2024年2月20日火曜日

手段が目的化するので、定期的にルール変更

2024年度はルールを大きく変更する予定。


ルールや数値目標のようなものは、一度決めるとそのルールや数値目標をクリアするための裏技みたいなものができてしまう。


論文のインパクトファクターがとてもわかりやすく、引用数を稼ぐために

1. In pressでオンラインにして掲載年を遅らせる

2. エディターが引用するように査読時に勧める

3. 年頭にレビューを大量に出す

4. 引用しやすいデータベースやゲノムの論文を出す

など、本来の評価とはかけ離れた点数稼ぎがなされてしまう。


これはあくまで一例。しかし、こうしたことは至るところで起きていて、局所的にも起こる。


うちの研究室も最初の論文を書くとほっとするので、論文を書くことを第一目標としてきた。ゴールを見据えて論文を書く計画を立てる、時間の使い方を覚えることも大事なので。


でも、この数年、なんでもいいから論文出せればという傾向も出るようになってきてしまった。本人がやりたいならば良いのだけれど、やっている本人すらまるで興味がなさそうだけれど、論文が出やすいテーマを選ぶようなことも起こるようになってきた。


また、ゼミに関しても同様。


ゼミをクリアするために、ゼミの直前に先生(自分)に話しかけることが急増してしまった。


先生に話しかけて指摘事項を事前にクリアし、質疑応答も先生が一緒に考えたので、勉強しなくてもなんとかなるという謎の教えが蔓延してしまった。そして、ゼミの質疑応答で困ったら「先生と議論したのですが・・・」という謎の言い訳カードまで使うようになってしまった。


こんな状況になると何が起こるか。


自分はゼミで全く同じ話をもう一度聞かされ、質疑応答も「それこっちが言ったことを繰り返しているだけでは?」という場面も出るようになってしまい、時間を浪費するようになってしまった。


百歩譲って時間の浪費だけならば、まだなんとか良いのだけれど、こうしたことばかりされると、とにかくやる気が削がれる。


なぜかというと、これでなんとかなるので、ゼミが終わるともう研究室にはほとんど来ない。今ちょうど2月だけれど、研究室に来るのは決まった人だけ。


そして、またゼミの1ヶ月前くらいになると、ちょこっと実験をして先生に突撃するということを繰り返す。もちろんこんなことをしていても論文などの成果になるはずもなく、本人も成長しない。徒労感がすごい。


ということで、2024年はルールを変更して、こうした非効率を排除しようと思っている。


ルール作りや目標数値を作ることは、本当に難しい




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1 件のコメント:

  1. 研究と教育、難しいですね。単位だけ欲しい学生にはそれなりの教育で良いと思いますよ。研究をやらせようとしても無駄でしょう。

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