大学も少子化に伴い、廃校になっていく時代である。また、研究についてもなかなか基礎研究に予算が降りない現状も続いている。
また、よくわからない制度改革に振り回されて、意味もなく労力を使うこともある。
こうした現状に対して、大学関係者からは文科省が悪いとか、政治家が悪いなどの結論で終わったりする。財務省かもしれない。
まあそういうこともあるかもしれないのだけれど、自分の中では若干違和感がある。
(文科ではないけれど)この間、環境大臣と直接お話をした。また、文科省のキャリアの方と話す機会もたまにある。
これらの方々とちょっと話しただけではあるけれど、彼らはそんなに言うことを聞かせようとしているだろうか?と感じている。
むしろ原因となっているのは、文科省などの「上」の意見に過剰に反応して、思考停止で実行しようとする内部にあるのではないかと思っている。
要するに、自分の点数稼ぎのために、上の言うことはなんでも聞いた方が良いと思っている思考、そして人々である。
会社でもよくあるゴマスリタイプである。
社長がAと言えば、Aを絶対に実行せよと部下に伝え、次に専務がBと言えば、Bを絶対に実行せよと部下に伝えるタイプである。
社長も専務もその時の思いつきを言っていることもあり、絶対にやってほしい場合もあれば、別に一案として伝えた場合もある。実際には現場で吟味して欲しいと思っていることが多いのに、ゴマスリタイプは保身のためにすべて実行させようとする。このため、現場が混乱する。変わらずにある光景ではないかと思う。
大学などのアカデミアで起こっていることも、これが一因ではないかと思っている。
実際の大臣との話なんて、ゴマスリやお世辞の暇なんて1分たりともなかった。話の内容をごく簡潔に伝えるエレベーターピッチそのもの(大臣室だったけれど)。
傍に構える官僚の方々も、会話に耳を傾けて思考を巡らせていた。参加者の眼光の鋭いこと。
つまらないゴマスリなんてできる雰囲気は皆無だった。
だけれど、文章などで通知されると、過剰に反応してしまう人たちが大学側にいるのだと思う。こうして上が言ったことを吟味せずに全部実行しようとして、結果として仕事ばかり増やして現場を混乱させるのではないだろうか。
どこの組織でも変わらないけれど、上ばかりみて仕事をする人はみんなにバレているし、下からの評価が低いことはもちろんのこと、実は上からも評価が低かったりする。
全部の意見が正しい人なんていないのだから、断るときはきっちりと断って、現場の自治を確保してほしいと思っている。どんな組織にも当てはまる真理だと思っている。
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ゴマスリしても評価が上がるとは限らない
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