1月もはや中旬。いよいよ年度末が迫っている。
1年間の研究費は年度ごとなので、4月に始まり、3月に終わるのが基本である。企業研究費のように年度が関係ないものも存在するが。
年度末までと言っても、3月31日に終わるわけではない。年度末までに予算の処理が終わらなければいけないということであり、伝票を渡せばいいわけではないことは想像に固くない。
なので、実際に物品を購入できるのは、だいたい2月までである(これは研究機関によって異なる)。なので、3月は基本的に試薬・消耗品など、研究に関わるものを買えないということになる。こういうお金の仕組みを学んでいくのも研究室での社会勉強であると思う。
昔はなんと12月くらいで終わりだったなんていう話も聞いたことがあるけれど、これは果たして本当だろうか。そうだとすると、3、4ヶ月は消耗品、試薬などが買えないという計算になる。あらかじめ予測して買っておかなければならない。
予算の締めというのはとても難しい。急にものが壊れたり、急に試薬が必要になることがある。特に絶対に研究に必要なものが壊れた時には、すぐに直さなければならない。こういう予算を見込んでおかなければならない。
一方で、ものが壊れなかった時には、その分の予算を何かに使うことになる。予算を繰り越すこともできるが、煩雑な手続きが必要になる。
最近は、科研費でも基金化されて、自動で繰り越すことができるようなものも増えているらしい。知らないと、「全部自動で繰り越すような仕組みにすればいいじゃないか!」と思ってしまうし、実際そうなって欲しいのだけれど、そこまでの柔軟性はない(そんなことになったら予算の計算はかなりぐちゃぐちゃになることだと思う。なので、大型の科研費は基金化されていない)。
お金の仕組みというのはとても不思議である。
ということで、年度末にきちんと予算が使われるように、計算していかなければならない。まるで飛行機の着陸のように、高度を調整してうまく着地している感じである。
機械の故障とかは予測できないので、年度末は祈るばかり。うちは企業予算が少しあるので、緊急にはそういう予算を使えばいいのでありがたいが。こういう備えをするのもP.I.(研究室の主宰者)の仕事だったりする。サイエンティフィックではないなあ。。
いずれにせよ、みんなが研究をいっぱいできるように、「場」を用意するのが、先生であり、P.I.の仕事である。
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