今週、新D1 Iくんの論文がアクセプトになった。これでなんとフルペーパーの筆頭著者論文が4本目になった。博士後期課程では日本学術振興会の特別研究員(DC1)に採用されているので、給料(とは言わないが)ももらえる。そして、本学大学院の場合、学振特別研究員に採用されると学費が免除になる(年や財政状況による・・と思う)。
ということで、華々しい大学院生活である。
他の大学院生たちもいっぱい成果を挙げている。ただ、当たり前かもしれないが、みんなが同時に同じだけ成果をあげるわけではない。同じように研究をスタートしても、誰かが最初に論文を出し、Iくんのように次から次へと論文を出してしまう。
おめでとうとは言いつつ、やはり焦るのが人間ではないかと思う。焦るくらいならば良いが、ひどい組織になると足を引っ張ったりすると思う。
PIとして目を光らせなければいけないことは、絶対に足の引っ張り合いをしたり、妬みなどで喧嘩したりする空間を防ぐことである。
まあ、幸いにして、本学の学生は結構育ちが良いというか、真っ直ぐな学生が多い。自分の大学院時代の方が遥かに雰囲気は悪かった(その分鍛えられたけれど)。競争意識があまりにも強かった気がする。
人の論文アクセプトを見て、やってはいけないことを列挙すると
×焦る
×妬む
×急に目標を変える
だろうか。
3つ目はよくある話なのだけれど、誰かがうまくいくと、急に方向転換をする。
今回の場合でいうと「論文なんて書いたってお金にもならない」、「自分は就職するので、論文は意味ない」などなど。プライドが傷つくのを恐れて急な目標転換をしてしまうのは、本当によくある話である。
論文については繰り返し述べているけれど、サイエンスは半分で、もう半分は文章力や論理構成力の練習である。一般的な書類でもあっという間に差が出てしまうので、できれば大学院生のうちに論文かそれに近いものを書いた方が良いと思っている。
ということで、人のアクセプトは焦ったりするのだけれど、ぜひ継続的な努力を。これが自分の学生に伝えなければいけないことである。
なんにせよ、こうして研究成果が科学の知見として世の中に出ていくことはとてもめでたいことである。。
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