卒論、修論のよくある直し No.4。 本日は方法と材料について。
卒論、修論で、一番書きやすいのは、この方法と材料ではないかと思う。
要旨や序論は、「さて、何から書こう?」と各範囲を自分で決めていかなければならない。一方、方法と材料は、自分がやったことを記載するので、各範囲が決まっている。
また、各研究室で、毎年毎年大きく方法と材料が変わるほどでもない。なので、先輩たちの卒論や修論を参考にできるという点も大きい。もちろん、コピペはご法度なのはいうまでもない。
一番書きやすい方法と材料において、よくある直しを以下に列挙したいと思う。
一番最初に覚えておく基本は、「その方法を読んで、他者が再現できるようにしておかなければいけない」ことである。ポイントだけ書けばよいのではなく、溶液の量や処理時間、酵素の量、試薬の濃度などが書いていなければ再現できない。方法と材料を書いたあとに、これを読んで他の人ができるか?を考えてみると良い。
1. 一般名はノンイタリック、学名はイタリック
cyanobacteria, mouse, bacteriaなどはノンイタリック
Synechocystis, Mus musculus, Escherichia coliなどはイタリックになる。
また、勝手に略してはいけないことも多い。シロイヌナズナだったらArabidopsis thalianaであり、定義なしで、なんとなくArabidopsisと書いてはいけない。
2. 遠心は回転数(rpm)ではなく、遠心力(g)
こちらもよくある直し。何日か前の記事で書いたけれど、繰り返す。生物実験系なんかだと、マイクロチューブの遠心で、15,000 rpm(15,000回転)をよく使う。なので、そのまま書いてしまいがちだけれど、回転数が同じでも遠心機の半径によって、遠心力が異なる。なので、回転数(rpm)で書くと他者が再現できない。なので、必ず遠心力で書く。
書き方は統一すれば良いと思うが、
10,000 x g, 3 min, 25℃
と、遠心力(x gで書く。xはかける)、時間、温度を記載する。
3. 表記ゆれをチェック
これは論文全体に言えることだけれど、表現を統一しなければならない。表現がばらばらなことを表記ゆれという。
たとえば、mLとml、ODとA、マイクロチューブとプラスチックチューブが混在しているなどが多い例である。
4. 過去形で記載
序論のところでは、現在形で書くとしたが、材料と方法は実際に自分がやったことにある。なので、ここはすべて過去形で書く。
ということで、一番楽なパートではあるけれど、それなりにルールがあるのでぜひ自分でチェックをして欲しいと思っている。
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