2020年5月2日土曜日

無邪気に人を傷つける職業。驕れるもの久しからず。

この苦しい状況の中で、演劇に対する風当たりが厳しい。



昨日も業界を代表する劇作家である平田オリザさんのインタビューがNHKネットに出ていた。
https://www.nhk.or.jp/ohayou/digest/2020/04/0422.html

平田オリザさんはICU出身で、自分もICU卒なので、全然年代は違うが大先輩にあたる。

しかし、文章を読んだが・・全く共感できない。

TLをみていると、すごく反発があった。まあ、そうだよな・・という感じ。

自分も読んでいていっぱい突っ込みどころがあった

「演劇、ショービジネスの世界は直撃をくらってしまいましたね。人を集めるのが仕事ですので、早い段階でもう自粛率は9割を超えていました。例えば飲食店などに比べても非常に高い自粛率だと考えていただいていいかと思います。

・・ちゃんとデータはあるのだろうか。そして、後の方になると、音楽やスポーツと一緒くたにしている。ライブハウスで感染が広がり、K-1を強行。自粛率の時は演劇だけカウントし、一方で社会的な意義は音楽やスポーツと一緒に語る。


「非常に難しいと聞いています。フリーランスへの支援に行政が慣れていないということが露呈してしまったかなと思います。1つには、小さな会社でも「融資を受けなさい」と言われているのですが、まず法人格がないところが多いと。

・・・いや、そんなの自分が法人にしてなかったからじゃないか・・・それに法人化してなかったからすみません、でもフリーランスでちゃんと仕事をしているので融資をとかいうのならばわかるのだけれど、「やれやれ行政はダメだ」「相手が支援に慣れてない」という上から目線。なぜだ・・。


「製造業の場合は、景気が回復してきたら増産してたくさん作ってたくさん売ればいいですよね。でも私たちはそうはいかないんです。

TLみていたら、この部分が最も荒れていた。それはそうだろう・・・物を作れば、ぽんぽん売れるのか・・製造業超楽勝だ・・・実家は工場なので、こんな楽な商売だったらどんなに良いことか。製造業だけでなく、ものを売る苦労をしている営業職の人が読んだらどう思うだろうか。


「私の地元の豊岡市でも、休校措置期間に調査をしたところ、子どもたちの言動が非常に暴力的になっているという結果が出ています。早く子どもたちに、アートやスポーツを届けたいなと思います。

・・・その調査結果を見せて欲しい。暴力的になっているってどこに調査結果にあるのだろうか。そして、それが本当だとしても、アートやスポーツでいいならば、自粛中にできるものもいっぱいあるし。自粛中でもできるスポーツやアートを紹介すれば良いのでは。実際、周りではみんな接しないでもできるスポーツをたくさんやっている。スポーツだけでなく、一人で演奏したり、動画を見て踊っている人もいるのでは。・・・子供をだしにした謎の使命感で怖い・・もはや宗教・・・。


ということで、読んでいて辛くなるような痛々しい文章だった。演劇やっていると、どれだけ偉いのかと思うのは無理もないことだろう。TLにはそういう意見が溢れていた。


ちなみに自分たちの研究もこういうのには気をつけなければいけない。アカデミアこそ偉くて、民間は下という考えを持つ人もいる。昔の考えだが、なくなってはいない。そして、無邪気に、当たり前のように、そんな認識を持っていることもある。今回の演劇の話と全く同じ。本人は決して悪気はない。でも、自分が選ばれしものであることが当たり前だと思っている。恐ろしい限りである。

ということで、自分も気をつけよう。驕れるもの久しからず。これはいつの時代も忘れてはならない。




大学教育の中で、勘違いしないようにさせなければ・・。
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