけれど。。。泣

ということで、あっという間に滞在して、みなさんとお話をしたりして帰ってきた。短かったけれど、素晴らしい機会ではあったと思う。本当にお疲れ様でした。

2018年11月10日土曜日

なぜテクスタ「または」ポスドクなのか?

現在、テクスタ「または」ポスドクの公募している。
https://jrecin.jst.go.jp/seek/SeekJorDetail?fn=4&id=D118110458&ln_jor=0

呼び方はいろいろあるが、
テクスタは、テクニカルスタッフの略で、テクニシャン、技術員、研究補助員などともいう。

ポスドクは、ポストドクターの略で、博士研究員ともいう。

ポスドクは博士号を取っていないとなれない。一方で、テクスタの場合は、専門学校卒、学部卒、修士卒、場合によっては博士号を持っている場合もあるので幅広い。

今回の募集はテクスタまたはポスドクなので、ようするに幅広く募集しているということである。

というか、赤裸々に語ると、どんなポジションの人がいいか迷っている。

ポスドクのように自律的に研究をする人も欲しいし、テクスタのように研究室の状況に応じて柔軟に対応してくれる人も欲しい。いくらでも予算があれば悩むことはないのだけれど、予算は限られているので、1名の公募になっている。

また、テクスタの場合、修士号レベルの場合と、パートタイマーに近い場合がある。こちらについても今回はどうしようか迷っている。

で、結局のところ、どのポジションだろうと、いい仕事ができる人が欲しいということで、テクスタまたはポスドクになっている。

いい仕事とは何かと言えば、もちろん研究成果が挙がることだと思う。これまでの経験から、成果をあげている人に共通していることを挙げてみると、以下の通りだろうか。

1. コミュニケーション能力が高い。連絡・報告・相談のバランスが適切である。
2. 仕事に対して柔軟性がある。自分が得意なことをやるのではなく、必要なことをやる。
3. 自分で学ぶ力がある
4. 責任感がある。失敗しても人のせいにしない。

という感じだろうか。

このように列挙すると、普通の仕事と同じかもしれない。

逆にあまりいらないのは何かと言うと、
1. 専門性と技術(自分で早く学べる方が大事
2. 英語の資格試験の点(それなりに読めることと簡単な会話) 
だろうか。1は全くないと困るし、ポスドクはもちろん持っていないと困るのだけれど、どちらかというと、上の学ぶ力がある方が大事だと思う。

ということで、今回の公募では、ポジションは比較的自由で、人本位で適任者を探しています。

テクスタorポスドク募集中

現在、JREC-INにて、来年4月より働いてくれる人を募集中です。
https://jrecin.jst.go.jp/seek/SeekJorDetail?fn=4&id=D118110458&ln_jor=0

必要書類を色々書いていますが、公募に合うかどうかを知りたい場合は、履歴書(フォーマット自由)だけで先にメールをしてもらっても結構です(ポスドクの場合は業績一覧もあると助かります)。

公募は、採用試験、選抜テストではなく、マッチングなので、合うか合わないかです。全部は伝えきれないので、ブログにて情報を更新していく予定です。

2018年11月8日木曜日

なんで公募の時に給与額を掲載しないのか?

JREC-INから通知があり、明日(11/8)からテクスタ・ポスドクの公募が掲示される。うちの研究室で来年4月から働いてくれる人を募集する予定である(詳細についてはまたブログで追加していきたいと思う)。


ちなみにJREC-INとは、研究系の仕事の求人情報が載る日本最大のポータルサイトである。
https://jrecin.jst.go.jp/seek/SeekTop
科学技術振興機構(JST)が運営するサイトで、求人情報の掲載は、なんと無料である。

特にアカデミックの研究者はかなり利用頻度が高い。最近では民間の研究関連の仕事の募集も掲載されるようになってきた。

明日から公募情報を掲載するが、JREC-INのサイトに書きたいことを全て書けるわけではない。なので、ブログやツイッターを連動させて、情報を公開していきたいと思う。

ところで、公募情報を載せるのだけれど、給与額は書いていない。応募する側からすれば、不便だと思う。自分もそうだけれど、そもそも給与額ってイマイチわからずに就職する。日本的である。

給与額がわかった方が応募者にとっては非常に助かる。しかし、採用側に立つと、載せられない理由も見えてくるその理由は、主に2つである。

1. 給与額を載せると、採用された人の年収がばれてしまう。

そもそも、自分の年収を世間に公表できるだろうか?

年収がすごく高ければ、他の人に自慢げに言いたくて仕方がないかもしれない。また、学振特別研究員などのように最初から公開されていれば、まあ仕方ないと思う。

でも、一般的には自分の年収を知られたくない人の方が多いのではないだろうか。考え方は人それぞれだけれど、公募に掲載するということは、採用された人の年収がバレるということである。

特に今は、公募情報をSNSでリツイートして、みんなで話の種にしているような時代である。なので、なおさら公開できない。昔のように情報が残らないならば良いのだけれど。


2. 公募にはいたずらや悪意も混ざる。

こちらも公募をかけた人ならばわかるかもしれない。前にもこんな記事を書いたが、いたずらで応募してくる人もいる。

きちんとした人だけならば問題ないが、残念ながらそうではない。上の例とも被るかもしれないけれど、単に遊びとか興味本位で情報を得ようとする人もいる。そういう人に対応するのは時間がもったいないので、こちらも公表しない理由になる。

ということで主に2つの理由だけれど、もちろんキャリアによっても給与額は異なる。なので、全然わからない人の場合は、範囲くらいしか答えることができない。


それで結局、給与を教えないのかというと、そうでもない。
どうしているかというと、知り合いならば大体の額を伝えるが、知り合いでない場合は伝えないことにしている。知り合いと名乗るだけでも教えない。名を語っていることもあるので。

ということで、今回の公募に関しても知り合いに問われればある程度の額は答えると思う。そしてツイッターにも書いたけれど、書類を作るのが大変な場合は、履歴書だけ送ってくれれば(ポスドクの場合はできれば業績も)、公募に合わないかどうかをすぐに連絡することができると思う。

今までこのような取り組みはしたことないのだけれど、お互いのために新しい試みとして試してみたいと思う。

給与額については上記のような理由で公募には載せられないが、少なくとも面接時には決定することにしている。

さて、授業再開。

昨日までの一週間は学祭期間で講義や実習がお休み。今日から平常授業に戻る。

農芸化学科は講義・実習が大変なことで有名な学科である。実習が多く、レポートをたくさん書かなければならない。今担当している環境化学実験(1年生)では、この実習だけでも4つのレポートを書く必要がある。化学実験という別の実習では3つのレポートを要求される。

いろいろな授業や実習と並行してこれらをこなさなければいけないので、なかなか大変な学科である。大学生活の感想として、「遊べなかった・・・・」というのが多いのも納得である。

ただし、人生の先輩として言うと、大学時代にたくさん勉強した方が良いのは間違いない。

「遊んでいても、俺はできるから〜〜」なんて言う人は、どんどん脱落していった。

大学に入ると、周りもセレクションがかかった人たちばかりが集まっている。「遊んでいても少しやれば大丈夫」なんて思っていても、周りもそういうレベルの人ばかりだったりする。

そして、そういうレベルの人が、継続的に勉強をしていると、どんどん差が開いていく。

特に、研究に入ると、授業の成績と違って1学期ごとにやり直しがあるわけではない。授業の成績ならば今学期は悪かったけれど、次の学期は・・となるが、研究は蓄積なので、リセットはされない。

こうしてどんどんと差が開いていくことになる。

とても大変だとは思うけれど、体に気をつけて、継続的に頑張って欲しいと思っている。

繰り返すけれど、自分だけではなく、周りも優秀な人が揃っている。ちょっと気をぬくと、あっという間に成績が下がってしまう。大学とはそういう場所なんだと気づいたときには手遅れになっているので、焦る必要はないけれど、きちんと勉強をして欲しいと思っている。

2018年11月7日水曜日

2ヶ月ぶりのアクセス数発表!

2ヶ月ぶりに、アクセス数の発表を発表。
2018年11月6日までの各ブログのアクセス数は以下の通り。集計をしたのが昨日なので、今日の数字とは少しずれている。

「環境バイオテクノロジー研究室の講義ファイルと研究アーカイブス」
https://environbiotechnology.blogspot.jp/
アクセス数 46,952

「明大の先生が朝の35分間でバイオ研究にVRを導入してみるブログ」
https://biovrmeiji.blogspot.jp/
アクセス数 2,913

「大学教員が綴る37.5℃の育児体験談」
https://ikuji99.blogspot.jp/
アクセス数 4,573

「小田急沿線グルメ〜駅から半径18km〜」
https://odakyugourmet.blogspot.jp/
アクセス数 4,160

総アクセス数は、58,598 でした。

ということで、5万アクセス突破、もうすぐ6万アクセス。。

2ヶ月前の総アクセス数が44,466だったので、だいぶ増えてきた。先週は生明祭もあってブログは賑わっていたかもしれない。学生の方が、先生のSNS映えを気にしてくれていた。みんな大人。。。

ということで、今後もよろしくお願いいたします。

2018年11月6日火曜日

OB・OG会参加できず・・・

先週は生田キャンパスの学園祭である生明祭。この生明祭に合わせて研究室のOB・OG会が行われることも多い。

うちの研究室でも土曜日に行われたようだ。

ようだ・・・というのはなぜかというと、参加できなかったから。

この日はちょうど子供の運動会。体力的に厳しいというだけでなく、その後ももろもろもあったので、OB・OG会への参加は不可能だった。

それにしても、今年は体調不良で研究室旅行も行けなかった。

なんかだんだんとイベントに参加するのが難しくなってきている気がする。

自分は、出張は全然行かない方である。自分から申し込んで学会に行くというのをあまりしないからである。

発表依頼があったら学会に参加するし、予算の関係で発表をすることがある。また、獲得している予算プロジェクトの内部会議も必須である。それらだけれでも年間10回以上出張することになるだろうか。泊まらない外勤を入れば、この回数は3倍以上に増える。

他にも企業の方との打ち合わせなども入るし、今回のような家庭の用事も入る。そして、研究室旅行の時のように体調を崩してしまうこともある。

自分は教員だし、公式イベントに顔を出せばよいとは思っているのだけれど、公式イベントすら参加が難しくなってきている。

ということで、最近はなかなか飲み会にも顔を出せないが、研究や教育はしっかり進めていきたいと思っている。。


2018年11月4日日曜日

生明祭を満喫。もっともっと遊びたかった。。

今年の生明祭も終了。参加する時間は短くなってしまったが、金曜日、日曜日と参加することができた。

3日目はあいにく途中から雨になってしまった。でも、その分温かいものが美味しくなった。何事もポジディブ思考。



そう、1日目には食べていなかった明治大学植物保護研究部の沖縄そば。これが美味しい!昨年もたくさん買った。

3日目は家族で行ったので、合計4つ購入。いつもながらこの麺の食感がよくて、するすると食べてしまう。あっさりな味の中に豚肉が入っており、あっさりとこってりのバランスがちょうど良い。

また、昨年できたという料理サークルMixer(ミキサー)のオムフランクフルトも購入。
さすが料理サークル。一手間かけている。フランクフルトの脂っこさを、卵のあっさり感が消してくれている。こちらもこってりとあっさりを交互に食べることができて、最後まで飽きることがない。

なんでも前日は13時半に売り切れてしまったとのこと。料理サークルは強いなあ・・・

食べてばかりではなく、展示にも参加。

こちらも生明祭の目玉とも言ってよい天文部の展示。天文部はいろいろな班に分かれていて、いろいろと説明を聞いたが、惑星班の説明には子供達が食い入るように聞いていた。重力の違いを体験するような展示もあり、とてもよかった。

また、天文部の目玉は何と言っても自作のプラネタリウム。こちらは残念ながら写真はないが(当たり前か。。)、このクオリティのプラネタリウムが作れるのは本当にすごい。映像制作など、今後にも役立つスキルが身につくのではないかと思う。

あと、おとといも食べた楽農4Hのおしるこ。これは最高だった。自分たちで作ったお米のおしるこ。おとといは200円で大きな器だったが、今日は100円で紙コップだった。もうすぐ売り切れてしまうので、分割したのかもしれない。うん、たしかに売り切れそうなクオリティだった。。

他にもオーディオエンジニアリングクラブのとんこつ塩焼きそばマイペースの焼き鳥など美味しいものがたくさんだった。とんこつ塩焼きそばは、子供が気に入ってしまい、2回も購入。焼き鳥のぼんじりも脂がのっていて美味しかったなあ・・・

あ、、やっぱり今日も食べまくってしまった。。でも子供にたくさん食べられたので、おとといのように、胃薬が必要なほどは食べていない。。

それにしても若者のエネルギーってすごい。元気だというだけではなく、あのようなイベントを組み立てられるって、本当にすごい。参加した人は知っているが、ごみはすべて分別され、プラスチック容器がリサイクルしやすいようになっている。

本当に、生明祭実行委員会の素晴らしさに尽きるこのような、組織や人を廻す体験って、将来絶対に役立つと思う。

自分が大学生の時は全然そういうのとは縁がなかったのだが、こういう実行委員って知らない間にすごく成長しているんだろうなと思う。

ということで、教員なのだけれど、ただ単に楽しんでいました。みなさま、本当にお疲れ様でした。

昨日はお弁当でいくら。

昨日は家庭の用事で生明祭には行けず。ランチはスーパーで買ったいくら弁当。。


いくらは今が旬らしい。9〜11月が旬とのことである。埼玉県で育った人間なので、海産物の旬にはとても疎い。いくらってもうパックに入った姿ばかりなので、旬があるんだという感じの疎さである。

ツイッターのTLを眺めていたら、この時期いくらがいっぱい流れてきた。ツイッターで食べ物の旬を知るなんてすごい時代である。。

さて、今日は生明祭にいけるだろうか。。今度は食べるだけではなく、いろんな展示もみたい。そういえば、うちの研究室もポスター展示をしているのだけれど、大丈夫だろうか。。

2018年11月3日土曜日

今日も生明祭日和!ツイッターも絶好調。

今日も生明祭日和のいい天気。今日は残念ながらいけないのだけれど、楽しんでほしい。。

今日は小山内研のOB会も開催される。とはいえ、自分は参加できず、OBもあんまり来れないらしい。なかなかみんないそがしいので。。

それにしても昨日はたくさん食べて楽しかった。午後からの参戦だったので、展示の方にあまりいけなかったのが残念。明日は行けるだろうか。。

それにしても昨日は食べ過ぎた(笑)。でも、もっと食べたかった。沖縄そばも食べていないし、オムフランクフルトもきになる。。そういえば、100円カレーも食べたことがない。毎年上位を争っているらしいので。
こちらは昨日のブログ

昨日は餃子の12個買いも面白かった。。



Yくんに乗せられて全種類買い。3つの味で4種類・・・いや、と思ったけど、12個全部ポン酢をかけた気がする笑。まあ、こういうのが、本当に楽しい。。学園祭っぽい。。

そして、みんなにSNS映えを気にしてもらっている・・・。

なんか・・・・すみません・・・・これでも先生です・・・


Cocoaの揚げパンアイスもみんな絶賛していた。。そう、ツイッターやブログ上でもつぶやいたことがあるかもしれないが、自分は冷たいものと温かいものを組み合わせた食べ物がものすごく好きなのである。。

スコットランドに1ヶ月半留学した時に食べたのだが、熱々のアップルパイにアイスを乗せたものが本当に美味しくて、それ以来大好きになってしまった。カロリーは気にしないでおこう。。。

Cocoaには農芸化学科の学生も所属して、ツイッターもいっぱい見てもらっているようである。。昨年の売り上げが一位という情報をもらい、そのまますぐにツイート。仕事が速い。


そういえば、昨日の食べ過ぎツイートはいっぱいファボされた。
https://twitter.com/osanai_meiji/status/1058242852713451520
11月3日7時現在4600インプレッションを超えている。5000人近い人たちにしょうもないつぶやきを投げつけている大学教員。大学の名を汚していないか心配。個人的には、もう恥ずかしいという気持ちがなくなってきた。いいのか、悪いのか笑。

他にも語りたいものがあるが、明日以降のブログで。ブログネタがいっぱいだ!!


2018年11月2日金曜日

生明祭1日目終了だ!!食べ過ぎた!!

本日から生田キャンパスにて生明祭が始まった。今日11/2から明後日11/4までの3日間の開催である。


天気は最高。暑くもなく、寒くもなく、まさに秋晴れ。すばらしいスタートである。

さて、今日は最初から遊ぼう・・・と思ったのだけれど、別のキャンパスで仕事💧

電車で移動して、近い向ヶ丘遊園駅からは、面倒なのでタクシーで生田キャンパスまで。昼過ぎに到着した。

さて、詳細は明日以降のブログでゆっくり書こうと思うが・・・

とにかく食べまくった。食べ過ぎた(笑)

ということで、本日食べたものを順番に列挙したいと思う。

フランクフルト x2(ラグビーと・・・すみません、忘れました)
タコス(国際支援)
ハッシュドポテト(オートメーション)
揚げ餃子(No-S、アカペラ)
ジンギスカン(らっけん)
揚げパンアイス(Cocoa、テニス)
揚げまんじゅう(Links、ボランティア)
ポテトチーズ餅(FROLIC、テニス)
チーズトッポギ(FAIR、テニス)
パンケッカ(軟式野球)
うどん(・・・忘れました)
パンケーキ(フットワーク、バドミントン)
たいやき(天文)
おしるこ(楽農4H)

ということで、14品目、15個の模擬店を攻略!!!

まだまだ食べたかったのだけれど・・・さすがに限界を迎え
ました。。。笑

どれもそれぞれに美味しかったし、普段とは違う交流ができて楽しかったです。。若いって元気があっていいなあと改めて思う次第。

明日以降のブログで詳細を。。

本日から明大は祭りに入ります!

今日から明大祭、生明祭が、3日間の予定で開催される。

明大祭は、和泉キャンパス、生明祭は、我らが生田キャンパスで開催される。
こちらが生明祭の公式HP。
http://www.isc.meiji.ac.jp/~ikumei/

生田キャンパスには農学部と理工学部の2つの学部があるため、生明祭は理系学部の学園祭ということになる。

理系らしく、応用微生物学研究会、酪農研究会、花卉園芸部なども出店している。明治大学が誇る農場からの農作物の直売などもある。酪農研究会のジンギスカンはいつも人気で、行列ができるほど評判である。

研究室の出店もあり、我らが環境バイオテクノロジー研究室もポスターや展示をしている。こちらは真面目な研究の紹介になるのだけれど、ぜひお越しください。

さて、今年は少し特殊で、明大祭、生明祭が同じ11/2, 3, 4の3日間で開催される。

例年は、明大祭がこの時期で、生明祭は11/23の休日あたりから3日間の予定で開催されていた。

ただ、キャンパスごとに学年歴が異なるというのは事務的に複雑だそうで、今年からこのようなことになった。

なので、両方ともフルで満喫をするのは難しくなったのだけれど、まあ、(開催している人を除き)3日間すべて同じ祭りに参加する人は少ないかもしれない。どうなるかはやってみないとわからないのが、今年の明治大学の学園祭である。

さて、自分も楽しみたいのだが・・・・

なんと今日は午前中に外で仕事が入っている・・・・

ひどい・・・

午後2、3時からは参戦できるだろうか・・・わからない・・

ということで、なんとか楽しみたいと思っているのだけれど果たして。

2018年11月1日木曜日

転写制御因子のダブル改変でコハク酸を増やす。

Cluster-Level Relationships of Genes Involved in Carbon Metabolism in Synechocystis sp. PCC 6803: Development of a Novel Succinate-Producing Strain.
Takeya M, Iijima H, Sukigara H, Osanai T.
Plant Cell Physiol. 2018 Jan 1;59(1):72-81. doi: 10.1093/pcp/pcx162.

さぼりまくっていた論文アーカイブス・・。ということで、ひさしぶりに論文紹介。

こちらは、現在M2の竹屋くんが筆頭著者論文となったもの。ポスドク飯嶋さんのデータもたくさん含まれている。

わが環境バイオテクノロジー研究室が誇る天才、竹屋氏の論文である。。いや、一期生なんだけど、いきなりこういう学生がいて、着任から「なんだ、この大学・・・」と驚くばかりである。就職関連のことも含めるのでブログには書けないが、他にもすんごい学生たちがたくさんいる。

それはさておき、こちらの論文は、単細胞性シアノバクテリアであるシネコシスティスの遺伝子改変により、転写制御メカニズムを調べるとともに、コハク酸の増産を行ったものである。

これまでにいくつかの論文でコハク酸増産株(コハク酸生産量が増える株)を作ってきた。6つのコハク酸増産株における、糖代謝やコハク酸生産に関わる遺伝子の転写産物量の解析をしたものである。

遺伝子間の関係性を相関係数とクラスター解析というもので明らかにしている。よくわからなくても、かっこよさげな図ができることはわかる。。。

これは、例えばある遺伝子Aの転写が増えた時に、別の遺伝子Bの転写が増えることが多いか、減ることが多いか、それとも関係ないことが多いかを数値で表したものである。

遺伝子AとBが関係するかどうかの解析である。

これらを駆使してコハク酸増産株の共通パターンを見出したのち、SigE、Rre37という2つの転写制御因子を過剰発現して、コハク酸を増やした。

生産量としては、3日間420mg/L。これは生産効率としては、発表時シアノバクテリアの世界最高記録である。

と言っても、その少し後に、うちのALCAチームである神戸大学の蓮沼先生がさらに塗り替えた(同じ研究チームとしてやっているので、もちろんデータは知っていた)。

こんな難しそうなクラスター解析を、なんと学生が自分でやってしまった。僕はというと、「どうやってクラスター解析ってやるの?」と聞くレベルである笑。もう、先生ってそんなレベルである(←威張ることか笑)。。

ということで、Figureだけで20個もある長編論文。もう一歩良いジャーナルでも良いと思ったのだけれど、最終的にはPCPにアクセプトされる(もちろんPCPも素晴らしいジャーナルです。。。)。論文の質にはわりと良いと思うので、ぜひご一読を。