2021年4月18日日曜日

大学の研究者が社会実装を目指すとどうなる?

自分の研究室は、光合成をする微生物を扱っている。分子生物学や生化学などの基礎研究だけれど、物質生産などの応用展開も視野に入れている。


すでに企業との共同研究に入っており、近いうちには市場にプロダクトが出るのではないかと思っている(遅くなったらすみません・・)。


ところで、大学の研究者がこうして企業と組んで社会実装をしようとすると、結構ネガティブなことを言われる。


曰く、基礎メカニズムの解明をすべき

曰く、お金のことを考えるべきではない

曰く、いつになったら製品化できるのか

曰く、研究費を取るために看板を掲げている


など。研究成果が社会につながればよいことだと思うのだけれど、実は割と邪魔が入ることが多い。


こうしたいろんな意見がなぜ生まれるかというと、実は結構簡単である。


それは何かというと、

お願いだから役立つ例を出さないで

ということである。


それはなぜかというと、誰かが役立ってしまうと

なぜあなたはできないのですか?

と問われてしまうからである。


要するに、自分の評価を心配しているのである。



とはいえ、こんなことは本音では言えないので、上のようなもっともらしい理屈を並べることになる。そして、狭いコミュニティの中で気持ちよく生きようとすることになる。


ということで、応用や社会実装を目指すと、実に面白くもない障害があったりする。まあ、このくらいで負けてしまうならば、そもそも社会実装でやっていけないかもしれないので、最初のハードルとしてはわるくないとも言える。


ユーグレナ社の鈴木さんの起業の本を読んで、色々思い出した週末であった。。




うちのような私立大学で農学部だと、社会連携が必須ではないだろうか。。

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