2018年3月10日土曜日

結局研究者の給料は低いのか?No.4

またもや続きで、研究者の給料について。

前々回は30代後半男性の平均年収を、平均年収.jpなるサイトで比較して、金融業保険業が771万円でトップ、続いて情報通信業が609万円、教育学習支援業が607万円、専学術研究門・技術が4番目の595万円、建設業の551万円、卸売業小売業の523万円と続いている。製造業は484万円であった。


前回は自分のことで、日本学術振興会特別研究員(PD)というポジションが年収423万円という話であった。このポジションは博士号取得後〜5年くらいなので、20代後半から30代前半の人がなれる。

3年間学振PDのポジションで、その後が理化学研究所である。

2. 理研基礎科学特別研究員
こちらは、日本で一番待遇の良いポスドクの1つと呼ばれている。通称基礎特研(きそとっけん)という。
「理研の学振PD」という感じで、理研の研究室を自分で選び申請する。本所の和光だけでなく、横浜やつくば、神戸などで募集している。

月額は48万円(たしか、48.7万円だった気がするが)さらに世帯主だと家賃補助がつく。世帯主かつ子供がいると6万円(4万円だったかもしれない・・忘れた)の補助がつく(ただし、家賃が低い場合はもう少し支給額が下がる)。交通費もありで、厚生年金加入である。研究費も150万円くらいついたとおもう。

今は少し研究費や月収、補助額が変わっているようである。
http://www.riken.jp/careers/programs/spdr/career2017/

ただし、3年間の任期付きで、退職金はない。ということで、家賃補助を入れると単純計算で54 x 12 = 年収648万円となる。ざっくり年収650万円ということである。

基礎特研も年齢制限があり、学振と同様に博士号取得7〜8年以内である。今はさらに短くなっているみたいである。

前回の学振もそうだけれど、もちろん審査は厳しい。

基礎特研は書類選考のあとに、面接がある。

面接では専門外の先生方にわかりやすく伝えなければならない。大学院では専門分野に特化してしまいがちなので、この辺りからは他分野を意識していかなければいけないところであった。

自分の場合は、博士号3年の時に応募して、基礎特研は面接で落ちた。面接で補欠となり、学振PDに受かっていたから良かったが、3月まで受かったかどうかわからないという微妙な立場で困ったことを覚えている。

学振PD2年目に再度応募して、またもや面接で補欠になり落ちた。ただし、学振2年目なのでまあ別にいいやという感じで少し変なテーマで応募してはいた。

そして、学振PD最終年度に応募して基礎特研に受かった。ということで、3回目で通り、30歳で基礎特研になった。

年収の話なので、30歳で年収650万円なので待遇としては申し分ない。裁量労働制なので、こちらもライフイベントには最適である。

ただし、上記の通り、受かるのは大変なので、うーん、だから研究者は高待遇だ!とは言えない気がする。任期は3年で終わりであるし。

またもや続く。

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