2018年7月11日水曜日

アルツハイマーの克服なるか。

日本の製薬会社であるエーザイから興味深いニュースがリリースされた。
”BAN2401は18カ月の最終解析において、統計学的に有意な臨床症状の悪化抑制と脳内アミロイドベータ蓄積の減少を証明”
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO32697240W8A700C1XB0000/

要するにアルツハイマー型認知症に対する薬の開発である。全然専門でないので、詳しい解説はできないが、日本人の認知症の6割以上がアルツハイマー型と考えられているとのことである。全然人ごとではない。

神経細胞の減少や海馬の縮小などが起こり、記憶障害や認識の障害、そして身体の機能不全に繋がっていく。

この原因として、アミロイドβと呼ばれるタンパク質が神経細胞外に蓄積し、その結果、神経細胞の凝集や機能障害が怒ると考えられている。

しかし、病因がアミロイドβかは完全にわかっているわけではなく、大手製薬企業がこのアミロイドβをターゲットとした薬の開発に失敗したことから、この仮説そのものに疑問がでているとのことである。

そんな中、エーザイと米バイオジェン社が抗アミロイドβ(Aβ)プロトフィブリル抗体BAN2401というアミロイドβをターゲットとした薬で効果を確認したとのことである。

まだ第II相試験を突破したところなので、実用化までは遠いのだけれど。また、少し前には、効果がなかったというニュースもあった。12ヶ月の試験では効果が少なく、今回18ヶ月まで試験を続け、統計的に有意な効果を確認したとのことである。ぬか喜びは禁物だが、どうしても期待してしまう。

認知症の6割以上といえば、決して他人事ではない。今回の薬は、後期臨床試験において、抗アミロイドβ抗体を用いた初めての成功例とのことで、今後の試験の結果に要注目である。人類のために、ぜひ頑張って欲しい。。

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