2018年9月7日金曜日

生化学最強のデータベースBRENDA No.2

前回の生化学最強のデータベースBRENDA No.1の続き。

酵素のデータベースであるBRENDAの紹介である。

Phosphoenolpyruvate carboxylase (PEPC)という酵素をBRENDAで調べている。Googleで「phosphoenolpyruvate carboxylase BRENDA」と入力して検索すれば良い。EC番号が合っているかは注意が必要である。

前回は阻害剤(inhibitor)や活性化剤(activator)などが調べられると言ったが、他にもいろいろ調べられる。

例えば酵素の至適温度や至適pHも調べられる。至適温度・pHとは、酵素の活性がもっとも高い温度・pHのことである。


こんな風に、例えばThiobacillusという硫黄を好むバクテリア(全然私も知らない・・・)では、至適pHが5.3であることがわかる。

一方、植物のシロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)では、pH8~9が至適pHであることがわかる。




至適温度を調べると、例えばSulfolobusという超好熱性の古細菌では、なんと至適温度が90℃である!なんだそれ・・・そして、古細菌まで調べるのは、分野外の研究者にはかなりの苦労だろう。

こういうものがBRENDAでは一気に調べることができる。

これまで講義でも紹介してこなかったが、今後は講義にいれようかなと思っている次第である。

データベースは使ってみないと良し悪しがわからないが、このBRENDAは、酵素の生化学を専門とする人にはとてもおすすめである。

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