2019年2月6日水曜日

コミュニティを選んで生きていく。No.7

コミュニティを選んで生きていく。No. 7である。

理化学研究所で、植物科学研究センターが環境資源科学研究センターに改組するときの話。光合成とバイオプラスチックの融合というまさに自分のテーマみたいな話が振ってきた。2010年くらいの話である。

さて、PHB(ポリヒドロキシ酪酸、バイオプラ原料の一種)の制御因子候補をすでに見つけていたところ、センターのテーマとぴったりだったので、化学系の方々とお話をすることになった。

理化学研究所でPHA(ポリヒドロキシアルカン酸、PHBを含むポリエステルの総称)といえば、土肥義治先生である。日本の化学のものすごく著名な先生であり、PHA研究の大御所である。研究室の出身の方々がすでにいろんな大学で教授になっているというすごいところである。理研の主任研究員や理事を勤めておられた。

その土肥先生のチームに、アメリカ帰りの沼田圭司博士(現、チームリーダー、当時は上級研究員)が加わり、実質的にPIとして研究を始めるところだった。

そう、この沼田さんは本当に優秀で、「ああ、完璧な人っているんだな・・・」とプレゼンを聴きながらいつも惚れ惚れとするすごい人である。。その後はチームリーダーになり、かつ、現在は30代でERATO(日本で最も巨額の研究費の1つ。ノーベル賞受賞者・候補者が取るような予算)の代表である。恐ろしや。。。

沼田さんは、高分子が御専門だけれど、バイオでもなんでもできる。まあ、本当になんでもできて、尊敬できる方である。。年下とは思えない・・。

そんな方と初めてお会いし、教えてもらいながら理研でシアノバクテリアのPHBの研究をすることになった。2010年のはじめだったのではないかと思う。1年くらい全く触っていなかったシアノバクテリアだが、シロイヌナズナをやりつつ、ここで正式に復活することになった。人生はわからないものである。

そんな感じでシアノバクテリアをやることになったので、理研でインキュベーターを一台借りて、シアノバクテリアの培養装置を一人でセットアップしていた。

それまでは研究室にある培養装置を使っていたが、今度は自分で立ち上げなければならなかった。いろんなチューブやらコネクタやらポンプなんかを購入。工具箱を漁りながら培養のセットアップをしていた。大変だったけれど、このときの経験があったので、自分がラボを持ったときにはすぐにセットアップをすることができた。。

さて、正式にシアノバクテリアを始めることになった2010年だが、まだまだ追い風は吹いてくる。

No.8につづく。・・・・これいくつまでいくんだろう・・・

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