2018年9月28日金曜日

全体注意の難しさ。安易に注意すると、不平等が増すことも。

研究室にはたくさんの人がいる。ルールを決めないと廻らない。物品の発注方法や掃除や廃液のルール、共通機器の使用ルールなど、様々なものがあるのではないかと思う。

ルールを決めておいて、全員がきちんとやってくれればトラブルは起きない。でも、そんな理想的な状態になることは稀である。

例えば何人かが掃除をサボった時に、「掃除をサボらないようにしっかりやりましょう!」というのがPI(ようするに教員)の仕事でもある。

でも、全体注意は難しい。じつは安易に注意すると、不平等が増すこともある。

なぜかというと、全体に注意すると、
1. 普段からしっかりやる人は、話をよく聞くので「しっかりやらなきゃ!」とさらに頑張ろうとする。

2. サボっている人は、聞く耳をもっていないので、注意を聞き流す

このため、頑張っている人がさらに頑張ってしまい、そうでない人との差が余計広がってしまうことがある。

なので、全体に注意しておけば研究室が廻るかというと、実はどんどん悪化する可能性がある。

うちの研究室も昨年度はこんな状況になってしまったので、いくつか改善をしてみた。学生たちも自分たちでルールを考えて実行している(例えば何回共通のガラス器具の滅菌作業をしたかを、シールで貼って数えている)。

研究室のルール作りはとても難しく、でも組織を作る練習にもなると思う。新しい研究室だからというわけではなく、所属する人によって最適なルールも変わってくると思う。自分たちでルールを考えることも、立派な勉強になることだと思っている。自分は、不平等にならないように、目を光らせることが重要である。

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