2021年8月13日金曜日

実験系の研究室だけれど、方向性を考える時かもしれない。

うちの研究室は、微細藻類を使った代謝工学や物質生産、そして、酵素の生化学などを行っている。


当然、実験室での実験が、研究のメインとなる。


実験に囚われずに論文などを進めるようには伝えているけれど、まずは実験データが必要なので、とにかく実験が必要である。


しかし、コロナが長引いている。今の状況に比べれば、去年は楽だったとさえ言える。それくらい、状況が悪化してしまった。


2、3ヶ月すれば、ワクチンはきっと研究室のメンバー全員に行き渡ると思う。


しかし、デルタ株はそれだけでは厳しそうな状況である。


こうしたことを考えると、研究における実験の割合を減らす時なのかもしれない。





実際、ついつい実験から入ってしまうが、デスクワークでできることはいくらでもある。


自分が扱っている酵素や遺伝子の配列を他の生物と比較したり、系統樹を作成したりできる。また、遺伝子座(その遺伝子がどのような場所にあるか)も大事な情報である。


その遺伝子のプロモーター情報なども当然重要だが、多くの場合は調べずに、実験に進んでしまったりする。


さらには、AlphaFold2のおかげで、構造予測までできるようになってきた。


こうした仕事を増やして、実験ではない作業をするべき時なのかもしれない。もちろん、実験が主体なのは変わらないが、少し考えなければいけないと思う。


もともと自分も、「研究費が全然なくなった時にはこんなことをしていよう」などと考えていた。今はたまたま研究費があるが、そんな時もあると思うので、いろんなことに備えておくのは良いと思う。


なんにせよ、健康第一。研究のアイデアで乗り切りたいと思う。





みなさま健康にはくれぐれもお気をつけください。

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