自分の研究室は、光合成をする微生物を扱っている。分子生物学や生化学などの基礎研究だけれど、物質生産などの応用展開も視野に入れている。
すでに企業との共同研究に入っており、近いうちには市場にプロダクトが出るのではないかと思っている(遅くなったらすみません・・)。
ところで、大学の研究者がこうして企業と組んで社会実装をしようとすると、結構ネガティブなことを言われる。
曰く、基礎メカニズムの解明をすべき
曰く、お金のことを考えるべきではない
曰く、いつになったら製品化できるのか
曰く、研究費を取るために看板を掲げている
など。研究成果が社会につながればよいことだと思うのだけれど、実は割と邪魔が入ることが多い。
こうしたいろんな意見がなぜ生まれるかというと、実は結構簡単である。
それは何かというと、
お願いだから役立つ例を出さないで
ということである。
それはなぜかというと、誰かが役立ってしまうと
なぜあなたはできないのですか?
と問われてしまうからである。
要するに、自分の評価を心配しているのである。
とはいえ、こんなことは本音では言えないので、上のようなもっともらしい理屈を並べることになる。そして、狭いコミュニティの中で気持ちよく生きようとすることになる。
ということで、応用や社会実装を目指すと、実に面白くもない障害があったりする。まあ、このくらいで負けてしまうならば、そもそも社会実装でやっていけないかもしれないので、最初のハードルとしてはわるくないとも言える。
ユーグレナ社の鈴木さんの起業の本を読んで、色々思い出した週末であった。。
うちのような私立大学で農学部だと、社会連携が必須ではないだろうか。。
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