そんな中、まだハンドソープが品薄である。なかなか見かけない。
しかし、固形石鹸はあるし、その隣に大抵あるボディソープはたくさんある。シャンプーもたくさんある。
うーん、ハンドソープとボディソープは違うのだろうか・・・。そりゃ、色々な成分の違いはあると思うけれど、本質的に違うとは思えない。。
せっかくなので調べてみた。
やはり有名どころでいこう。そうすると、ビオレシリーズだろうか。ボディソープもハンドソープもあるし。
ビオレです。こちらはボディソープ。正直、なんのこだわりもありません・・だから、メジャーなものを買っているだけ。。
成分表をHPから取ってくる。
ボディソープの成分
水、ラウレス-4カルボン酸Na、ラウレス硫酸アンモニウム、ラウリルグルコシド、ラウラミドプロピルベタイン、PG、ジステアリン酸グリコール、エタノール、ラウリン酸、コカミドMEA、PEG-65M、(ジメチルアクリルアミド/メタクリル酸ラウリル)コポリマー、ポリクオタニウム-39、PPG-2ヒドロキシプロピルトリモニウムセルロース、PEG-14M、ラウレス-16、ラウレス-4、ラウレス硫酸Na、硫酸(Al/K)、エチルヘキシルグリセリン、リンゴ酸、クエン酸、水酸化Na、安息香酸Na、フェノキシエタノール、香料
次にハンドソープの成分
泡で出てくるタイプのもの
イソプロピルメチルフェノール*、水、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸アンモニウム(1E.O.)液、PG、アルキルグリコシド、POE(21)ラウリルエーテル、エタノール、濃グリセリン、POE(3)ラウリルエーテル、POEラウリルエーテル酢酸、DL-リンゴ酸、ラウリン酸ポリグリセリル、安息香酸塩、エデト酸塩、塩化トリメチルアンモニオヒドロキシプロピルヒドロキシエチルセルロース、水酸化ナトリウム液、香料
*は「有効成分」無表示は「その他の成分」
たくさん成分がある・・・そして、濃度は書いていない。なので、同じ成分であっても比率は違うことだろう。また、ボディソープは最初が水となっている。まあ粘度とかは違いだろうが、それはさておく。他の成分は、一見わからない。というか見る気がしなくなる。こんなに入っていたとは・・。しかし、ビビることはない。
まず、最も大きい違いは、ハンドソープにあって、ボディソープにないもの。1つだけ*がついて有効成分と書いてあるイソプロピルメチルフェノールである。
イソプロピルメチルフェノールはこちら
KEGGデータベースで調べると、殺菌消毒薬となっている。なので、ハンドソープだけ、殺菌成分が強いということになる。
その他を見ると、ラウレスとかラウリルなんとかいうのがいっぱい入っている。これは界面活性剤。
ラウレス-4-カルボン酸Naはこちら
左の部分にカルボン酸とNa(ナトリウム)。右側に炭化水素(炭素と水素)の長い鎖がある。
要するに水にも油にも溶ける部分を持つ分子(両親媒性の分子)である。
見ると、実に様々な種類の界面活性剤が入っている。ハンドソープとボディーソープで中身がかなり異なる。ただ・・・うーん、どうだろう、そこまで違いがあるのだろうか。
界面活性剤と言っても色々あるが、見ていると陰イオン性の界面活性剤が多そうである。上のカルボン酸でもそうだけれど、左上にマイナス(ー)がついている。陰イオン性の界面活性剤である。
様々な性質を持つ界面活性剤が入っていそうだが、調べると、陽イオン性の界面活性剤を入れると、電気的に中性になってしまうので入っていなそうである(よくみると、陽イオン性も入っているようだけれど、後ろの方に書いてあるので微量なのだろう)。
なので、色々入っているが、結局は陰イオン性の界面活性剤が多そうである。こんなにたくさん入れる意味ってあるのだろうか。
他に入っているものを見てみると
グリセリン:ボディーソープのみ。保湿剤
PEG(ポリエチレングリコール):乳化剤(簡単にいうと水と油を混ぜる役割)
リンゴ酸、クエン酸:抗菌作用あり、あとはpH調整の役目も?
ということで、長々書いたが、正直そんなに違うのだろうかという感想。
ハンドソープに殺菌成分が入っていることは間違いない。ただし、ボディソープにも界面活性剤と有機酸も入っているし、それで殺菌は十分な気がする。あとは濃度が書かれていないので、その配合によるのだとは思うが。界面活性剤の性質は様々で、この配合によって、乳化・可溶化、分散・凝集、泡立ち、ぬれ性、殺菌性など様々なパラメータが決まってくるのだと思う。
ということで、成分を見る限りはボディソープでも代用が効きそうな気がする。うーん、でも奥が深そうである。もう少し勉強が必要かもしれない。
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