2018年9月23日日曜日

ポスドクやテクスタの採用方針について 番外編1 こんな嫌な目に遭うことも 

ポスドクやテクスタの採用方針についての話をしてきたのだけれど、少し番外編を。

採用のダークサイド(嫌な面)について
>黒い部分なので、真面目に何かを学びたい人は読まなくてもいいです・・・


ポスドクやテクスタの募集は、JREC-INなどの研究系のサイトで募集をかける。Indeedなどの一般のサイトで募集をかけたこともあるが、ちょっと違ったように思う。

何度もいうが雇用というものはとても重い。募集をかける方も大変で、結構嫌な目に遭ったもする


1. 「誰かが困っているので助けてあげてください」とお願いされる。助けないと「ひとでなし!」「冷たい!」みたいに言われる。

採用は研究などの「仕事の募集」であって、別に人助けではない

たまに「誰々さんの来年度の仕事がないみたいなんだけど、どうか?」という話がくる。これ自体は別に悪くもなんともない。こちらにとってもいい話かもしれない。全然OK。

でも、「仕事なくて困ってるから」が最大の理由だと困る。こっちだって慈善事業ではなく仕事なので。

そして、そんなに頻度は高くないが、断ると「困ってるんですよ!?かわいそうじゃないんですか?」みたいな逆ギレを言われる場合すらある。いや、親じゃないんだけど・・・と言いたくなる時もある。

また、人には頼むが、自分は人に紹介するという行為でしか助けない人もいる。だれかに頼んだり紹介するだけならば自分の懐は痛まないし、採用がうまくいけば感謝される。採用が失敗したら採用側のせいになる。助けてあげてくださいと頼むだけ、紹介するだけならば、じつはいいことづくめなのである。

ということで、困っている人を本気で助けたかったらまずは自分が身銭を切ってほしいと思っている。そういうと、たいていの場合は、「自分は苦しいので・・・」となるが。いや、生活費は削る必要ないけれど、旅行代とか飲み会代とかはカンパしてあげれば?と思うが、そういうことはやらない。もちろん本気で誰かを助けたいと思っている人もたくさんいると思うが、そういう人は、誰かに頼むのは最後の手段だと思って、さっさと自ら行動している。

繰り返すけれど、別に「だれだれさんどう?」みたいに聞かれるのは全然嫌ではない。歓迎。でも、断る権利くらい欲しい。


2. 採用を断った人からのいたずらメール

採用は難しい。すべてがマッチしてやっと雇用契約になる。スペックが高すぎる場合も「この人に見合う給料は出せない・・」となり断ることがある。なので、繰り返すが採用は断る方が圧倒的に多い。しかし、採用を断れられれば腹がたつ。誰だってそうだろう。

断った人からのいたずらメールなんてのも来たことがある。偽名を使ってポスドクやテクスタの応募を撹乱なんてこともあった。いやはや、採用しなくて本当に良かったと思う。自分では匿名のつもりなのだろうけれど・・・

採用に関するツイートで、「応募者に対してもっと優しく!」というものはよく見る。賛成ではあるのだけれど、中には悪意のある人もいることは、ぜひ知って欲しいと思う。


上の例とは反対に、「すごく迷ったけれど、今回の募集には合わなかった・・・でも人材としては欲しかったな・・・」という人に限って、断ったあとにも、とても丁寧なお返事をいただく

こちらも改めて「ああ、、やっぱりいい人だった・・・」と思う。今まで募集をした経験上、結構な確率でこういう体験をしている。おそらく、すぐにどこか次の職が決まっていることだと思う。

多分だが、こういう人は実力や実績があるので、それなりに余裕があるのだと思う。なので、「まあ、そのうちどこか受かるからいいです。。」くらいなので、断られてもお礼をいう言う余裕すらあるのではないかと推察している。

ということで、採用にはこんなダークサイドもある。まだ、かわいい方だと思うけれど。

採用というのはとても大変なので、あまり採用活動をせずに、良い人を雇用して長く働いてもらうのが最高だと思っている。今うちの研究室に所属するポスドク・テクスタには、理研時代から引き続いて働いてくれている人が2名いるが、こういう人たちに長く安定して働いてもらえる基盤を整えたいと考えている。しかし、人件費を獲得するのは至難の技ではあるのだが・・・。

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