2020年5月5日火曜日

代謝の研究中。結局、炭素と窒素の代謝。

枝豆がスクスクと育っている。


確か4/10に種を播いたので、1ヶ月弱。葉っぱも2、3cmの大きさとなって理、しっかりとしてきた。

豆科植物といえば、根粒菌である。リゾビウム属などのバクテリアが根に共生をする。このバクテリアたちは、大気中の窒素をアンモニアに変えてくれる。すなわち、植物に窒素源をもたらしてくれる。窒素固定と呼ばれる反応である。

窒素固定にはエネルギーが必要であるが、そのエネルギーは光合成によって、植物側から供給される。まさに共生である。

植物を育てようと思って肥料を買おうとする。そうすると、袋には大抵、窒素、リン、カリウムの比率が書いてある。いわゆる3大栄養素である。他にもマグネシウムとかカルシウムなんかも書いてある場合があるが、あくまで3大栄養素はこれら3つである。

豆科植物は、窒素固定をすることで、自分たちで窒素源を供給することができる。3大栄養素を必要としないすごい化学反応を保有しているのである。

しかし・・・実際のところ、それで十分なのかは定かではない。窒素固定の酵素は酸素に弱いし、効率もあまり良くない。そして、本当に素晴らしい面だけだったら、世の中の植物は、進化の過程でみんな窒素固定ができるようになっているだろう。窒素固定は素晴らしい反応であるのだけれど、極めて限られた生物が保有する。地球の長い歴史ですら、この反応を自由自在にすることはできていないのである。

窒素固定の反応は、世界中で改良が試みられている。さて、どこまでいくのだろうか。窒素固定と言っても窒素の循環だけ考えればよいのではなく、骨格となる炭素の流れも重要である。他の元素の反応もトータルで考えていかなければならない。

自分の研究も、結局、光合成生物の炭素と窒素の代謝である。この2つの元素の流れをいかにうまくコントロールできるかという研究を続けている。大学院生の時からずっとである。

豆科植物を育てながら、愛着が湧いたらこちらの研究もしてみようかな・・




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