これはいつも言っている持論だが、研究室で学ぶことは、サイエンスが半分、仕事の仕方が半分だと思っている。
理系の研究室で、しかも実験系なので、実験=研究と思ってしまいがちだけれど、これは自分の考えではもったいなすぎると思っている。
仕事の仕方を学ぶとは何かといえば、色々あるだのだけれど、例えば、時間、空間、労力の配分を考えて実行して、その結果を検証することである。
どんな仕事でも、日常生活でさえ、限られた時間、空間、労力をどのように有効に使うかが非常に大事だと思う。
その中で、時間の使い方は本当に大事だと思う。
特に日本人は、時間の使い方がうまくないというのが、昔から言われていることなのではないかと思う。
日本人は、非効率さを労働時間の長さでカバーし、ここまでの経済大国を作ってきたと思う。
しかし、当然歪みは生まれるし、昨今では長時間労働はブラック企業のレッテルを貼られ、企業価値を貶める。また、無駄に長時間働いている上司は、尊敬されなくなっているらしい。
そうは言っても、新興国の発展で、ビジネスにせよ研究にせよ、競争はますます激しくなっている。
そう考えれば答えは1つで、成果を上げるためには、時間を伸ばすのではなく、速度(効率)を上げるしかない。
なので、研究室では、実験を通して、いかに速度が上げられるかを試行錯誤して欲しいと考えている。
速度の上げ方はもちろんいろいろ。
例えば、3つの実験A, B, Cがあったとして、
A → B → C
の順番で実験をするのと、
B → C → A
の順番で実験をするのとでは、効率に差が出ることがある。こうした計画を考えて行動することで、仕事の速度を上げる練習になる。
他にも、どんな仕事でも文章の作成は必要だが、これも研究室で学ぶことができる。
こうして、距離(成果)を上げるために、時間ではなく速さを上げる訓練をするのが、現代の研究室では非常に大事だと思っている。
一昔前の研究室だと、休日・深夜に研究することを是としていたかもしれない。しかし、現代では、そのようなスタイルは好ましくなく、いかに効率化ができるかを考える時代になっていると考えている。
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