昨日の夕方、明治大学のHPより論文のプレスリリースを行った。
https://www.meiji.ac.jp/koho/press/6t5h7p00001l76wc.html
酵素の生化学で、単細胞性シアノバクテリアであるシネコシスティス(Synechocystis sp. PCC 6803)のフマラーゼという酵素の性質を明らかにしたものである。
詳細はプレスリリースをみてほしいが、フマラーゼ(FumC)は、クエン酸回路(TCA回路)の酵素の1つで、
フマル酸 と リンゴ酸
の可逆反応を触媒する。クエン酸回路の酵素なので、どんな生化学の教科書にも載っている酵素である。
生化学というものは遺伝子がわかる前から行われてきたので、歴史は古い。しかし、以外にも生物によっては研究は限られている。シアノバクテリアは非常に幅広い多種多様な生き物であるが、フマラーゼの生化学はこれが初めてである。
また、フマラーゼは産業的にも使われる酵素で、リンゴ酸生産に使われるものである。農学部であるし、うちの研究室の特徴でもあるのだが、理解だけではなく、同時に応用も考えるのが大事であると思っている。
筆頭著者の片山くん(かたやん)はまだM1。M1のこの時期に単独の筆頭著者論文を国際誌に発表するのはとても立派である。。
論文を出すというのがいかに大変か思い知ったかと思うけれど、この過程でぐんぐん成長していると思う。もともと成績が良く、実験も進んでいるからこそ論文作成までたどり着いたのだけれど、論文を出版するまでのプロセスでさらに成長する。気付いた時には素晴らしい実力を持っていることだと思う(単に長所が伸びたというだけでなく、短所を把握できるという効果もある)。
研究室としても3期生も筆頭著者論文ホルダーが現れたことになり、それぞれの学年がそれぞれ活躍しているということになる。4期生も論文作成準備に入っているので、全然心配はしていない。
さて、論文も1つ終わったし、期末テストの採点とオープンキャンパスが大仕事。それでも近年稀に見るのんびりさである。。今年の夏は絶対に休もう。。
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