JST-ALCA No.2は、応募の経緯について。
プロジェクトのスタートは2013年10月。応募が2013年の春で、ヒアリングは夏だったと思う。
そもそも2013年はJST-さきがけの最終年だった。こちらは個人型研究で、同じく藻類の物質生産で、主にポリヒドロキシ酪酸の生産を行っていた。
さきがけでは、年に2回、合宿形式で研究の進捗を報告する。
これがきつい。
静かなるプレッシャーがすごい。研究総括からアドバイザーの先生方は、その分野の頂点に立つ方々である。そして、そこにさきがけ研究者に選ばれた人たちが3期分で20〜30人ほど集結する。その前で自分の研究を発表するのである。甘いはずはない。
そんなこんなで鍛えられるが、大事なことは合宿形式なので、人のつながりもできることである。同じ時期にさきがけに採択されていた神戸大学蓮沼教授の研究を見て、これはコラボするしかない!とこちらから声をかけてプロジェクトを練っていた。
蓮沼先生は、シアノバクテリアをはじめとする微細藻類、その他の有用微生物のメタボロミクスを行っている。メタボロミクスは代謝産物を一斉に測定することだが、難しい。メタボロミクスできます!なんて言っても、実は機械がぜんぜん動いていないこともたくさんある。本当にメタボロミクスができるグループは限られているのである。
そして、私の研究は転写因子などで代謝を大きく変えることである。しかし、特定の代謝産物は測定できても、メタボロミクスそのものはできない。
ということで、蓮沼先生に声をかけて応募をすることに。
さらにラッキーなことに、理化学研究所に白井先生(当時上級研究員、現副チームリーダー)が着任された。白井先生は企業から移籍された微生物の物質生産、メタボロミクス、および代謝モデリングの専門家である。
3人とも年代が近く、当時全員30代中盤だった。このメンバーで応募しましょうと、トントン拍子で話が決まった気がする。
No.3に続く。
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