2018年9月24日月曜日

私立大学での研究戦略

このところ、論文投稿が立て込んでいる。先週3本投稿。
今週〜来週(たぶん)にも、2本投稿する予定である。みんな頑張っている。

この5本は、全部博士前期課程(修士課程)の学生が筆頭著者である。M2が3人とM1が2人。

あ、書いてて気づいたが、うちの修士の学生全員だ・・・そうか、偶然だけれど、この2週間に論文投稿の時期がかたまった。他人事みたいだけれど、修士で筆頭著者論文ってすごいねと思っている。。

明治大学農学部農芸化学科に所属しているが、実は理系にしては珍しく、学部卒の方が多い。現在は大学院進学率(修士課程への進学率)が3割を切っている。

就職の明治であり、就職活動の状況を見ていても、大学のサポートもあるし、就職は良さそうに思える

なので、大学院に進学する学生が少ない。理系なので修士くらいは取っておいてもいいのかなとも思うのだけれど、まあ、それぞれの進路によるので。

そして、博士課程(本学では博士後期課程と呼ぶ)への進学ともなると、年に1人いるかいないかである。うーん、少ない。このくらいだと、結構手厚いサポートが得られて美味しいとは思うのだけれど。助手制度もあるので、給料ももらえる場合もある。

いずれにせよ、幸い今はポスドクとテクスタがいるが、博士課程の学生がいない中での研究戦略を練らなければならない。

で、どうしているかというと、「学部生のころは練習!」ではなく、「(1、2ヶ月の基礎実習はあるが)いきなり研究!」にしている。


いや、そもそも、「学部生は研究の練習」というのが好きではない。自分は学部生のころに理化学研究所に1年間いたのだけれど、ベクター作りとHis-tagタンパク質の精製だった。
これらの実験自体はまったく悪くないのだけれど、問題はすでにそのベクターやタンパク質はあるのだけど、練習でもう1回作ってみるというところだった。その先に違う目的があるのならば同じ作業、どのような実験でもよいのだが。

はじめは新しい空間だし、見るものすべて新鮮だけれど、だんだんそれらは失われる。そしてやっていることが、「そこにあるものをもう一回作るのか・・・」だと、テンションも落ちてくる。それで、修士は違う研究室に進むことにした

ということで、戦略としてだけでなく、学生本人のやる気という意味でも、いきなり研究というスタイルにしている。修士の学生たちが論文を投稿しているという意味ではある程度機能していると思う。

悩みどころとしては、どうしても短期的な仕事になってしまい、リバイスに1年、2年を費やして、良いジャーナルに出す!ということが困難なところだろうか。チャレンジは続けるけれど。

いずれにせよ、学生たちはとても頑張って、自分の論文を書いている。みんなが論文を書くと、先生の仕事も指数関数的に増えてくるのだが・・・笑。まあ、嬉しい悲鳴ではあるけれど。せめて事務手続きをやってくれるアシスタントが欲しいが・・・まあ贅沢なことなので、、、頑張るとしか言えない。。

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