2018年5月21日月曜日

システムを支えるものたちへ

この前の自分のツイート。

「トラブルがない、故障がない、過不足がないなど、システムを円滑に廻すには大変な労力が必要なのだが、円滑に廻っていればいるほどそれが当たり前になってしまい、それを支えているものに感謝しなくなってしまう。研究室では、これを是正する(評価して、何らかの報酬を考える)のが僕の仕事。」

機械が故障すれば大騒ぎなのだが、順調に動いていればそれが当たり前になってしまう。試薬や器具はただではないのだが、それらも十分にあればそれが当たり前になってしまう。消耗品を使っていればそれらはなくなり、不足がなければ誰かが補充しているはずなのであるが、いつの間にかあるのが当たり前になってしまう。

ゴミなんかも自然になくなるわけではない。誰かが捨てに行っているのである。

論文などの成果にならない仕事を、きちんと評価するのがPIの役割であると思っている。

しかし、平等な評価というものはとても難しい。どんな職種についている人でもそうだが、どんな人でも「自分は忙しい」「自分はよく頑張っている」「もっと評価されるべきだ」と思っている。自分だって例外ではない。

研究室も4年目に入ったが、このシステム作りはまだまだ途上であるし、終わりはない。特に人数が増えてから、決まりを作らなければダメであるということがわかった。

決まりがあれば、多くの人は守る。しかし、決まりがないと、その決まりを作るところから始まり、大勢の意見を聞いているとなかなかまとまらず、そうこうしているうちに、まあいいか、ということで曖昧になってしまう。

人数が少ないうちはそれでもそれなりにうまくいくのだが、多くなってくるとうまくいかず、結果として不平等やトラブルが生まれる。

これを是正するのがPIの仕事である。サイエンティストや講義や実習を行う先生だけの仕事では不十分である。

特に、論文などは業績になるが、掃除や物品の発注、研究室の幹事、悩みの相談役など、組織・チームがうまくいくには業績にはならない役割がたくさんある。

これらを評価しなければならない。これが今年度のPIとしての目標である

正直、結構難しい。自分の見えないところでどうなっているのかを知ることが難しい。正確な情報を掴まなければ、評価をすることで、不平等を助長することになってしまう。また、上記の通り、「自分こそが評価されるべきだ!」と多くの人は思っている(これは責められるべきことではなく、当然のことであるが)。

ということで、どこの研究室でも必ず問題になる「掃除をさぼる」「試薬などを注文しない」「共通試薬を作らない」「他の人に協力をしない」などをきっちり評価していこうと思っている。

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