2018年7月13日金曜日

大学教員の出張

明治大学で専任講師をしているが、大学での講義、研究、その他の業務だけが仕事というわけではない。大学の外で仕事をすることもたくさんある。ポジションや研究分野によるが、自分の大学に半分もいない(いることができない)という先生もいるのではないかと思う。

私の場合は、比較的出張を抑えている。というより、講義や実習があるため、なかなか出張できないという方が正しい💦。

大学の教員の出張にはいろいろな種類がある。今ところ、私の場合は、一番多いのが研究関係での出張である。偉くなればなるほど、研究以外の出張が多くなると思う。

一口に研究関係での出張といってもいろいろな種類がある。
(1)学会・研究会への参加 (2)獲得した研究費関係の会議 (3)共同研究先との打ち合わせ (4)一般向けの研究紹介 などがある。他にも色々あるけれど、大まかにはこのようなところである。

学会というと、私は、日本生物工学会、日本植物生理学会、日本植物学会、日本農芸化学会、日本化学会に所属している。また、それぞれの学会の関連部会、研究会や独立の研究会などがある。例えば、ユーグレナ研究会や微生物研究会などがある。

最近はどんどん新しい学会や研究会が増え、マリンバイオテクノロジー学会、高分子討論会、メタボロームシンポジウムにも参加する予定である。

これらに加え、2、3年に一度開かれる国際学会も色々とある。この間はアジア・オセアニア光生物学会に参加した。光合成原核生物なんていう学会もあって、たまに行く。

これだけ数えてもすでに年10回近く参加することになってしまう。ということで、毎年すべての学会の年会に参加することは不可能である(大学院生やポスドクに行ってきて貰う必要がある)。

ここまでで(1)の話である。(2)の研究予算関係の会議がこれまた大変である。

研究費というものは、獲得したら終わりではない。獲得してからが始まりである。獲得したからには、成果を出さなければ税金を無駄にしたことになる。現在だとJST-ALCAや新学術領域の会議がある。公式の年間会議や領域会議で合わせて3回。その報告のために、チーム内で会議が必要になる。これが最低でもそれぞれ年1〜3回は行うことになる。

また、予算を獲得していると、例えばBioJapanなどの一般向け、企業向けなどのイベントにも行くことがある。公開シンポジウムでの発表を依頼されることもある。

こちらも計算すると、(2)だけで全部行くと10回くらいになってしまう。

これに(3)のように他の大学や企業などとのミーティングが入り、(4)のように一般向けの会議もある。2年前は渋谷の代々木公園で環境保護のイベントで出展を行った。

このように、よくよく数えてみると、本気ですべていこうとすると、出張だけで年30回くらい行く必要があるという計算になる。いうまでもなく全てが関東近郊で行われるわけはないので、泊まりで行くこともたくさんある。

ということで、すべては残念ながらいけないので、まずは講義や実習、教務とかぶったものは自動的に不参加になる。その後、なんとかやりくりしていくのであるが、やっぱり参加が難しい・・・💦。

特に私立大学なので講義や実習などが多いため、周りの方々に理解してもらって休むことも結構多い。大変申し訳ないが、皆さん優しく理解してくれることが多い。

このように学外の仕事というものたくさんあるのが、大学教員なのである。


下はのぞみ新幹線の中からの風景。

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