2018年1月11日木曜日

【重要】原著論文の書き方 〜簡易版〜

原著論文の書き方が5つの記事になってしまった。これだと情報にアクセスしにくいかもしれない。情報へのアクセスがキーワードのこのブログ。こういう時には、簡易版が必須だと思う。5つの「原著論文の書き方」をまとめたのが今回の記事。

1. Abstract(要旨)
2. Introduction(序論)
3. Materials and Methods(材料と方法)
4. Results(結果)
5. Discussion(議論・考察)
6. Reference(参考文献)
7. Figure Legends(図の説明文)

これにFigure(図)とTable(表)があるバイオの実験系の論文を想定。

論文作成手順1. ファイルの共有方法・更新方法を決定する

ファイルをクラウドなどで共有し、ファイル名の命名規則(日付、名前をファイル名につけるなど)を作る。本文(Manuscript)はWordなどで作る。

論文作成手順2. 結果のFigureのファイルをPowerpointで作る。
実験データを並べて、FigureファイルをPowerpointなどで作る。どのように並べたら話が通るかを考えて、図の順番を入れ替える。

論文作成手順3. Introductionを作成するために、論文を集めて要約する。
論文をたくさん読み、各論文を1、2文の英文に要約する(文章を抜き出すのではない)。10〜20本の論文についてこれを行う(もっと多くても良い。10本だとさすがに少ないかも。。)。その後、順番を入れ替えて話が通るようにする。

論文作成手順4. Materials and Methodsを作成する。
記述はシンプルに。しかし、省略してはいけない。溶液量、試薬メーカー、反応時間・温度、遠心分離の速度などをすべて記載する。日本語フォントを混ぜてはいけない。

論文作成手順5. Resultsを作成する。
文章間のつながりだけ気をつけて、結果をシンプルに記述。
基本は、結果の解釈を書かない

論文作成手順6. Discussion(議論、考察)を作成する。
ディスカッションは、まず結果の解釈を記述する。その後、イントロダクションと同様に、結果に関連する論文を読み、それらを要約して載せていく。結果の繰り返しや他人のディスカッションの流れをそのまま使うことをしてはいけない。

論文作成手順7. Figure Legendsを作成する。

図の説明として、平均値、標準偏差・標準誤差、試行回数(n数)、検定方法と有意差の有無などを記述する。


論文作成手順8. Tablesを作成する。

Wordの表作成機能で作成する。Powerpointなどの図として作らない。タイトルは表の上、Legendは表の下に記述する。


後は要旨や謝辞、タイトルページ、カバーレターを作成するれば完成である。

その他の注意点としては、
1. 誤字、脱字は自分でチェックする。誰かが直してくれると思わない。
2. 科学の論文では、「書いていないことを察してもらうこと」はできない。省略のしすぎに注意。
3. 「このパラグラフは◯◯のことを書いている」とすぐに言えるくらいシンプルな構成になっているかをチェック。
4. 論文のタイトルはとても大事なので、最後の最後まで考える。
という感じだろうか。論文の書き方なんて偉そうだし、それぞれ自分のスタイルがあると思うので、慣れてきたら崩して構わない。参考になれば幸いです。

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