2018年10月5日金曜日

レポートの総評:文末に引用をつける。

春学期(前期)の実験レポートで、もっとも多く書いたコメントの1つは、「文末に引用をつける」だった。

レポートの書き方簡易版はこちら

これは序論(イントロダクション)の部分でもっとも多くコメントをした。序論とは、実験手順、結果、考察を記載するにあたり、必要な知識を記述するところである。

私の実験では、シアノバクテリアであるスピルリナや色素タンパク質のフィコシアニンを扱っているが、

「今回はスピルリナのフィコシアニンで○○という実験を行いました。」

と書かれても、いやいや、スピルリナってなんですか?フィコシアニンって?となってしまう。自分が知っているから良いではなく、相手にわかるように書くのである。相手が誰によるかは難しいので、程度問題ではあるのだけれど。

そして、これらの知識を書いていくが、文末に引用が必須である。日本の本だと、参考文献が本の最後にあるだけの場合も多い。下手すると参考文献が載っていないことすらあるが、芥川賞で盗作騒ぎになったことは記憶に新しい。参考文献は必須なのである。ない場合は、盗作・剽窃の類と判定されると思ってもらってよい。

例としては、

フィコシアニンは、XX kDaの分子量を持つタンパク質であり、青色素として工業的に生産されている1(←この1は上付き。Blogサイトで上付きができないので)。

と書く。そして、最後に引用リストを作り、
1. DICライフテック ”DICスピルリナの青色色素” 2012 http://www.dlt-spl.co.jp/linablue/
などと書く。

番号ではなく、第一著者名で引用してもよい。

最近はウェブ情報が多いので、レポートならばこのように書いてもよいが、本来は教科書、もっと正確には論文を引用する。その事実を初めて発見し、発表した文献を書くのが正式だからである。ただし、レポートで原著論文を要求するのは酷な話だろう。教科書などで良いと思う。

このように、文末に必ず引用をつける癖をつけてほしい。それを知らずに社会人になると、盗作騒ぎになる。「知りませんでした」ではすまないのでぜひ学んでおいて欲しいと思う。



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