2018年9月18日火曜日

ポスドクやテクスタの採用方針について No.3

ポスドクやテクスタの採用方針についてのNo.3。

ここでは一般論を述べてみたいと思う。いうまでもなく一般論と言ったって、すべての人に当てはなるはずはないので、ご留意を。

採用される側から採用する側になって、何が変わったかと言えば、立場が選手から監督になったことだと思う。寂しい限りだけれど、実験なんて自分ではほとんどできない(株の植え継ぎなどの雑用だけはしている。。)。

選手と監督で何が一番違うかと言えば、選手の時は個人の実力や成果を気にするが、監督の時はチーム全体の実力や成果を気にすることだと思う。

自分が大学院生やポスドクの頃(いわゆる選手の頃)は、当然いいジャーナルにたくさん論文を書きたかった(もちろん、今もそれが変わっているわけではないが)。がむしゃらに研究をしたものである。

一方、PIの今は、個々の力を伸ばして実績を積ませるのはもちろんだが、チーム全体の成果が最大化するように考えなければならない。

例えば、どんなに優秀な人でも、行動が乱暴だったり、あまりにも性格が暗かったり、共通な仕事をしなかったりすると、周りの人の成果がでなくなる。そうすると、その人がどんなに優秀であったとしても、チーム全体としては成果がでなくなる

このもっとも良い例が、日韓W杯の時に、フィリップ・トルシエ監督が中村俊輔選手を日本代表から外したことかもしれない。

中村選手が代表から外された理由は、「彼(中村選手)がいると、チームが暗くなる」というものだったと思う(多分・・)。誰もが認める日本でもっともサッカーのうまい選手が、代表から外された出来事だった。

自分は昔横浜マリノスが好きだったし、中村選手が好きなので、当然おかしいと思ったが、今ではトルシエ監督の気持ちがとても理解できる。

サッカーに限らず、「その人がいることによって、周りの人の気分が暗くなる人」は、周りの人の仕事にマイナスの影響を与える。すごくマイナスである。

なので、業績や技術を考える以前に、暗い人、ネガティブな人、ずるい人などは採用しないようにしている。正直、面接ではよくわからないのだが。たとえ本人一人がすごくパフォーマスを発揮しても、周りの10人のパフォーマンスが落ちるようでは真の意味で優秀とは言えないと思う。

これは自分に限らず、研究に限らず、一般的にどんな集団の採用でもそうだと思う。

明るく健康なことって、それだけで立派な能力の1つだと思う。

No. 4につづく。

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