2020年9月17日木曜日

タピオカ屋が潰れる時代のポスドク問題。

ポスドク問題というカテゴリーを作っていたが、まったく書いていない・・。


昨日も原宿のタピオカ屋が激減だとか、パイロットやCAがリストラだとか、あまり景気の良くないニュースが流れていた。


ポスドク問題の議論をあまりしなくなったが、なぜなら、こういう問題を議論しても

○基礎研究は大事なのでもっと研究者の給料を上げ、安定雇用にすべきだ。そのために国はもっと予算をつけるべきだ

○選択と集中は悪。広く浅く研究費をつけるべきだ

○自分たちの世代はかなり割りを食っているので、救済されるべきだ

などの結論に達し、でもそれを訴えたところで予算が動くようなものは全然動かないからである。


こんなこともう10数年、言われ続けてきたことだと思う。


自分も任期付きだった時は本当に大変だったので、上記のことを考え、いろいろとやってきた。しかし、世間一般の人からすれば、任期付きの研究者・技術者なんて身近ではない。そしてみんな苦しい。なので、いくら訴えかけても全然届かなかった。


そしてどうしかたというと・・・


結局は目の前の研究に打ち込むことが一番大事だった。その研究を少しでも進め、幸いなことに自分の場合は企業などとの連携が組める分野だったので、先が開けた。


自分はアカデミアの人間なので、役に立つ分野だけではなく、様々な分野に予算が投入され、ポストが増えれば良いと思っている。


しかし・・・保育士や福祉関連の方々の待遇の悪さはいうまでもない。小中学校の先生たちの残業の多さも有名である。


それに加え、コロナでリストラの嵐が吹き荒れている。パイロットがリストラされるニュースすら流れている。もちろん、外食産業、観光業など、あらゆる分野に影響が出ている。


こうした中で、やはり叫ぶことの難しさをとても感じている。そうは言っても主張はしなければいけないのだと思うが・・・


こうした議論の中で思うこととしては、「勝手に自分の仕事範囲を狭めて、仕事をやった気になる」である。


どういう意味かというと例えば、研究者なのに研究を全くせずに政治的な働きばかりを行うなどである。役割分担とも言えるので難しいところではあるが、やはりこうした人がいくら主張をしても説得力がないと思っている。


自分が雇用していても、仕事範囲を狭める人は、残念ながら単に努力を放棄している人が多い。そして、雇用されてもいない学生たちにあっという間に抜かれていくということを感じている。助けてくださいと言っても手を差し伸べてくれる人は、現れないのが現実だと思う(正確にいうと、最初は助けてもらえるが、持続しない)。


なので、このようなみんなが苦しい時代に、主張だけで予算が降ってくることは、かなり厳しいと思っている。やはり本業で魅せてこそ、自分たちの主張が生きてくるのではないかと思っている。




大学教育・・・自分が関わりなくなると、みんな興味をなくす・・。当たり前かもしれないけれど・・


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