2018年10月7日日曜日

就活ルールの混乱にみる情けなさ

就職活動のルールが変更になるかもしれないとのことである。

現在は、経団連に所属する企業は、3月1日に就職活動解禁(説明会などがスタート)、6月1日に面接解禁という決まりである。なので、大学3年生、修士課程1年生の終わりからスタートすることになっている。

しかし、実際にはインターンなどと称して、秋頃からスタートする。早い人はもうインターンに行き始める頃かもしれない。

昔は10年前は10月くらいに就職活動がスタートしていた。今のインターン開始時期がすなわち就職活動スタートと同じと言っていいと思う。大学3年生、修士課程1年生の10月からスタートである。もはやなんのために学校に行っているのかわからないくらい、長い期間就活をさせられる。

エントリーシートとか、面接とか、それなりにスキルアップの役には立つのだろうが、教育のためのものではない。これらを書いて「スキルアップしました!」なんて言っている学生はほとんどいない。

こうしたことから、3月解禁になったのだが、実際には全然守られていない。今年も6月に面接解禁のはずなのに、すぐに内定が出た学生も結構いたと思う。

「最近の学生は〜」とか「大学教育が〜」とか、よく苦言を呈してくるのだが、こんな風に就職活動で妨害し、若者の貴重な1年間の教育機会を奪っているのは企業側である。

そして、自分たちで統一的なルール作りもできないのに、学生や大学に高い期待だけはして、失敗した責任を押し付けるもの筋が通らない。ころころルールを変えて、迷惑を被るのはいつだって若者である。

繰り返すが、若者の1年は貴重である。せっかくの教育の機会を思いつきのルールで奪わないで欲しいというのが、一大学教員としての意見である。

育児の問題でもあるので、こちらの育児ブログにも就職活動のことを。

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