刑事ドラマはいつの時代でも人気であるが、よく出てくる言葉に「現場百編」というものがある。操作に行き詰まったら、現場に戻ってその糸口を探す。現場に100回戻って、そこから得られる情報を元に徹底的に考えるということである。
研究でもこれに似たものがあり、研究の場合は「データ百編」だろうか。
その時は得られたデータを十分解釈ができたと思っていても、あとで別のデータが得られた時に見ると、全然違う見え方がする。特に最近でもデータの量が膨大に増えてきている。データを得て、それをすぐに全部を理解することは難しい。
最近は、特にデータ百編と言い聞かせて、少し経ったらデータを何度も見返すことにしている。そうすると、「あれ、これ結構重要なデータでは?」「実はこのデータはAではなく、Bをしめしているのではないか?」などの気づきがある。
他の記事でも述べているが、このデータ百編と対極にあるのが、「失敗しました、次回がんばります」で終わらせようとする研究発表である。レポートでもかなり多い。
得られたデータをもとに、別のデータと比較する。別のデータは自分のものである必要はないので、実はいくらでも比べる対象がある。勉強すればするほど、比較対象が増えてくるので、昔のデータも違う顔を見せてくれるのである。
そうはいっても、日々忙しいのでなかなか昔のデータをゆっくり眺めている時間はないのだけれど、やはり定期的にデータを眺める「データ百編」は続けていかなければいけないと思っている。
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