2018年5月19日土曜日

人に頼ると、仕事は遅れるか、止まる。

自分の実体験を元に学んだことであるが、研究室で成果を挙げるには、「あ、結局自分で全部やるんだ!?」と、早いうちに気付くことが重要である。

人に頼った時点で、その仕事は遅れるか止まると思った方がよい。仕事を進めるには、「いかに人に頼る部分を減らすか」が大事である。

当たり前なのだけれど、時間、空間、予算、労力など、研究や仕事に必要なものはすべて有限である。各々が、この有限なものの割り振りを日々考えている。研究だろうと仕事だろうと変わらない。

ところで、研究も仕事も一人ではできないので、必然的に誰かと協力をする必要がある。場合によっては、自分のためだけに相手の時間、空間、予算、労力を割いてもらう必要がある。しかし、頼られる人の方にとってもこれらはすべて有限であり、優先順位がある。

どうやって優先順位を決めるかといえば、頼られる本人の目的や利益、興味に沿ってることなども関係するが、たくさんの時間、空間、予算、労力を割くものが後回しになることは言うまでもない。

「丸1日時間をください」と言われれば、相手はスケジュールを必死に考えて、それが可能な日を調整する。しかし、丸1日となったらそんなにすぐにはないだろう。頼んだ方はそれまで待たなければならない。そもそも断られることもあるので、そうするとまた別の方法を考えなければならない。いずれにせよ、仕事はどんどん遅れていく。

このように、研究や仕事を円滑に進めたいと思ったら、いかに人に頼る部分を減らすかということが大事である。

研究室では、実はこういうプロセスも学んでいく。
正確に言うと、学べた人は成長して成果を挙げるし、一方で学ばない人もいるかもしれない。

研究室に配属されると、最初は当然「わからないから教えてください」と聞く。これをだんだんに、「自分で調べて、○○まではわかったのですが、XXがわからないので教えてください」と、相手の時間や労力が少なくなるような聞き方にする。そうすると、相手はそんなに負担ではないのですぐに教えてくれる。また、自分で努力した熱意も伝わるので、相手も熱意を持って対応してくれる。

相手のことを思いやりなさいとかいう道徳的な話ではなく、これらは自分の仕事を円滑に進めるためである。また、これらを身につけることは、コミュニケーション能力を向上させることの一つだと言っても良いと思う。

自分ができる努力をしないで、相手に頼ろうとすると仕事は遅れるか止まる。繰り返すが、これは道徳的な話ではなく、有限な時間、空間、予算、労力と成果の関係性を考えた物理的な話であると思っている。

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