2018年5月16日水曜日

学生はサイエンティストを目指している訳ではない。

「すべての学生はサイエンティストを目指している訳ではない。」

これは自分が忘れないようにしなければいけないことだと思う。

どうしても自分が進んできた道を、学生たちも歩むだろうと思ってしまう。特に自分が実践してよかったことを学生に進めるのは当然だし、自分もたくさんしている。

例えば、環境バイオテクノロジー研究室では、論文を書いたり学会発表したりすることを強く勧めている。一般企業に入ったって論文を読んだり書いたりすることはあるし、学会に行くこともある。

専門的な学術論文でなくても結果を文章にまとめることは当然するし、人前でプレゼンすることだってたくさんあるだろう。ということで、上記のようなことを勧めて能力をつけてもらおうと考えている。

しかしながら、いろいろ勧めた上で、その人に合ったさらなる良い選択肢がないかは考えなければいけないと思ってはいる。放っておくと、ついつい自分の職業経験をバックグラウンドに、サイエンティストになるかのような勧め方をしてしまうので。

この辺のバランスを考えて、学生と方針を決定していくのが卒研での教員の仕事である。専門的な知識や技能の習得がすべてではない(むしろそのウエートは低い)。

4年目に突入した環境バイオテクノロジー研究室。これまでの学生との経験をもとに、方向性を決定する能力を向上させたいと思っている。仕事において、決断力は最も大事な能力の1つであり(判断力ともいう)、自分で決断できないならば大事な仕事、やりがいのある仕事は不可能であると考えている。

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