2018年1月9日火曜日

【重要】原著論文の書き方 〜No.4〜

原著論文の書き方 〜No.4〜である。ここまででイントロダクション(序論, Introduction)、材料と方法(Materials and Methods)、結果(Results)までを作っていった。次はディスカッション(議論・考察, Discussion)である。

論文作成手順6. ディスカッション(議論、考察)を作成する。

結果(Results)の後がディスカッション(議論・考察)である。解釈と言ってもいいかもしれない。

前の記事で、結果と議論・考察を分ける重要性を述べた。

遺伝子Aの欠損株で遺伝子Bの発現が減少した(Results)
遺伝子Aは、遺伝子Bの正の制御因子である(Discussion)

と、きっちり結果と分けて書くのがディスカッションの基本である。ということで、ある程度は素直に結果を考察・解釈していけば書ける。

しかし、ここからが難しいところで、著者の実力差がはっきりと出るところである。

上の例で言えば

1. 遺伝子Aの機能は他に知られているのか?
2. 遺伝子Bの制御因子は他に見つかっているのか?
3. 遺伝子Aの制御は直接的なのか、間接的なのか?その理由は?
4. 遺伝子Aに類似した遺伝子群の機能はどのくらい知られているのか?
5. 遺伝子Bに類似した遺伝子群の制御因子はどのくらい知られているのか?
6. 遺伝子Aが遺伝子Bを制御する意義は?
7. 遺伝子Bを制御するのは遺伝子Aだけか、他にもあるか?

など、思いつくだけでもこれだけたくさん書くことがある。

そして、これらはどんなに悩んでも、様々な論文を探してきて、読まなければ書くことはできない。イントロダクションと同様に、ディスカッションでもたくさんの論文を読むことを要求される。

論文をあまり読んでいない著者が論文を書くと
1. 類似の論文と似た構成のディスカッションになる
2. 結果をもう一度繰り返す
ことになる。すぐにばれる。実力差が出るのがディスカッションでもある。

また、読み手にいかにわかりやすい構成にするか?ということも大事である。論文を書くのは非常に大変なので、つい読み手がいることを忘れてしまう。論文を書く以上、相手が読んでわかりやすいことが重要であることは言うまでもない。しかし、論文執筆の大変さによって忘れてしまうことが多い。

ディスカッションがわかりにくそうだなと感じたら、図表を作って読み手の理解を助けるのも一つのである。複雑な代謝の話をしているのに代謝マップがなければわかるはずがない。いろいろな生物を比較しているのに、比較表がなければ頭には入ってこない。相手が理解できるようなわかりやすい構成にするのがディスカッションの基本である。



これで一通りの論文はできたと言えるが、まだやるべきことはまだ残っている。

No.5に続く。

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