JST-ALCAの書類選考が通ったらヒアリングである。
大きなプロジェクトの場合、書類のみで決定することはほとんどない。書類選考に通過したら、その後ヒアリング(面接)を受けることになる。
研究計画をプレゼンし、質疑応答を行うのである。
あらかじめ言っておくと、プレッシャーは学会発表の比ではない。学会発表で「緊張する・・・」なんて弱音を吐いて胃いる人は予算など取れないと言っていいと思う。
こういうプレゼンだが、実は時間は結構短い。たしか発表が10分と少し。質疑応答も15分くらいだったと思う。逆に言えば、その短い時間で伝えなければならないのである。わかりにくかったらそれで終わりである。
ALCAに限らないがだいたい10人前後の審査の方々にプレゼンを行う。ただの10人ではない。著名な教授の方々や企業の重役の方々である。正直こういうヒアリングを経験すると、200人でも300人でも緊張しなくなる。「あのすごい方々の前でヒアリングしたんだから。」と思うと、人がたくさんいてもあまり緊張しなくなるのである。
内容はとても自信があったが、なんといっても全員30代中盤。そして、偉くない(笑)(蓮沼先生は、その後教授になったが!)。当たって砕けろの精神でヒアリングに臨んだ。
発表自体は、自分は得意というか、実は結構好きである(←変なやつかもしれない。。)。終わった後、恐ろしく疲れることは間違いないのだけれど、自分の計画をすごい方々に聞いてもらえるチャンスなので、それ自体はとてもありがたいと思っている。
そして、さきがけの合宿で鍛えられていた。あの合宿を経たので、そんなに怖いものはない。
ヒアリング自体は、うーん、防戦一方の指摘もあったのだが、まあ全力を出し切って終了。その時点でのすべては出し切った感じだった。
その後、9月くらいだろうか。正式な採択の知らせがきた(確か生物工学会に参加中だっただろうか)。この時の喜びは言い表せない。しかし、プロジェクトの採択は終わりではなく始まりなので、ここからが大変なのだが。
予算を獲得した途端にできない理由ばかり述べて、予算獲得がクライマックスになってしまうこともある。しかし、これは恥ずべきことであると思う。
後でわかったことだが、応募は46件。採択数がたったの2件。よく通ったな・・・・
ということで、通ったのは嬉しいのだけれど、責任がある。笑うのは一瞬。あとはずっと険しい顔かもしれない。
今も続いているALCAプロジェクトだけれど、採択された責任を全うしたいと思っている。論文だけでなく、(あまり表には出せないが)特許をたくさん出願している。出願だけでなく、登録(要するに特許の取得)までいたるものも出てきた。ALCAは基礎研究だけのプロジェクトではないので、大変ではあるが、シアノバクテリアのコハク酸生産を少しでも実用化に近づけたいと、研究メンバー一同、日々頑張って研究を進めている。
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