2020年5月25日月曜日

振り返ると、キャリアは35歳までが大事だった。

毎日更新でブログを書いている。始めたのが2017年10月。2年半くらい続けている。だいぶ長くなってきた。




ツイッターやインスタも使っている。これらは単に遊びではなく、仕事にも使っている。

しかし、仕事だとしても、35歳くらいまでは、SNSをする余裕は全くなかった。

Amazonプライムやスマホゲームなんて論外だった・・・

理由は簡単で、仕事の立場の問題とライフイベント(結婚と子育て)である。

仕事の立場とは、27歳で博士号を取り、その後にポスドクになった。いわゆる任期付の研究員である。幸いにして、学振や理化学研究所の基礎科学特別研究員、さきがけ専任研究者などになれたが、どれも任期は最長3年。3年なんてあっという間に終わってしまう。

なので、隙間さえあれば実験と論文書き。3時半から4時半に起きて、ひたすら研究をしていた(ただし、寝るのは9時〜10時)。

そして、子供は第1子が29歳の時に生まれた。第2子はその2年半後。たくさん風邪をひいたし、入院もした。救急病院にも何度も行った。それに加え、子供から多種多様な風邪がうつる。

これらの忙しさに加え、仕事の立場も難しかった。いわゆる中間管理職で、要するに全ての仕事をしなければならない。しかし、権限はないので、上にお伺いをしなければならない。幸いとても良い上司には恵まれたが、それでも勝手なことはできない。勝手なことをすると上の責任にもなってしまうので。

今はPIになって上に誰もいないのだが、これって本当に楽なことである。自分の予算を自分の判断で使っていいので、思い立ったら「あ、抗体でも頼んでおこう」と、ブラウザを開いて、抗体を注文できる。管理者が自分でなかったらできない。とても楽なことである。

これは一般的な仕事にも言えることで、35歳くらいまでが一番忙しいと思う。義理の父親(建築系の会社)も当たり前のように今が一番大変な時期でしょうと当時言われた。どの職業でも中間管理職は大変だと思う。

幸いにして35歳でポジションを探し始めたら、速攻で決まった。いや、ほんとなんで採用してくれたのか今でも不思議で、びっくりしている。学科に一人も知り合いがおらず、書類を出して、その後に面接をたった1回。採用されたときは本当に驚いた。環境バイオテクノロジーは本当にぴったりだったし、農芸化学科には、たまたま微生物と植物の合いの子である微細藻類の物質生産の研究はなかった。まさにうまくはまった感じである。

いずれにしても、35歳までにどれくらい準備できるかで決まってくると思う。論文などの研究業績はもちろんのこと、どういう研究室にしたいか、どういう学生を輩出したいかなどのビジョンを強く持っていた。30代前半は研究業績のことしか考えていなかったが、35歳の少し前くらいから後者のことを強く考えるようになっていた。この辺がなんというか年の功だった気がする。

実力があってもこのくらいの時期(最近はもう少し年齢が上がっていると思うが)を逃すと、急にキャリアアップが辛くなってくる。こちらも他の仕事でも同じではないかと思う。40代、50代になるとリストラなんて珍しくもなんともないので大したニュースにもならない。ずっと正社員として頑張ってきてもリストラされたりするので、言わんや外部の人をやである。

ということで、ブログを更新し続けながら、ああ、こうして余裕もできたのだなと思い、今回の記事を書いてみた。まあ、違う忙しさは生まれていて、なかなか削られる日々ではあるのだけれど。

うちの研究室の学生たちには、とにかく早いうちに実力と実績の両方をつけてもらい、自分の望む道に進めるようになってもらいたいと考えている。




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