6月1日から登校禁止から登校自粛になった。まだまだ原則は大学に来ないのだけれど、最新の注意を払った上、研究活動は再開しはじめている。
3月末までは研究室が動いており、4月からロックアウトになった。なので、丸2ヶ月はほとんど止まっていた。最低限の植え継ぎやメンテナンス、事務手続きくらいであった。
このような事態だったけれど、研究室の進捗はどうだろうか?
はっきり言って、研究は、あまり遅れていないと思う。
なぜかというと、この間に論文をたくさん書いていた。4、5月で4本の論文を投稿した(査読の結果、しばらく眠りそうなものもあるが・・・卒業関係なのでしかたないけれど・・)。大学院生は、さらに他の論文を書き進めている人もいる。
また、文献ゼミを増やし、頭も鍛えている・・・はずである。
4年生になると、やはり実験をしたいところだったが、頭を切り替えて、配列解析・ゲノム解析などを勉強している。In silicoでできることを進めている。来週もディスカッションの予定である。
実験ができると、ついつい手を動かしてしまいたくなる。そして、手を動かして体が疲れると、とりあえず満足感を得てしまう。自分はよく頑張っていると褒めてしまいたくなるのが人間である。
しかし、現実は厳しい。だれかがすでに似たようなことをやっていたら、研究の価値はあまり高くない。また、間違った実験設定でやっていることもしばしばある。
○測定する物質の検出限界以下で実験をしていた
○間違ったバッファー、試薬、酵素で実験をしていた
○反応温度、pHを間違えていた
○前提となる実験結果が計算間違いだった
などなど。せっかくあんなに実験をしていたのに・・・と叫びたくなるかもしれないが、すべての実験を他の人が把握するのは不可能である。他の人からの指摘を期待するのは難しい。自分で検証しなければならない。
こういう機会に自分の実験系を見つめ直し、論文などを調べて比較できるはずである。
他にも論文の前提条件となるイントロダクションや、得られている結果の方向性を考えるディスカッションなどは論文を読めば読むほど磨かれていき、実験計画もガラッと変わってくる。
ということで、逆説的だが、2ヶ月実験が止まってしまったので、進捗が芳しくないとすれば、やれることを本当にすべてやったのだろうか?と疑ってしまいたくなる。
もちろん2ヶ月間デスクワークなどだけでモチベーションを保つのは難しいとは思う。息抜きをしながらだと思うが、このような時に、差がすごく広がってしまうと思う。できる人はこのような時でも最大限できることをやっている。できない人は、コロナだから仕方がないという理由に飛びつくだろう。
この休みが明けて、うちのメンバーがどのように変わっているか楽しみにしている。ゼミを見る限りは頑張っているとは思うし、このような不安定な状況で大変だとは思うけれど、進められることはぜひ進めてほしいと思っている。
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