2017年12月18日月曜日

研究成果を挙げる!

環境バイオテクノロジー研究室で大事にしていることの1つが成果を挙げることである。

努力したからと言って必ず成果が挙がるわけではない。実験を始めた人は皆実感することだけれど、研究はびっくりするほど進まない。機器の調子が悪かったり、試薬が古くなっていたりというだけで実験成果は出ないし、1、2ヶ月全く実験結果が出ないなんてことはざらである。

成果がなかなか挙がらないのは仕方なく、研究の常なのであるが、そうは言っても結果の出ない中で何年も研究を続けるのは精神的に非常に辛いことである。

また、日本だと「過程」の方に重点が置かれる場合もあり、頑張ったから仕方ないという根性論(?)が通ることがある。反対に少ない労力で成果を挙げると、ずるをしたかのような扱いを受けることもある。人間社会とは本当に難しい。

環境バイオテクノロジー研究室の方針は、「最短距離、最短時間、省エネルギーで成果を挙げる」である(小説の氷菓の主人公の考え方みたいである)。

実験が大事であるというのは大前提であるけれど、研究イコール実験ではない。現在ではデータの量が膨大になっており、実験データの解析が非常に重要である。

実験データの解析が終わっても、ゼミや学会発表や論文執筆などを行わなければ、せっかくの研究成果も公式には認めてもらえない。この作業も非常に労力を有する。

実験を始めてしまうと、実験が大変な作業であるために全てのエネルギーを費やしてしまうことがある。そうすると、データ解析や発表資料の作成にエネルギーを費やせないことになる。

自分も学生のころはまさにそうで、実験に全てのエネルギーを使い果たしていて、さらにそこから論文を書くと限界を超えてエネルギーを使ってしまっているようなイメージだった。時間や労力の配分が未熟であった。

また、実験を始める前に論文などを参考にして、より効果的な実験計画を考える必要がある。この点についても日々の実験で疲れ切っていると甘くなってしまう。もちろんだが、現在でも自分自身がいろいろな業務で疲れ切っていると、この辺が甘くなってしまう。

ということで、環境バイオテクノロジー研究室では、徹底的に省エネルギー化・合理化を行い、時間あたりの成果および労働力あたりの成果がより大きくなるように研究計画を考えてもらっている。

言うのは簡単で実際には実験も勉強も次から次へと大変であるのだけれど、変な根性論には走らないでもらうようにしている。楽な道はなく、学ばなければいけないことが無数にあって大変なのだけれど、一歩一歩着実に進めて欲しいと考えている。


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