2018年5月6日日曜日

JST-ALCAとは。No.3

JST-ALCAとは。No.3はALCAへの応募について。

ALCAに応募するということで、ラン藻(シアノバクテリア)の物質生産で、小山内、蓮沼先生、白井先生で応募することになった。2013年のはじめのことである。

さて、プロジェクトで大事なのは、目標設定である。なんの物質を作ろうとするかがとても重要である。

現在でもそうだけれど、バイオで作る物質をカテゴリーで分けると、1)エネルギー物質、2)化学工業原料、3)飼料、4)食料、5)医薬品に分かれるだろうか。

このうち、1)のエネルギー物質が藻類では大流行りであった。バイオエタノールや油脂、水素などのプロジェクトが国内外でたくさんあった。現在でもたくさんある。

話し合いでは、エネルギー物質は避けることはすぐに決まった。理由は簡単で、単価が安いので、コストが見合わないからである。藻類に限らず、バイオでの物質生産はエネルギー物質単独では生産コストに見合わないので、副生成物と組み合わせたりしている。

一方、コストの話をしたが、企業が行うプロジェクトではないし、プロジェクトはALCA、低炭素化技術開発である。よって、環境に役立たなければならない。例えば有用な薬であっても、ごくわずかしか使わない物質をわざわざ省エネルギーで作っても、低炭素にはならない。社会が大量に必要とするもの」を作る必要がある。

ということとで、2)化学工業原料に決まった。これはあっさり決まった。そもそも3人とも化学工業原料の物質生産を行っていたメンバーでもあるので。

では大枠は決まったので、具体的に何を作ろうかということで、3人で議論していた。2013年の3、4月のころである。応募の2、3ヶ月前の話である。

No. 4に続く。

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