2020年8月13日木曜日

ゼロベースで仕事をすると、自己満足に陥る。

今週は夏休み気分なので、全く仕事をしなくても良いと思っている。

そんな気楽な気持ちでいると意外と仕事をしてしまい、昨日は論文を投稿したし、9月、10月の仕事もしているのだけれど。休みは取らなければ。

こういう気分で仕事をしているととても楽である。なぜなら、1つでも仕事をしたら、頑張ったという評価を与えることができるからである。

夏休みなら良いけれど、こういう気分には注意が必要である。

職場での軋轢の1つは、自分の評価と他人の評価が異なることである。ほとんどの場合、自分の評価は高いのに、他人の評価があまり高くないパターンである。

職場でいらっとするパターンが、アレ俺詐欺と揶揄されるもので、ようするに全然頑張っていなくて成果もないのに、やたら自己評価だけは高い人である。いろんな職場でよく聞く愚痴である。

なぜこういう思考に陥ってしまうかというと、その原因の1つがまさに今回の夏休みの気分で、それは何かというと目標がゼロベースであることである。

上でも述べたように、ここでの目標がゼロベースとはなにかというと、1つでも仕事をすると頑張ったと認定できるからである。実際には1つしか仕事をしない人なんていないので、あれもこれもやっていると言うことができる。満足感はあっという間に得られることだろう。




しかし、例えば研究だと、論文や特許になって初めて対外的に研究をしたと言える。90%くらい論文のための実験をしても、対外的な成果はゼロである。営業職だって、どんなに頑張って営業しても、最終的な契約までこぎつけなければ成果とは言えないと思う。過程が大事というのは、あくまで他人がいうセリフである。

このように、職種によっては、仕事は連続的なものではなく、段階的(ステップワイズ)なものである。ある一定のところまで完了して、初めて仕事としてカウントされるのである。いや、どんな仕事だってそうかもしれない。

このため、どこまで仕事をすれば1つの形になるかを考え、目を逸らさずにそれを達成するように行動しなければならない。これをしないでゼロベースで仕事をすると、残念ながらすぐに自己満足に陥り、他人の評価は全く上がらないという状況になってしまう。

ということで、仕事では

1. 目標を明確にする
2. その目標が妥当であるか、自分で検討する
3. その目標が妥当であるか、周りと議論する

が必須だと思う。

特に2が大事。2を飛ばして周りに目標を聞こうとすると自己満足に陥る。

なぜかというと、周りの人はよくわからないけれど、とりあえずお世辞で「その調子でいいのでは?」とか「あなたはすごく頑張っている」と言うことがあるからである。誰か一人でもこういう言質を得ると、「自分は間違っていない」という変な自信をつけてしまうことがある。なので、自分でクリティカルに批評することが大事だと思っている。

周りだって、途中まででもよく頑張ったと言ってあげたいのだけれど、残念ながら世の中はそんなにあまくない。ポジティブ思考は大事ではあるけれど、仕事である以上、プロフェッショナルであることも求められるのは仕方がないと思っている。





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