2018年3月12日月曜日

大学の先生にとって、3月って春休み?

3月である。

1月、2月はセンター試験から始まり、自分の大学の入試関連の仕事や卒論、修論などの業務が入る。もちろん、学期末の試験や採点、成績などもあり、1、2月というのは大学の先生にとっても最も忙しい時期であると言える。しかも体調を崩しやすい時期なので、本当に大変である。

3月になるとそれらも落ち着くので、じゃあ3月は大学の先生は休みなのだろうか?

ということで、3月にどのような業務があるか紹介したいと思う。

はじめに言うと、春休みなどありません・・・

そもそも、研究を真面目にやっていれば、空いた時間はすべて研究に費やすことになるので、休もうと思わなければ休みは発生しないのが、大学教員=研究者であると思う。

休みになれば、当然論文を進めることになる。しかし、それは当然として他のものを紹介しようと思う。(いやしかし、その論文を当然するところが大変さを表しているのだけれど。昨日投稿したし)。

3月にどのようなものがあるかというと
1. 年度末の業務
i. 予算の締め
ii. 退官される先生方の送別会など
iii. 卒業式

研究費というものは、余ってもよい場合もあるが、残額をぴったり0円にする必要がある場合も多い。しかし、人件費が発生する場合は、税金や保険料関係が変動するため、3月に入っても人件費が確定しない。このため、最後の最後まで予算とにらめっこをして、パズルのように0円になるように物品を購入して、予算を使い切るのである。

卒業関連はいうまでもなく、学生の卒業もあれば、先生たちの退職もある。これらの行事もおこわなれるのである。

2. 新年度に向けた業務
i. 研究室新メンバー決定と基礎実習
ii. 入学関連のための会議

当たり前だけれど、4月から新年度が始まり、そうすると新入生がたくさん入学してくる。また、研究室に新しく配属されるメンバーもいる。このように、新メンバーを迎い入れるための準備も当然ながら3月に行われることになる。

3. 学会
前期・後期の2期制の大学が多い。当然ながら、学期期間中は出張をしにくい。学期期間中も学会はあるが、前期・後期の合間に学会は集中する。1、2月は入試・卒業関連で忙しいため、3月に学会が集中する。行こうと思えば、3月中に4つでも5つでも学会に行ける気がするが、さすがに業務もあるのでなかなか行けない。だいたい1つか2つに絞って参加することになる。

農芸化学科だと、なんといっても日本農芸化学会の大会がこの時期にある。

他にも日本植物生理学会、日本化学会、ゲノム微生物学会などがある。

4. 年度の研究報告や次年度に向けた研究会議
研究というものは、どこかからお金が降ってきて勝手に使って終わりではない。

研究費を獲得したからには成果を出す必要があるし、成果をまとめて報告する必要がある。当然ながらこれらも年度末の仕事である。

また、次年度の研究をどのように展開するか、関係各所と会議をするのもこの時期になる。今年の3月も他大学の先生や企業の方とのミーティングがたくさん入っている。

5. その他の大学業務
他にもいろいろな業務があり、例えば以下のようなものである。
i. スーパーサイエンスハイスクールの高校生の案内と学生実習
ii. 委員会関連の仕事

このように3月もいろいろ仕事がある。これに加え、例えば子供の卒業式なども入るので、うっかりするとスケジュールが土曜日も含めて埋まってしまう。「ここは絶対休みを取る」と決めて休みをとらないと新年度に向けて疲れ果ててしまう。

ということで、3月は結構忙しいのである。大学赴任前はわからなくて、1、2月が忙しくて、3月は休むぞ!と思っていたら、最も忙しくなってしまい、疲れ果てた記憶がある。ということで、忙しい覚悟で臨んでいる今年の3月である。。

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